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新鋭ロックバンド・ネクライトーキー、コロナ禍のメジャーデビューは「ブレイク実感ない」“生ライブ”への渇望語る

左から、中村郁香(Key)、もっさ(Vo)、藤田(Ba)、朝日(Gt)、カズマ・タケイ(Dr)

左から、中村郁香(Key)、もっさ(Vo)、藤田(Ba)、朝日(Gt)、カズマ・タケイ(Dr)

 昨年1月にメジャーデビューしたネクライトーキーが、4月28日にLive Blu-ray『ゴーゴートーキーズ!2020 野外音楽堂編』、そして5月19日にはNew Album『FREAK』をリリースする。メジャーデビュー直後にコロナ禍でライブやイベントなどの活動が思うようにできなくなった彼らにとって、今回のアルバム制作はどんなチャレンジになったのか、また久々のライブとなった日比谷野外音楽堂ではどんなことを感じたのか、昨年を振り返りながらそれぞれの思いを語ってくれた。

「ライブは会場の外に出る瞬間が一番好き」オンラインライブ激増で感じたこととは

――2017年に結成して以来、精力的に音楽活動を行ってきたネクライトーキーの皆さんは、ネクストブレイクバンドとして期待されています。これまでにターニングポイントだったと思える出来事は何かありましたか?

カズマ・タケイ(Dr.) 朝日と出会ってネクライトーキーとして活動するようになってから、転機をあまり気にせずやれているような気がします。昨年から有観客でのライブもほとんどできなくなっているので、正直な話、僕らが人気出てきたという自覚はあまりないんですよね。

中村郁香(Key.) え、私たち人気出てきてるの?(笑)。

朝日(Gt.) 確かに目で見える部分ではブレイクとか転機といった実感はないかもしれません。僕の場合は良い曲ができたなと自分の中で思えた時に“これは人気出る!”と先走ります(笑)。人に聴かせる前に僕の脳は勝手にそう勘違いしますね。
  • 19日リリースの新アルバム『FREAK』

    19日リリースの新アルバム『FREAK』

――昨年は新型ウイルスの影響を受けて、アルバム『ZOO!!』の全国ツアーは神奈川のCLUB CITTA’公演以外中止になってしまいましたが、そのような状況のなか、皆さんはどんなことを考えましたか?

藤田(Ba.) 緊急事態宣言直後ぐらいは娯楽が不要なもの扱いされて、飲食店もちゃんと営業できなくなったので、音楽も食べることも好きな私はどちらも不要なものとされた事に対してとても悲しくなりました。だけどそれは仕方ない状況だったので、いつか娯楽や食を楽しめるまで諦めたくないという気持ちを大切にしながら乗り切っていましたね。

カズマ・タケイ こんなに長い期間ライブができないのは今までなかったのでショックでしたけど、やれることをやるしかないと思ってひたすらドラムをコツコツ練習してました。今後、自分はどんなドラムプレイをしていこうかと考えられる時間ではありましたね。

もっさ(Vo.) 私は自粛期間中に友達とZOOM飲みをして、“生きるために必要な娯楽とは?”みたいな話をしました。もちろん結論は出なかったんですけど、ネクライトーキーの音楽がないと生きる楽しみがないと思ってくれる人がどこかにいてくれたら幸せだな〜なんて考えたりしました。

中村郁香 去年はネット配信のライブも沢山ありましたけど、だんだん数が増えてくると、みんな途中で飽きてくるんだなと思いました。配信は気軽に自宅で観られる利点もありますけど、やっぱり自分の足を使ってライブ会場まで行って、生で体感しないと結局は満たされないんだなって。

朝日 ライブは“終演後に会場の外に出る瞬間が一番好き”だなと個人的に思います。実際ライブができるようになったら、自分が思っていた以上にみんな来てくれたので凄く嬉しくて。もちろん、コロナ以前と同じような楽しみ方はできないんですけど、それでも会場まで足を運んでくれたり配信を見てくれる人達がいるんだと思ったらまだまだやれるなと気合いが入りましたね。

満を持して開催した久しぶりのライブ、Blu-rayではメンバーの副音声で裏話続々

先月発売されたBlu-ray『「ゴーゴートーキーズ!2020野外音楽堂編』

先月発売されたBlu-ray『「ゴーゴートーキーズ!2020野外音楽堂編』

――そんな中、昨年9月に大阪・東京で「ゴーゴート―キーズ!2020 野外音楽堂編」、12月には全国5カ所で「ゴーゴート―キーズ! 2020師走」を開催されましたが、久々の有観客でのライブはいかがでしたか?

