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Check 2011年05月02日
若手俳優のなかでも人気、実力ともにトップに立つ小栗旬と長澤まさみが、約8年ぶりに映画共演。山の素晴らしさとその裏側の厳しさを描く映画『岳-ガク-』で、大自然のなかの撮影に体当たりで挑んだ。厳しい撮影を乗り越え、息のピッタリとあったふたりが、お互いにホンネで想いを語りあう!
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小栗旬×長澤まさみ 小栗旬 長澤まさみ 小栗旬 長澤まさみ
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自分でも見たことがない顔が映った
長澤まさみ
小栗旬

──小栗さんが演じた三歩、長澤さんが演じた久美、それぞれどういうところが魅力的だと思って役作りしましたか?
【長澤】 久美のひたむきな姿に共感しました。ときには失敗もするけれど、それを乗り越えていく。いろいろな人に支えられながら成長していくところがいいなぁと思いました。久美もまだ山岳救助隊の新人で、私自身も山のことをよく知らなかったので、役を通して自分自身も一緒に成長しながら撮影していけたのかなぁって思います。
【小栗】 三歩は大らかで、何にも動じずたくましい。本当にできた人だと思います。原作の三歩とは外見がかけ離れていたんで、原作からはわりと離れて役を作っていきました。どストレートな言い方なんですけど、「山が教えてくれた」という感じなんですよね。天候や風の強さ、においとか、そういうものに対して純粋に身体を動かしていこうと思っていたんです。その結果、自分でも見たことがない顔が映画のなかにありました。

──山での撮影は大変だったと思いますが、とくに苦労したシーンは?
【小栗】 滑落停止の練習をしているシーンですかね。3回ぐらいチャレンジしたのに撮れなくて。しかもいい具合に滑落していくところが撮れる場所もなかなかなくて。
【長澤】 いろんな斜面でやって、できない、できないって。
【小栗】 最終的には思った以上に滑ってよかったんですけど。一発勝負なんですよね。
【長澤】 跡がついたらもう撮れないですから。
【小栗】 今回は一発勝負がすごく多かったよね。雪跡がつかないように別の場所でテストをやってから本番なんですけど、すごく遠い位置にカメラがあるから、俺だけポツン(笑)。まわりが真っ白で、どっちに向かって歩けばいいのかもわからないという感じでした。
【長澤】 人を背負うのも大変でした。光石(研)さんは本当に重たかった……。たぶんがっちりしているんですよね。
【小栗】 光石さんは、ほんと重かったね(笑)。宇梶(剛士)さんも重たいしねぇ。でも、ロープの結び方ひとつで人の重さって3分の1ぐらいになるんですよ。びっくりしました。重さを逃がす支点を作ると、軽くなるんです。救助した人を麓(ふもと)まで早く運ぶために、長年かけて培われてきたものなんだろうなって感心しましたね。

貫禄すら感じる三歩に上から目線…
松井愛莉
佐藤日向

──三歩が救助された人に言う「よくがんばった」というセリフが印象的ですが、お互いにそう言いたくなった瞬間はありましたか?
【長澤】 撮影中の小栗くんの鍛え方は本当にストイックで、ただただすごいなぁって思っていました。私は、毎朝体操をやっていたぐらいで(笑)。
【小栗】 体操やってたな(笑)。
【長澤】 小栗くんは朝から腹筋とか腕立てとかしてて。この人に付いて行けば大丈夫だなって思いました。貫禄すら感じる三歩に「よくがんばったな」……って、私どんだけ上から目線なんだって感じですね(笑)。「がんばっていらっしゃったな」って思います。
【小栗】 まさみちゃんならヘリコプターのシーンかなぁ。そのシーンは、僕は現場にはいなかったんですけど、でき上がった映画を観てすごいなぁって思いました。スノーセルという雪に見える紙があるんですけど、それがけっこう大変なんですよ。
【長澤】 細かいから気管に入ってきたりして。
【小栗】 僕は基本的に山での撮影だったんで、リアルな雪が多かったんですけど、一部撮影でスノーセルを使用したとき、全部覆っているはずなのに口にも鼻にも(スノーセルが)入ってきて大変でした。このなかで芝居をするのはきついなって感じたんで、まさみちゃんは「よくがんばったな」って思いましたね。
【長澤】 しかも、暑かったんですよね。今までにかいたことないような汗をかきました。雪山にいることになっているから厚着していたので。
【小栗】 セットの山は激アツなんだよねぇ。

──「がんばれ」ではなく「よくがんばった」というところがいいですよね。
【長澤】 久美は三歩から「よくがんばった」って言われたくてがんばっているんですよね。私自身も役を通してですけど、言ってもらえてうれしかったですね。本当にこの作品はスタッフさんも含めてみんながんばっていたんで。若いころから一緒に仕事をしてきたスタッフさんがたくさんいて、少しずつでも自分の成長を見てきてくれた人たちから、「よかったよ」とか「がんばったね」とか声をかけてもらえたのはすごくうれしかったですね。
【小栗】 命があったというだけで、「よくがんばった」ってことだと思うんですね。いい言葉だなって思います。昨年の春から夏にかけてはこの映画で「よくがんばった」、秋から冬にかけては(ドラマ『獣医ドリトル』で)動物に「がんばれがんばれ」って(笑)。一瞬、(ドラマ撮影中)脳裏にまさみちゃんの顔が浮かんだもん。昨年は「がんばれ」の人だったなぁって思いますね。

(文:岡 大/撮り下ろし写真:逢坂 聡)

プロフィール

小栗旬
1982年生まれ。東京都出身。
1998年、ドラマ『GTO』で連続ドラマ初レギュラー出演。その後、映画、ドラマ、舞台、アニメの声優など幅広く活躍する。
2010年は初監督映画『シュアリー・サムデイ』が公開。 最近の主な出演映画は、『クローズZERO II』『TAJOMARU』(2009年)、『踊る大捜査線THE MOVIE3ヤツらを解放せよ!』(2010年)など。

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ライン

長澤まさみ
1987年生まれ。静岡県出身。
2000年、第5回東宝シンデレラ・オーディションにて史上最年少でグランプリを受賞。同年、映画『クロスファイア』でデビュー。
その後、『世界の中心で、愛をさけぶ』(2004年)など、数々の映画やドラマでヒロインを務める。
最近の主な出演映画は、『隠し砦の三悪人』(2008年)、『群青 愛が沈んだ海の色』『曲がれ!スプーン』(2009年)など。

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映画「岳」より

ストーリー:雄大な北アルプス山系。そこには、誰よりも山を愛する男・島崎三歩がいた。世界中の巨峰を登り歩いてきた三歩は、山岳救助ボランティアとして登山者たちの命を守っている。彼は、山のように大きな包容力を持ち、仮に要救助者が死んでしまっていても「よく、がんばった」と労わりの言葉をかける男である。
そんな三歩の暮らす山に、新人救助隊員の椎名久美がやってくる。久美は過酷な訓練を乗り越え成長していくが、実際の救助では遭難者の命を救うことが出来ない日々が続く。そんな折、猛吹雪の冬山で多重遭難が発生。仲間とともに救助に向かう久美を待ち受けていたのは、想像を絶する雪山の脅威!そのとき三歩は……!?

監督:片山修
出演:小栗旬 長澤まさみ 佐々木蔵之介 石田卓也 市毛良枝 渡部篤郎
2011年5月7日(土)全国東宝系ロードショー
(C)2011 「岳 -ガク-」製作委員会 (C)2005 石塚真一/小学館

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