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9・24解散・ベイビーレイズJAPAN「新しく走り出す時期」 5人の思いと未来

 9月24日に富士山のふもとの「山中湖交流プラザ きらら」で行われるラストライブをもって解散し、6年の活動に幕を下ろす5人組アイドルグループ・ベイビーレイズJAPAN。このほど、メンバーの大矢梨華子(21)、傳谷英里香(22)、林愛夏(23)、高見奈央(21)、渡邊璃生(18)の5人に解散前の思いやそれぞれの今後について聞いた。

ベイビーレイズJAPAN(左から)大矢梨華子、傳谷英里香、林愛夏、高見奈央、渡邊璃生 (C)ORICON NewS inc.

ベイビーレイズJAPAN(左から)大矢梨華子、傳谷英里香、林愛夏、高見奈央、渡邊璃生 (C)ORICON NewS inc.

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――解散に向けた心境は?
【大矢】全然実感ないです。いつも通りワンマンの準備をしている感じで、今回は5時間あるので「長いなー」というくらい。
【傳谷】ふとしたときに「もう1ヶ月ないんだ……」とか感傷的になりますけど、リハーサルをしていると「時間がない!」ってアワアワしちゃって。24日にならないと喪失感みたいなものは湧かない気がします。
【林】今すごく忙しくさせてもらっていて、毎日のスケジュールをこなすのに精一杯。だから、いざ24日を迎えたとき、いきなり解散を実感した自分がどうなっちゃうのか怖いです。心の準備もしておかなきゃと思いつつ、フワフワしちゃっている感じです。
【高見】私も実感はないですけど、ラストライブをしている夢は見て、その中ではもう泣いていました(笑)。
【渡邊】みんなと同じで今はリハーサルでいっぱいいっぱいで、気持ちをごまかせてますけど、ツイッターで虎ガーさんからのリプライを見ると「あとちょっとで解散だ……」って、センチメンタルな気持ちになっちゃいますね。

――最後は野外というのは、こだわりがあったんですか?
【傳谷】ありました。「ベビレは野外が似合う」と言っていただけますし、自分たちでもホールより、平たいところでみんな同じ目線でこぶしを上げるのが、らしさなのかなと。

――去年の野外ワンマン3連戦の後から話し合いを重ねて、解散を決めたそうですが、その3連戦の時点でやり切った感もあったわけですか?
【大矢】でも、解散を決めたのは発表したギリギリ直前です。簡単に結論を出せることではなくて、5人だけでも話しましたし、スタッフさんとも何度も話し合いを重ねました。
【林】もともと「デビュー2年で武道館に行けなければ解散」と言ってきて、武道館をやったときが数字的にはピークだったかもしれない……という話もしました。それでも続けるのはなぜか?とメンバーのそれぞれの想いを歌ったのが、5周年ミニアルバムの「僕らはここにいる」という曲でした。
【傳谷】今までの取材の記事を何かのタイミングで読み返したら、2年前にアルバムを発売した頃に「この2年で勝負したい」と私が言っていたんですね。それから5周年を迎えて、もう1年。活動していく中でいろいろ考えたし、年齢的にもリスタートするタイミングかなと思いました。
【渡邊】考えたら「もっとこうしたかった。ああしたかった」というのはあります。でも、それをやらなかったのが後悔とは違っていて。やりたいことはまだいっぱいあっても、やり残したと思うことはあまりない感じです。
【高見】グループはずっと続けられるものではないので。限られた時間の中での活動だからアイドルは尊いし、切なさもあるけど輝けるのかなと思います。

――「全員で同じ方向を向いて活動することが出来ないという結論に至り」とのスタッフコメントもあって、ちょっと重いものも感じましたが。
【大矢】ネガティブな感じではないんです(笑)。5人それぞれ個性が本当に違うので、別々の道に進んで「時が経ったら再結成したら面白いね」みたいなところもあるし、今は新しく走り出す時期だと思っています。

