インパクトのある こだわりの衣装
――名作の呼び声高い法廷バトルゲーム『逆転裁判』シリーズの第1作目を原作にした映画ですが、撮影前に実際にゲームを体験してみましたか?
【桐谷】 実はもともと『逆転裁判』のゲームをやっていたんです。なので、出演のオファーはものすごく嬉しかったですね。大学の友人の間で流行っていて、シリーズはほぼ制覇しています!
――そうだったんですね。以前インタビューさせていただいたときも、ゲーム好きという話は聞いていましたが。
【桐谷】 そうなんです(笑)。ただ、ゲームを知っているだけに映画化の話を聞いたときは、一体どうやって実写化するんだろう……という思いはありました。
――現場に入って、その不安はどう変化していきましたか?
【桐谷】 それが、現場に入ってみると不安は全くなくて。キャラクターを忠実に再現しているし、ものすごく大きな大法廷のセットでしたし、何よりも撮影が楽しくて!完成した作品を観ても、ゲームファンの方に納得していただけるクオリティの高いものができたなと。三池監督ってほんとにすごい監督さんなんだと改めて実感しました。
――あれだけの個性的なキャラが現実の世界にとけ込んでいるってすごいですよね。
【桐谷】 映画を観ているのにゲームのなかにいるような雰囲気にもなりますよね。
――そんな漫画から抜け出したようなキャラクターのなかで、桐谷さんの演じる真宵はとくにインパクトがありました。
【桐谷】 あの衣装を身に纏うことで「真宵ちゃんになれた!」って思えて、嬉しかったです。ただ、ロケが多かったので、素足に下駄というあの衣装だとけっこう寒くて。でも、あの衣装の丈の長さは、何度も衣装合わせをして、自分に一番似合う丈にしてもらったんです。帯にもスタッフさんの工夫があって、毎回締めていたら大変だろうからって、マジックテープで着脱できるようになっていたり。リボンの垂れる長さまで、どの長さがベストか研究してくれたんですよ。そういうこだわりのある現場でした。
手錠が似合うって言われちゃいました
――どのキャラクターにもそういったこだわりが?
【桐谷】 全員ですね。キャスト全員が何度もカツラ合わせ、衣装合わせをしていると思います。監督は、髪の毛の質感とか色合いとかにまでこだわっていて──真宵の場合は、わざとテカテカした髪質にしているんです。あと、アクセサリーのまが玉ひとつにしても、監督はその並び順にもこだわる。どういう順番がいいのかって、監督自ら組合せを考えていました(笑)。
――セットとはいえ法廷に立ち、しかも被告人として手錠をかけられる経験はなかなかないですよね。
【桐谷】 緊張しましたね。被告人席ってめちゃくちゃ孤独なんです。みんなからも距離があって、孤独を感じながら演じていました。それなのに、あの法廷シーンの撮影のとき、セットに入ってきた監督が私を見て最初に「手錠が似合うね。つかまっている姿が似合うね」って、ニヤニヤしながら言うんですよ。私、けっこう真面目に生きてきて、悪いこともしたことがないんですけど……似合うって言われちゃいました(笑)。
――三池監督ならではの愛情表現なんでしょうね(笑)。演技指導においては、どんなアドバイスをもらったんですか?
【桐谷】 言葉は少ないけれど、的確にアドバイスをして下さる監督です。印象的だったのは、監督のアドバイスどおりに芝居をしたあと、私の方にトコトコってやって来て、肩をポンとたたいて「良かったよ!」って、OKサインをくれる。それがすごく嬉しくて。またその言葉を聞けるようにがんばろうって思うんですよね。三池組の雰囲気はほんとに明るくて。そこにキャストのみんなもうまく乗っかることができたので、いつも良いテンションでいることができました。
(文:新谷里映/撮り下ろし写真:逢坂 聡)
⇒ 次のページへ【メリハリのある体を目指します!?】
オーリーの取材後記はこちら
逆転裁判
ストーリー:
新米弁護士・成歩堂龍一の上司・綾里千尋が、事務所で何者かに殺害された。逮捕されたのは千尋の妹で、霊媒師の卵・綾里真宵。成歩堂は弁護を引き受ける。対するは、冷徹な天才検事と評判の御剣怜侍。『序審裁判』という、わずか3日で判決を下す新たな司法システムのもと、ふたりは激しい法廷バトルを繰り広げる。
しかしその後、御剣が殺人容疑で逮捕され、成歩堂は自ら御剣の弁護を名乗り出る。対するは、40年間無敗を誇る検事・狩魔豪。審理を重ねていくうちに、15年前、御剣の父・御剣信弁護士が裁判所の証拠品倉庫で射殺された「DL6号事件」という事件が深く関係していることが浮き彫りになっていく……。
成歩堂と御剣、真宵の運命は!? そして事件に隠された真実とは!?
監督:三池崇史
出演:成宮寛貴 斎藤工 桐谷美玲 中尾明慶 大東駿介 柄本明 檀れい
2012年2月11日(土・祝)全国東宝系ロードショー
(C) 2012 CAPCOM/「逆転裁判」製作委員会
OFFICIAL SITE