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さだまさし名曲「風に立つライオン」が46秒長く…9分37秒の大作に

 シンガー・ソングライターのさだまさしが、1987年に発表した名曲「風に立つライオン」を基にした大沢たかお主演の同名映画(3月14日公開)の主題歌として、28年ぶりに同曲を再録音したことが17日、わかった。エンドロールで使用するため、8分51秒の楽曲を短くするはずだったが、コンサートのMCが長いことでも有名なさだらしく(?)逆に46秒も長くなり、9分37秒の大作が完成した。

昨年11月、楽曲の舞台ケニアを訪れたさだまさし

昨年11月、楽曲の舞台ケニアを訪れたさだまさし

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 同曲は87年7月に発売されたアルバム『夢回帰線』のラストに収録された楽曲。さだが20歳のころ、アフリカ・ケニアにある長崎大学熱帯医学研究所で国際医療ボランティア活動に従事した柴田紘一郎医師の話を基に、15年もの歳月をかけて8分51秒におよぶ長編作品を完成させた。

 楽曲の長さゆえ、なかなかテレビやラジオでは放送されなかったが、この歌を聴いて医療従事者を志したり、青年海外協力隊に参加したり、ある女性はケニアでマサイ族の勇士と結婚したりと人生を大きく変える1曲に。コンサートではクライマックスを飾る1曲として長くファンに愛され、13年に行われたファン投票でも2位に選ばれた。

 今回のプロジェクトは、同曲の大ファンの一人である大沢が小説化・映画化を熱望してスタート。13年にさだが執筆した小説が大沢主演で映画化され、三池崇史監督がメガホンを取った。

 映画のエンディング用に楽曲を短くするはずのレコーディングは、昨年12月に行われた。オリジナルのイメージを大切にするため、今回も編曲はオリジナル曲と同じ渡辺俊幸氏が担当。雄大なアフリカの景色を表現すべく、49人編成のフルオーケストラが招集された。

 さだは「エンドロールで使っていただくには長すぎると思い、短くするつもりでしたが、オーケストラを使ったより雄大なアレンジになり、逆に40秒も長くなってしまいました。にもかかわらず、三池監督はフルコーラス、エンディングの一番いいところで使ってくださり本当に感激しています」とノーカットで楽曲が使われたことに感謝しきり。

 「映画に感動して泣きたいのに、自分の歌を聴いて泣いているように思われるのは嫌なので、できれば映画は、誰もいないところで、一人きりで見たいなとつくづく思います」と茶目っ気たっぷりにコメントした。

 再録された同曲は「風に立つライオン(シネマ・ヴァージョン)」として、きょう18日から配信スタート。配信用のジャケット写真は、主演の大沢のビジュアルが使用されている。同曲の売上の一部は、95年にさだが立ち上げた「NPO法人ピーススフィア貝の火運動」基金を通じ、ケニアの小児病院をはじめ医療施設などに寄付される。

関連写真

  • 昨年11月、楽曲の舞台ケニアを訪れたさだまさし
  • 映画主演の大沢たかおを起用した「風に立つライオン(シネマ・ヴァージョン)」の配信用ジャケット
  • 1987年に発表した名曲「風に立つライオン」を28年ぶりにセルフカバーしたさだまさし

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