KDDIなどの新規参入も続き、堅調な成長を続けるODS市場。11年の設立以来、同市場をけん引するライブ・ビューイング・ジャパン。7月6日に実施したPerfumeのロンドン公演のODSでは海外9都市でも同時上映するなど、海外展開も進む。6月より新たに代表取締役社長に就任した久保田康氏に同社の成長戦略を聞いた。
■特殊効果も用意して劇場内の演出も多彩に
11年6月の設立以来、ODS市場をけん引してきた、ライブ・ビューイング・ジャパン。実施数・規模ともに順調に拡大しており、12年では年間41アーティスト(イベント)でライブ・ビューイングを実施している。13年も7月末時点で28アーティスト(イベント)と、前年比1.5倍のペースとなっている。
同社の立ち上げから関わり、6/1付で代表取締役社長に就任した久保田康氏は「約2年を経過し、トラブル時の迅速な対処も含め、技術的なノウハウは十分蓄積できた」と手ごたえを語る。また、7月にはKDDIが同市場への参入を発表するなど、コンペティターが増加している点についても、「まだまだ認知度としては物足りない部分もあり、むしろ歓迎している」と話す。
ライブはもちろん、本公演を現地で観覧することがファンにとっても最良であることは間違いないものの、アーティストのアップの表情が見られる、会場までのアクセスの良さ、臨場感のある音、スクリーンサイズなど、映画館での上映ならではのメリットは、着実に伝わり始めており、リピーターも徐々に増えているという。
「アーティスト側も本公演とも違うアプローチができると期待してくださっており、本会場から映画館のファンへ呼び掛けるのはもちろん、会場と同じ特殊効果を中継会場にも仕込むなど、演出の幅も広がっています」
■海外の市場開拓に加え新人育成の場に
また、近年力を入れているのが海外でのODS上映だ。7月6日に実施したPerfumeのロンドン公演のODS上映『「Perfume WORLD TOUR2nd」イギリス公演ライブ・ビューイング』では、香港、台湾、タイ、シンガポール、アメリカ(LA)、インドネシア、ブラジル、メキシコ、韓国にも同時生中継が行われた。
「当日、一部地域で悪天候のために、画像が見られないなどのトラブルが発生しました。ただし、各地域との連絡や対応は滞りなく行われ、会場の混乱はほぼありませんでした。これは大きな自信になりましたね」
ただし、海外においては、収益性だけで見ると、まだアーティスト側に充分な売上を戻せるビジネスモデルにはなっていないという。久保田氏は「その点はもちろん早々に乗り越えるべき課題」としつつも、「すでに、アジアや欧米へ進出していくための事前プロモーションの場としては有効に機能している」と説明する。
「国内ではライブハウスでのODS上映など、映画館に限らない実施事例も増えています。これらは日々、データとして蓄積されており、リスクの軽減方法についても多くの選択肢を提案できる状態が整えられつつあります。“市場を開拓する”という共通目標さえ持てれば、より継続的・戦略的な実施は可能だと思います」
同社では、昨年のODS市場全体の規模は50億円前後と見ており、最低でも200億円規模まで成長させる必要があると、目標を定める。そこで生中継の実施本数を増やしつつ、収録モノや『ベイビー大丈夫かっBEATCHILD1987』のようなライブのアーカイブ映像等の上映にも注力する。
加えて、久保田氏は「新人を一緒に育てませんか?」と提案する。
「全国の映画館やライブハウスへも配信できるODSは、新人育成の場としても活用していただけます」
海外での実施事例も増加しており、Perfumeでは海外でのファンベースの構築という点でも成果を上げているODS。ここをきっかけにした新人ブレイクも期待できそうだ。
(ORIGINAL CONFIDENCE 13年8月26日号掲載)
ザ・ブルーハーツ、RED WARRIERS、岡村靖幸、白井貴子、ハウンドドッグ、BOOWY、尾崎豊、渡辺美里、佐野元春が出演した伝説のロックフェスを、映画『ベイビー大丈夫かっ BEATCHILD 1987』として10月26日より上映する (C)BEATCHILD1987製作委員会
■特殊効果も用意して劇場内の演出も多彩に
11年6月の設立以来、ODS市場をけん引してきた、ライブ・ビューイング・ジャパン。実施数・規模ともに順調に拡大しており、12年では年間41アーティスト(イベント)でライブ・ビューイングを実施している。13年も7月末時点で28アーティスト(イベント)と、前年比1.5倍のペースとなっている。
ライブはもちろん、本公演を現地で観覧することがファンにとっても最良であることは間違いないものの、アーティストのアップの表情が見られる、会場までのアクセスの良さ、臨場感のある音、スクリーンサイズなど、映画館での上映ならではのメリットは、着実に伝わり始めており、リピーターも徐々に増えているという。
「アーティスト側も本公演とも違うアプローチができると期待してくださっており、本会場から映画館のファンへ呼び掛けるのはもちろん、会場と同じ特殊効果を中継会場にも仕込むなど、演出の幅も広がっています」
■海外の市場開拓に加え新人育成の場に
また、近年力を入れているのが海外でのODS上映だ。7月6日に実施したPerfumeのロンドン公演のODS上映『「Perfume WORLD TOUR2nd」イギリス公演ライブ・ビューイング』では、香港、台湾、タイ、シンガポール、アメリカ(LA)、インドネシア、ブラジル、メキシコ、韓国にも同時生中継が行われた。
「当日、一部地域で悪天候のために、画像が見られないなどのトラブルが発生しました。ただし、各地域との連絡や対応は滞りなく行われ、会場の混乱はほぼありませんでした。これは大きな自信になりましたね」
ただし、海外においては、収益性だけで見ると、まだアーティスト側に充分な売上を戻せるビジネスモデルにはなっていないという。久保田氏は「その点はもちろん早々に乗り越えるべき課題」としつつも、「すでに、アジアや欧米へ進出していくための事前プロモーションの場としては有効に機能している」と説明する。
「国内ではライブハウスでのODS上映など、映画館に限らない実施事例も増えています。これらは日々、データとして蓄積されており、リスクの軽減方法についても多くの選択肢を提案できる状態が整えられつつあります。“市場を開拓する”という共通目標さえ持てれば、より継続的・戦略的な実施は可能だと思います」
同社では、昨年のODS市場全体の規模は50億円前後と見ており、最低でも200億円規模まで成長させる必要があると、目標を定める。そこで生中継の実施本数を増やしつつ、収録モノや『ベイビー大丈夫かっBEATCHILD1987』のようなライブのアーカイブ映像等の上映にも注力する。
加えて、久保田氏は「新人を一緒に育てませんか?」と提案する。
「全国の映画館やライブハウスへも配信できるODSは、新人育成の場としても活用していただけます」
海外での実施事例も増加しており、Perfumeでは海外でのファンベースの構築という点でも成果を上げているODS。ここをきっかけにした新人ブレイクも期待できそうだ。
(ORIGINAL CONFIDENCE 13年8月26日号掲載)
2013/08/28