藤田 “ウォー! 楽しい!”って思いました(笑)。久しぶりにお客さんの前に立てたのは凄い幸せでしたね。

カズマ・タケイ 昨年7月に配信ライブをやったんですけど、有観客のライブとは別物だなと感じていたんです。だから9月、12月のライブはお客さんが目の前にいる感動は凄くありましたね。

――Live Blu-rayとしてリリースされる「ゴーゴート―キーズ!2020 野外音楽堂編」の見どころを教えて頂けますか。
もっさ 『許せ!服部』は“CD”と“ライブ”のカードを交互に上げるとそれぞれのバージョンのアレンジに演奏がかわるのですが、そのカードのタイミングをめちゃくちゃ練習したので是非観て欲しいです(笑)。

カズマ・タケイ 確かにこの曲は合わせるバンド側よりもカードを交互に上げるもっさのほうが大変だったもんね。

もっさ 適当に見えても実は上げるタイミングが決まっていて、どこまで無茶ができるかせめぎ合いでした。この曲は毎回違うハプニングが起きたんですけど、大阪ではキーボードの電源が落ちてしまって。

中村郁香 キーボードソロの頭は大丈夫だったのですが、途中から音が出なくなってしまったんです。そしたらみんなが踊ったりギターソロを弾いたりしてフォローしてくれたので助かりました(笑)。

もっさ チームワークばっちりだったよね(笑)。野外ライブの良いところは虫の声が聴こえたり空を見ながら歌えることで、世界の中で歌ってる感じがして凄く楽しかったです。

中村郁香 わかる! あとだんだん陽が落ちてきて、薄暗い中で演奏した『渋谷はハチ公口前もふもふ動物大行進』も凄く良かったのでオススメです。

藤田 『渋谷ハチ公口前もふもふ動物大行進』は日比谷と大阪どっちのバージョンも良かったよね。

カズマ・タケイ 今回は、さっき話したような本番中にトラブった時のことや面白いポイントをゲラゲラとみんなで笑いながらしゃべったのが副音声で入っているので、そっちもチェックして欲しいです。

朝日 1回目はじっくり集中して観て頂いて、2回目は副音声を楽しみながら観ると面白いと思います。

PCで作ってきた曲作りから、新アルバムはギターと鍵盤から和音とメロディーを大事に

――ライブで先行披露された新曲も収録された3rdアルバム『FREAK』もリリースされますが、今回新たに挑戦できたことがあれば教えて頂けますか。

朝日 前作『ZOO!!』の時はPCばかり開いて曲作りすることが多かったので、今回はギターや鍵盤に触れながら、和声とメロディーを大事にしながら曲作りしていきました。アレンジはメンバーと相談しながら作れるので、僕はメロディーと歌詞に責任感を持って作ろうと、そんな風に意識しながら作っていきましたね。
カズマ・タケイ 今まではドラムのフレーズをどんどん足していって、派手にしていくイメージで録っていたのですが、今回はその真逆で、シンプルなビートで勝負したいという気持ちで演奏しました。曲も全体的にシンプルなビートが合うものが多かったので、僕がやりたかったことにチャレンジできたアルバムになりました。

もっさ 前作よりも制作に時間があったので、ギターのフレーズを沢山考えて、目立たないところにそのフレーズを入れる作業が楽しかったです。メンバーが5人いるので抜き差しのバランスを考えるのが難しいんですけど、なるべくガチャガチャしないように意識して作りました。
――もっささんが作詞作曲した『踊る子供、走るパトカー』もユニークな曲ですよね。

もっさ 私はヘイトとかのメッセージを歌詞にあまり入れないタイプなんですけど、この曲には珍しく入れてみました。

藤田 もっさにしてはバイオレンスな歌詞だよね(笑)。

もっさ 可愛く作ったつもりやってんけど(笑)。

中村郁香 確かに意外な歌詞を書くなと思ったけど凄く好き。ちなみに、この曲を聴きながら歩くと気持ち良いのでオススメです。

――では、最後に今後の目標をお聞かせ頂けますか。

中村郁香 YouTubeに海外在住の方がコメントをくれたりするので、いつか海外のフェスに出れたらいいなと思っています。

朝日 ちゃんとお客さんの中に残るようなライブにしたいです。楽しいだけじゃなくて、5年、10年経って僕らのライブを振り返った時に、“良い日だったな”と観にきてくれた方が思ってくれるような。そうなるにはどうすればいいのかを今からじっくり考えて、本番に挑みたいと思います。
(取材・文=奥村百恵)
ネクライトーキー info
WEB https://necrytalkie.jp

ツアー情報
ネクライトーキー「FREAK」リリースツアー 「ゴーゴートーキーズ! 2021」
6/19(土) 神奈川 1000 CLUB
6/20(日) 群馬 高崎 clubFLEEZ
6/26(土) 宮城 仙台JUNKBOX
7/1(木) 静岡 UMBER
7/3(土) 新潟 GOLDEN PIGS RED STAGE
7/4(日) 石川 金沢AZ
7/8(木) 京都 KYOTO MUSE
7/10(土) 兵庫 神戸ART-HOUSE
7/11(日) 広島 VANQUISH
7/15(木) 鳥取 米子 AZTiC laughs
7/16(金) 岡山 CRAZYMAMA 2nd room
7/24(土) 香川 高松 DIME
7/25(日) 愛媛 松山 サロンキティ
7/29(木) 山口 周南 LIVE rise
7/31(土) 熊本 B.9V2
8/1(日) 福岡 DRUM Be-1
8/24(火) 茨城 水戸LIGHT HOUSE
8/25(水) 栃木 HEAVEN’S ROCK 宇都宮 VJ-2
8/28(土) 北海道 札幌 ペニーレーン24
9/4(土) 沖縄 OutPut
9/17(金) 愛知 名古屋 ダイアモンドホール
9/19(日) 大阪 なんばHatch
9/30(木) 東京 豊洲PIT
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