――6年のアイドル活動で、それぞれどんなところが成長したと思いますか?
【林】数えきれないくらいステージに立たせていただいたことは、大きな財産です。私は最初、自分が何者なのかよくわからず、必死にセンターに立ってました。武道館のあとでJAPANに改名してからも、ずっと「何で私がここに?」と思っていて。でも今は、お客さんを楽しませて結果を出せたので、前より自信がつきました。

――傳谷さんも最初は「リーダーをやるかは五分五分」と言ってましたが?
【傳谷】リーダー以前にアイドルをやるかも五分五分でした(笑)。苦手意識が誰より強かったんですけど、そんなアイドル活動を始めたことが、私の人生でめちゃめちゃ大きくて。事務所に入った頃の私は「ごはん食べるの?」と言われるくらい、ロボットっぽかったんです(笑)。完璧主義で喜怒哀楽がない。発言する前にしっかり考えるから感情が出ない。それが6年活動して、人間らしさがすごく出てきました(笑)。完璧でいるより、良いところも悪いところも見つめて自然体でやるようになったので。

――梨華子さんはトーク力が磨かれたようですね。
【大矢】アイドルって何でもやらせてもらえるんです。歌って踊って、バラエティに出て、モデルもして、本当に修業の6年やったと思います。それぞれの世界のすごい方と出会って、厳しさもたくさん見てきましたけど、しゃべるのは自分に向いていて、1人でも戦っていけると見つけることができました。

――奈央さんはイケメンキャラを確立しましたが、もともとは清楚なイメージでしたよね?
【高見】最初はそうでしたけど、なぜかこんな感じに(笑)。でも、まなっちゃんと同じで自信がつきました。昔は人前に出るとすごく緊張して、事務所に来ても猫をかぶって「……(小声で)おはようございます」みたいな感じだったんです。今は「おはよーございまーす!」って行けるようになって、昔から知っている人には「こんな子だっけ?」と言われます(笑)。

――最年少の璃生さんは人間的な成長も大きかったのでは?
【渡邊】「変わったね」とよく言われます。自分では変わった部分と変わってない部分が半々だと思っていて、よくわからないんですけど、やっぱり大人っぽくなったんじゃないですか? こういう受け答えもまあまあできるようになったかな。
【傳谷】12歳の頃から見てきて、反抗期、思春期、成長期とありました(笑)。前は自分の意見を押し殺しちゃうところがあったのが、今はちゃんと言ってくれるし。

――活動していて幸せを感じたこともありましたよね?
【大矢】フェスに出させていただいて、キラーチューンの「暦の上ではディセンバー」を歌ったら人がワーッと集まってくれたのを見て、そんなに影響力のある曲を歌っている幸せと誇りを感じました。「夜明けBrand New Days」も最初はカップリング曲で知られてなかったのが、アイドルファンの皆さんの中で何かきっかけがあったんでしょうね。2年前のアイドル横丁で歌ったらウワーッとなって、「何だこれは!?」と。確かに良い曲ですけど、こんなに知ってもらってビックリしました。
【高見】「暦の上では〜」は『あまちゃん』の曲で、三陸鉄道で駅を回ってチョコを配るイベントをしたんですね。そのときに笑顔で出迎えていただいて、宮古駅でライブをしたときは皆さんがすごく乗ってくださって。ちっぽけな私たちでも人のためになっていることを実感しました。
【林】そんな感動的なエピソードの後ですけど、私はデビューしたての頃、ごはんを用意していただけたのが幸せでした(笑)。ポニーキャニオンの近くにめっちゃおいしいお弁当屋さんがあるんです。疲れて控え室に戻ってきて、そのお弁当が置いてあったときの幸せは測り知れなかったですね(笑)。

――最近、他にもアイドルグループの解散が多いですよね
【傳谷】みんな決断はしんどかっただろうし、重かったと思います。PASSPO☆さんは仲良くさせていただいて、10年近くやられていたじゃないですか。最初に聞いたときはショックで言葉が出なかったです。でも、ツアーに呼んでもらって対バン形式でライブをしたら、みんなが前を向いていて楽しそうな雰囲気で安心しました。
【高見】アイドルネッサンスさんやCheeky Paradeさんの解散ライブを観に行って、やっぱりメンバーの心境は複雑だろうなと思いました。お客さんも涙されている方が多くて。「今度はこういうライブを自分たちがするんだ」と思ったら、寂しくなりました。

