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ボカロキャラクターが三次元に飛び出す!? ヤマハ&ビクターが仕掛ける異色の男性ユニット

 ヤマハが昨年、ボーカロイド10周年を記念して発売したソフト『VOCALOID3 Library ZOLA PROJECT』から、その声を担当した3人による三次元の男性ユニット「ZOLA(ゾラ)」が7月23日にアーティストとしてメジャーデビューした。ORICON STYLEでは、ユニットのメンバー「なのっくす。」と、ZOLA開発担当の中村拓哉研究員(ヤマハ)、そしてレコード会社・ビクターエンタテインメントの鶴谷紗江子研究員にインタビューを敢行。ボーカロイド技術を生み出したヤマハの新たな挑戦に迫った。

■ボカロソフトから飛び出した“エアボーカルグループ”

 ZOLAは、2013年に発売されたヤマハのボーカロイドソフト『VOCALOID3 Library ZOLA PROJECT』に声を提供したなのっくす。、みのルン、まういの男性モデル3人により結成。あくまで彼ら自身はパフォーマンスに専念し、歌を担当するのはその「ボカロソフト」と、いわば“エアボーカルグループ”ともいえるユニットだ。

 ZOLAについて、中学生の頃からボカロ曲が好きだったというなのっくす。は、「ひとりのリスナーとして大好きだったボカロの世界に参加できるのは、驚きと感動です。初めて製品版の公式デモ曲「BORDERLESS」(※デビューシングル収録、作詞/森雪之丞 作曲/浅倉大介)を聴いたときは、自分が歌っていない、というより聴いたことすらない曲を自分が歌っているようで、すごく不思議な感じがしました」と振り返る。

 ボーカロイドソフト『ZOLA PROJECT』は、3人の男性の歌声データでソロ、ユニゾン、コーラスを自在に“歌わせる”ことが可能なパッケージだ。10代〜20代前半の男性約40人、のべ100時間以上に及ぶレコーディングを経て選ばれた前述の3人による3種の声は、それぞれKYO(なのっくす。)、YUU(みのルン)、WIL(まうい)というキャラクターを付与された。すでにユーザーによって多数のオリジナル曲が投稿されている。

 「男声グループライブラリは大きなチャレンジでした。それぞれが特徴的で個性的でありながら、ユニゾンやコーラスで重なったときに調和しなければならない。三者三様と三位一体を両立させるわけです。実は開発当初から、中の人のユニットデビューもあり得るという前提で動いていました。声だけでなく、外見やそのバランスなどにもある程度までこだわりを持って候補を絞り込んでいきました」(中村研究員)

■ボカロ市場のさらなる発展を目指す

 こうした試みの一番の狙いは、ボカロ市場のさらなる発展。ニコニコ動画をはじめとする動画サイトから大きなムーヴメントとなり、幅広い層へと認知が広がったなかで、これまでのボカロプロデューサー、ファン以外にも訴求できるコンテンツとは何か? と考え抜いた結果、『ZOLA PROJECT』が誕生した。従来のボカロユーザーと比較して、女性の割合が非常に高くなっているという。

 三次元ユニットとしてのデビューにあたって、「すでに様々なボカロPさんがそれぞれの「ZOLA」の世界観を提示してくれていますが、世界展開を見据えてボカロソフトをつくっているヤマハさんとともに、いわば“ビクターさん家のZOLA”として、ひとつの解釈を示せたらと考えています」と話すのは鶴谷研究員。その“ビクターさん家のZOLA”の音楽リスナーへの名刺となる「トウキョウジェネレーション」については、「製品版で推奨されている音域よりちょっと高い音域で歌わせて街鳴りを意識したり、エレクトロ寄りのサウンドに仕上げたり、アレンジの毛蟹さんにも力を入れていただきました。まさにトウキョウから世界へ発信するユニットとして、本気で取り組んだ自信作です」と自信を見せる。

 「初音ミク」をきっかけに今や世界中から注目を集めるようになったボーカロイド。“ボカロP”や“歌い手”などがアーティストとしてメジャーフィールドでも活躍を見せているなか、ヤマハとビクターエンタテインメントの新たな挑戦がシーンにどのような影響を与えるか、注目したい。

関連写真

  • ボカロソフトから飛び出した男性ユニット、ZOLA。左からみのルン、なのっくす。、まうい
  • インタビューに応じたなのっくす。 (C)oricon ME inc.
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