“顔出し”しないアーティストが続々 コンテンツ過多時代に音楽を届ける最短コース
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“顔出し”なしでも人気のアーティストが続々ヒット
三月のパンタシア「ビタースイート」リリック・ビデオ
これらのアーティスト(クリエイター・チーム)の共通した特徴は、いわゆる“顔出し”を制限していること。アーティスト自身のビジュアル、キャラクターを押し出すのではなく、アニメーションを中心としたMVを制作、楽曲の世界観、イメージを視覚的に訴求すると同時に、歌詞を表示することで楽曲に対する理解を深められるように提示している。その特徴が最も表れているアーティストのひとつが、ファンから“三パシ”と呼ばれている「三月のパンタシア」。ボーカル・みあを中心としたクリエイター・ユニットだ。
映像・音楽・文字をバランスよく融合させたMVで、視覚的に楽曲を訴求
三月のパンタシア「三月がずっと続けばいい」リリック・ビデオより
“リリックビデオ”の可能性を広げた“三月のパンタシア”
三月のパンタシアのMVの魅力の中心はやはり、“リリックビデオ”の可能性を大きく広げていることだろう。歌詞を視覚的に捉えられるリリックビデオは、2010年代半ばあたりから、洋邦問わず、大きな潮流を作ってきた。音楽をスマホやパソコンで聴くことが主流になった現在、映像と歌詞を同時に伝えられるリリックビデオの存在は、これからさらに増えていくはずだ。
音楽、ゲーム、投稿動画など膨大なコンテンツが溢れている現在、効果的にユーザーに訴求するために必要なのは、「情報の焦点を絞り、“何を伝えるか”を明確にする」という原点。そのことを踏まえたうえで的確な映像を制作することが、リスナーに音楽を届ける最短コースであり、それを実践し続けているのが三月のパンタシアなのだと思う。“何を届けるか”そして“どう届けるか”。音楽は今、届け方のプロデュース能力が必要とされるようになっているのだ。
(文/森智之)




