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【編集長の目っ!】その“想い”は未来へと続く…MONKEY MAJIK初ベスト盤

■MONKEY MAJIKが“未来”へ捧ぐベスト盤

 いい作品を作って、ひとりでも多くの人に聴いて欲しい、伝えたい、というのが音楽の仕事に携わっている人たちの、共通の“想い”だと思う。デビューから10年、常にその“想い”を誰よりも強く感じさせてくれるのがMONKEY MAJIKだ。“自由でボーダーレスなGood Music”を発信し続ける彼らは、自分達の作品、音楽、そしてメッセージをたくさんの人に届けるために、とにかく様々な仕掛け、アイディア、それこそ“自由でボーダレスなGood Idea”を駆使し、徹底的なプロモーションを行なってきた。ユーザーの目と耳を奪い、コアファンも含めて、幅広い層の目を作品に向けさせてきた。

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 7月14日に発売した初のベストアルバム『MONKEY MAJIK BEST〜10Years&Forever〜』では、結成10年、そして初めてのベスト盤ということで、MONKY MAJIKらしいというか、オンリーワンの存在感を築いてきた彼ららしい“仕掛け”満載のプロモーションを展開した。

 まずは、ベスト盤に収録されている「FOREVER」(代表曲)のミュージックビデオ(MV)を、本人達が歌わない音源を使用して作った。これは、メンバーが以前から賛同していた「音楽の力やアートの力は、社会や法律では変えられない“人の心”を動かせる」という考え方で活動している、障害者を応援する団体「ATARIMAEプロジェクト」の協力の元、障害者の方々と一般の方々380人が合唱するという初めての試みに挑戦している。

 瞳をキラキラ輝かせながら、一生懸命歌う380人の声は、熱い想いとなって伝わってくる。涙が出てきた。感動と元気を与えてくれる。こういうことをすると「障害者の方々をMVなんかに参加させて」ということを言う人、考える人が必ず出てくる。でも、メンバーとそしてスタッフ全員が、この「ATARIMAEプロジェクト」の趣旨に賛同して、障害者の方々がこのビデオに参加してもらうこと、「それもアタリマエのこと」として、このMVが実現した。決して“ネタ”ではなく、メンバーが10年間の活動の中で、いつも心の中に持っていた“想い”が、参加者の歌声によって、実現し、映像になったのだろう。

 さらに、過去のMVの映像素材や、前出の映像等を含んだ、世界最長30分のCMを制作し、これがなんとギネスブックに認定された。これも“ネタ”といえば“ネタ”になるかもしれないけど、観れば感じることができると思うが、音楽は「一人ひとりの心を動かせる」、大勢の人達の「つながり」、そして「みんなは平等である」ということをより多くの人に伝えたいという、メンバーとスタッフの“想い”だ。

 また、この作品のジャケットとCD盤面には、今注目を集めているAR(拡張現実)仕様になっていて、音楽と映像以外でも楽しんで欲しいという、彼らが考える新しい音楽の楽しみ方も提案している。

 CDショップの店頭に、もっと集まって欲しいという願いを込めて、10月からの全国ホールツアーチケットの予約販売をTSUTAYAでも行なえるようにして、CD、チケット、グッズを店頭でも購入できるようにした。CD不況という言葉が飛び交う昨今の、音楽業界の活性化につながればというこれも彼らの“想い”だ。

 新曲3曲、インディーズ時代の名曲も3曲収録し、ベスト盤=これまでの集大成的なもの、とは一線を画したものだといえるし、その作品に対するメンバー、スタッフの深くて熱い想いを形にしたプロモーション、これらを全部含めて、このベスト盤にはMONKY MAJIKの未来に馳せる“想い”がたくさん詰まっている。

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  • 7月14日に発売した初のベストアルバム『MONKEY MAJIK BEST〜10Years&Forever〜』 

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