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希望の光を当ててくれるアンジェラ・アキの歌

■人は誰も心に“闇”と“希望”を持っている。だから自分から歩きだせる

 アンジェラ・アキというアーティストはつくづく“日本的”なアーティストだなぁと、6月8日に発売された彼女のニューシングル「始まりのバラード」を聴いて思った。

アンジェラ・アキ 

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 それは、ご存知の通り、日本のポピュラー音楽は多かれ少なかれ、アメリカやイギリスの音楽、日本でいうところの“洋楽”の影響を多分に受けていて、メロディ、アレンジの“お手本”は洋楽にあり、という感じだ。演歌のようにいい意味で泥臭い叙情的なメロディではなく、センスがいいと誰もが感じるメロディに、豊かな情感を湛える日本語を乗せると、日本のポピュラーソングになる。そういう意味で、彼女は“日本的”なアーティストだなと思った。しかも彼女は高校〜大学まで、アメリカで生活をしていて、そのソングライティングのセンスは、洋楽アーティストそのものだ。ミュージシャンを目指したのもアメリカ時代というから、なおさらだろう。でも彼女の魅力は、彼女が紡ぐ詞の日本語の美しさでもある。だからこそ彼女は“日本的”なアーティストだ。

 先日あるアーティストのインタビューに行った時に、彼が言った「ポップソングは安定した日常に支えられている」という言葉が印象的だった。震災後自分の中にどんな影響があったか、という話の中での発言だったけど、全くその通りだなと思った。誰もが何かしらの影響を受けた大震災。ネガティブにしか捉えることができない、いやポジティブに考えないと・・・人それぞれだと思う。そういうタイミングの中でリリースされたこのシングルは、タイトルからしてポジティブ。“始まり”なんだと。「世界一長い夜にも必ず朝は来る――」そう歌う彼女の言葉は力がある。自分の中にある様々な“暗闇”、でも同時に人は“希望”という名の光を持ち合わせているんだと、教えてくれる。ここが彼女の良さでもあり、決して押し付けがましい感じではなく、隣に寄り添って、肩を抱いてくれながら、優しく語り掛けてくれる・・・そんな感じがする。

 この作品は、現在放送中で、F1層から絶大な支持を得ているドラマ『名前をなくした女神』(フジテレビ系)の主題歌になっている。このドラマは子供の“お受験”を軸に“ママ友”達の複雑な人間関係によって起こる壮絶なバトルを描いているが、最後に流れるこの曲によって「救われる」と、出演者のつるの剛士が口を揃えて言っている。つまり、希望の歌、光になっているのだ。

 そういう意味ではカップリングの「I Have a Dream」も希望の歌だ。この作品は「ワシントン・ナショナル・ギャラリー展」(6/8〜国立新美術館)のテーマソングになっているが、同美術館がある米・ワシントンD.C.は彼女の第2の故郷でもある。自身も足繁く通ったという同美術館の展覧会のテーマソングということで、彼女は「ワシンントンD.C.のことを歌に入れたかった」という。それがマーチン・ルーサー・キング牧師が行った「ワシントン大行進」での演説の有名な一説、“I Have a Dream”という言葉だ。この言葉からインスパイアされ彼女はこの曲を書き上げた。

 不安な気持ちで、不安な夜を送るすべての人に、アンジェラ・アキは歌で光を当ててくれる。

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