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THE BAWDIES『全国全県ツアー完走! 初の横浜アリーナ公演をレポート』

1月発売の最新アルバム『1-2-3』が週間ランキング2位のヒットになったTHE BAWDIES(ザ・ボゥディーズ)。そんな勢いに乗る彼らが、2月から行っていた全国全県ツアー『1-2-3 TOUR 2013』が、6月28日の大阪城ホール公演でついにファイナルを迎えた。全国を旅したツアーから、自身初のアリーナ公演となった6月16日の横浜アリーナでの模様をレポート!

大型セットにスーツも新調! スペシャル感たっぷりのステージ

 向井理が主演したドラマ『ハングリー!』(フジテレビ系)の主題歌や、カメラの『PENTAX Q10』のCM曲を手がけるなど、その存在感をさまざまな方面でも発揮しているTHE BAWDIESが、アリーナ初挑戦となる横浜アリーナでの公演を6月16日に行った。これは、最新アルバム『1-2-3』のリリースに合わせて2月にスタートした全59公演の全国全県ツアーの一環として行われたもの。ツアーファイナルとなった6月28日の大阪城ホールに向けて、前哨戦とも呼べる非常に大事なステージになった。

 お馴染みのSE「ソウルマン」に乗せてメンバーが登場すると、待ちきれなかったファンの想いが一気に爆発したかのような大歓声が沸いた。ROY(Vo&B)が「ロックンロール・パーティーへようこそ。上を向いて前を向いて、全力で楽しみましょう」と叫ぶと、横浜アリーナの熱気は最高潮に達し、1万人を超える大観衆がいっせいにロックンロールを踊り始めた。この日披露された楽曲は、アルバム『1-2-3』からの楽曲を中心に、アンコールも含めてなんと全26曲という大ボリューム。初のアリーナ公演ということで、メンバーの表情を大きく映しだすビジョンを使ったセットを組んだり、衣装のスーツも新調したりと、随所でスペシャル感たっぷりのステージになった。

 ドラマ主題歌「ROCK ME BABY」は、イントロが響いた途端に会場が沸き、セットのライトがキラキラと光る演出でも魅せる。CM曲「LEMONADE」では、ゆったりとしたポップでかわいい曲調に、観客は挙げた手を左右にゆっくりと振ってビートに身を委ねた。「せっかくこんなにもたくさんの人が集まってくれたんだから、僕もそろそろ歌いたい」と、TAXMAN(G)がボーカルを務める「TAKE A CHANCE」も披露され、途中で「カモン横浜!」と観客をあおる場面もあった。ハスキーボイスでシャウトするように歌うROY、TAXMANは床に膝を付いて弾くなどアグレッシブに身体を動かしながら演奏する。JIM(G)は、巧みなコーラスを聴かせながらギターと真摯に向き合い、さらにMARCY(Dr)は、時に激しく時にタイトにリズムを繰り出した。会場が大合唱となったメジャー1stシングル「IT’S TOO LATE」、ギターソロの掛け合いが絶妙だった「YOU GOTTA DANCE」。曲によっては広いステージの端まで走って行き、スタンド席の観客の声援に応えるなど、全身全霊のパフォーマンスが胸を撃った。

「ロックンロールが教えてくれるのは……」ROYが伝えたかったこと

 見どころのひとつになったのは、彼らのルーツでもある米バンド・The Sonics(ザ・ソニックス)のカバー「SHOT DOWN」を披露した場面。ROYはMCで、The Sonicsがバンド結成のきっかけになったことなど、想いをたっぷりと語り、「初期衝動を詰め込んで作ったアルバムを、生で伝えないと意味がないと思ってツアーをやった」と話した。また激しいだけでなく、バラードの「SAD SONG」など、しっとりとしたムードでも聴かせ、幅広い音楽センスで観客を魅了したのも印象的だ。イスに座ってのアコースティックセットでは、「I’m In Love With You」と「LOVE YOU NEED YOU」の2曲を、まったりとした雰囲気で披露。ROYが歌いながら叩くタンバリンのリズムに合わせて、観客はゆらりゆらりと身体を揺らして曲を楽しんだ。また、そのコーナーの冒頭では、TAXMANが「耳コピして弾けるようになったから」と、(自身の)iPhoneの着信音をギターで弾いて笑いを取るという一幕があったほか、MCではツアー中に立ち寄った中華料理屋で、「この料理は辛いよ」とMARCYがROYのノドを気遣ったなど、バンド内の和気あいあいとした様子がうかがえるエピソードもたくさん披露してくれたのは、ファンにはきっと嬉しかっただろう。

 約3時間に及んだライブステージを通して、ROYが一貫して観客に訴えかけていたのは「ロックンロールが教えてくれること」だった。「ロックンロールが教えてくれるのは、実にシンプルなこと。人生には楽しいことばかりじゃなく、悲しみや苦しみもあるが、それを消し去るのではなく、そんなものが出てくる暇もないくらい楽しむということ。もしそんなものがあったら、いま出しちゃってください。俺らがそんなもん、食ってやるよ」……ROYの力強いメッセージに、観客は大歓声で応えた。

 アンコールでは、「いらない感情を吐き出して、空っぽにして帰ってほしい。そうすれば、明日は新鮮な風が入り込んでくるから」とROY。おしりをふりながらユーモアたっぷりの「SHAKE YOUR HIPS」。そして最後の「KEEP ON ROCKIN’」では、ミラーボールが周り、客席と「ヘーイ」「オーオ」と、コール&レスポンスで盛り上がる。「もっと俺らがビビるくらいのシャウトを聞かせてください」という声に応えて、どんどん大きくなっていく観客の声。それに耳を傾けながら、4人は実に嬉しそうにうなずく。ロックンロールという合言葉で、1万人超の人がひとつにつながった瞬間だった。
(文:榑林史章/撮影:橋本塁(SOUND SHOOTER))

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