ヒュー・ジャックマン、止まらない日本愛 来日インタビュー

　『ハリー・ポッター』シリーズのワーナー・ブラザースが新たに手がけるファンタジー超大作『PAN〜ネバーランド、夢のはじまり〜』（31日公開）で冷酷無比の海賊“黒ヒゲ”を演じるヒュー・ジャックマン（47）。親日家として知られ、2012年には息子と富士登山をしたことが話題になったが、改めて日本に惹かれる理由を聞くと「最初から憧れを持っていた。今まで12回来ているけれど、大好き。人も場所もすばらしいし、世界でも非常にユニークな国で…」と、こちらが恐縮するほど熱い思いは止まらず。同作で見せる姿とは真逆の優しい笑顔を絶やさずに語ってくれた。

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　シリーズ最初の『X-メン』で初来日して以来、日本に惹かれたようで「18歳のときの10人の仲良しの友だちたちと、『みんなで日本に行こう』という誓いをたてた。その後、本当にみんなで日本に来ることができて、息子を連れて富士山に登ったり、北海道から全部日本中を回ったよ。人は胃袋で楽しさを感じるけれど、日本食は世界中で一番好き」。

　念願だった富士登山も達成し、今後挑戦したいことは「温泉、スキー、釣りをしたい。京都もまた行きたいし、美術館にも。買い物はあまり好きじゃないけれど、日本だけでは買い物をする。デザインとか、ほかとは違うものがあるからね。日本人はきれいなアーティスティックなものを創るから」といい、「あとは新幹線に乗りたい。鮨屋の『すきやばし次郎』にもまた行きたいし、立ちそば、炉端焼きも好き」と、少年のように目を輝かせる。

　取材中には笑顔を絶やさず、1日に行われたジャパン・プレミアでは、自ら共演するリーヴァイ・ミラーの誕生日を祝おうと盛り上げるほどサービス精神旺盛。こちらもつられて明るくなれるような、その力の源について「自分の好きな仕事ができるというのが大きい」と自ら分析する。

　「自分の嫌な仕事をする人もいるけれど、好きなことができるのでポジティブになる。自分がいかにラッキーかと忘れないことと、いつも自分に言い聞かせている。仕事で世界中を旅ができて、いいスタッフたちと仕事ができているし、シンプルなことを楽しむこと。人はどうしても未来や過去に悩んでしまうけれど、今を大切に生きるということが大事」。

　その言葉通り、今作でも悪役を楽しんでいる姿が印象的で、「この映画は11歳の子どもから見た話なので、何を見てもアドベンチャーに見える。そこに悪人＝大人がいて、大人は予知できないところが怖い。一瞬いい人に見えるけれど怖くなったり、そこが子どもにとって不安だから、その怖さを出したよ」とこだわりを明かしていた。