――でも、ベビレのラストライブは5時間で、それもすごく幸せなことかと。
【傳谷】私たちの持ち歌は70曲あって、本当は全部やりたいんですけど、5時間あってもできない曲はたくさんあって。「自分たちが最後に発信したいものは何だろう?」ということからセットリストを組んで、納得のいくものができました。あとは演出を含めて自分たちの技量をブラッシュアップしていきたいです。
【林】最後のライブで皆さんも覚悟して来てくれるから、それにちゃんと応えられるパフォーマンスをしようと思っています。

――今は皆さん、ラストライブで頭がいっぱいでしょうけど、解散後は1人でどんな活動をしていきたいか、考えていることはありますか?
【大矢】私はやっぱりおしゃべりが好きで、高見さんとラジオをやらせてもらってますけど、いつかテレビのバラエティでみんなとお会いできるように頑張ります。あと、ファッションのほうでも連載をさせていただいているので、いつかブランドを立ち上げちゃったりもしたいなと思います。
【傳谷】私はお芝居を中心に活動しながら、枠を決めずにいろいろなことにチャレンジできれば。お芝居でも、自分が好きなのはヒューマン系の考えさせられる映画ですけど、シリアスな怖い役やブッ飛んだ役も面白そうだし、何でもやってみたいです。
【林】この6年で私が得た大きなものは歌なので、ずっと歌い続けることに生きがいと使命感があります。あと、もともと劇団四季で教えてもらったものが今も私の血と肉になっているので、ミュージカル女優としていろいろな作品に出るのも夢です。

――髪色はどうするんですか?
【林】スタッフさんと相談してます。金髪にしたての頃は正直苦しかったんです。髪を大事にする家系で脱色したのも初めてで憂鬱でしたけど、今はむしろお気に入りで、自分のひとつの武器みたいなところもあって。女優として役を演じ分けるときに臨機応変に対応していけたら。髪のダメージとの戦いは続きますけど(笑)。
【高見】私は幸せに暮らしたいです。

――それはラストライブで電撃発表をする前振り(笑)?
【高見】いや、全然(笑)。ライブが終わったら1〜2週間実家に帰って、いろいろ考えようかなと思ってます。
【渡邊】私は作詞をさせていただいてるので、音楽にもう少し関わっていたいです。もともとロックを聴いて育ったんですけど、ベビレの活動を通じて、自分がこんなに音楽を好きだと発見できたのは大きいことでした。あと、最近は小説を書かせていただいて、そういう方面でもアプローチします。

――10年後どうなっていると思いますか?
【大矢】面白そう〜!
【高見】子どもがいるかな?
【大矢】私は早めに結婚したいです。10年後は子どもを連れて、みんなと会うでしょう(笑)。
【林】自分のアパレルショップで子ども服にも手を広げてそう。大人向けは軌道に乗せて。
【大矢】儲けてますね(笑)。私がブランド、でんちゃんが女優、まなっちゃんがミュージカル、高見さんは顔がハッキリして舞台向きだから女優業をやりつつバラエティにも出ていて、りおトンは小説で賞を獲って。その5人で10年後に集まったら「すごっ!」みたいな(笑)。
【高見】「小説家もおるぞ!」って(笑)。
【渡邊】挑戦はしてみます。
【大矢】そんな豪華な感じで『24時間テレビ』とかで再結成して、「こんな過去がありました」って、「暦の上ではディセンバー」を流してもらいたいです(笑)。
(取材・文/斉藤貴志)

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  • ベイビーレイズJAPAN(左から)大矢梨華子、傳谷英里香、林愛夏、高見奈央、渡邊璃生 (C)ORICON NewS inc.
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