歌い手・Adoが、8月7日に新曲「モンストロ」をリリースした。「踊」「唱」に続きGiga、TeddyLoidと再びタッグを組み、作詞はryo(supercell)が手がけた強烈なラテン調のナンバーだ。Adoに同曲への思いや、映画『ブルーロック』との共鳴、日産スタジアム公演を経て見つめる未来について聞いた。
■「とんでもない楽曲が届いてしまった…」
――「モンストロ」は、「踊」「唱」に続き、Gigaさん、TeddyLoidさんとのタッグとなりました。最初に曲を聴いたときの印象を教えてください。
今回も痺れました。「とんでもない楽曲が届いてしまった…」と思って。以前からラテン調の楽曲には挑戦してみたいと思っていたので、本当にうれしかったです。スケールが大きくて大胆、そして情熱的な楽曲になっていると思います。
――「モンストロ(怪物)」という言葉が印象的な楽曲ですが、どのような“怪物”を意識して歌われたのでしょうか。
映画『ブルーロック』の主題歌でもありますし、作品の中でも「怪物」や「エゴ」というキーワードが描かれています。私自身、『ブルーロック』がもともと大好きなので、その世界観にはすごく共感していました。ライブではアドレナリンが出て「アドリブをやっちゃおう!」と咄嗟に思ったり、普段とは違う自分になる瞬間があります。そういう自分の経験も思い出しながら歌いました。
――歌詞はryo(supercell)さんが手がけていますが、特に印象に残っているフレーズはありますか?
「止まらない喉が暴れる」は、本当にライブ中の私そのものだなと思いました。ライブで歌ったときも自然と気持ちが入りますし、「これはまさに私だ」と感じたフレーズです。
■Adoの中にいる“怪物”
――ラップや歌唱の切り替わりも多く、とても難度の高そうな楽曲ですが、レコーディングではどんな苦労がありましたか?
今回もいつもと変わらずセルフレコーディングなので、1フレーズ録って、「やっぱり違うな」と思ったら自分で録り直して…ということを何度も繰り返しました。歌唱法もリズムも挑戦的な楽曲なので全体的に難しかったのですが、一番苦労したのは冒頭です。ラテンギターのあとに「Alive」と歌い出すところは、声だけでどう情熱を表現するかをすごく考えました。情熱的でありながら、自分らしい声色も残す。そのバランスには最後まで悩みました。
――この曲をカラオケで歌ってみたいというチャレンジャーもいると思います。歌うコツはありますか?
魂で歌うこと! 「よし、気合い入れて歌うぞ!」の気持ちで歌っていただいたほうがいいのかなと思います!
――Adoさんの中に「怪物」がいるとすれば、どんな存在なのでしょうか。
怪物は、普段は全然出てきません。私の日常って、本当にへにょへにょしているので(笑)。でもライブ直前になるとスイッチが入ります。怪物というより、私の場合は神様みたいな存在ですね。上のほう、そして右上のほうにいて(笑)、「お前が培ってきた力を見せてやれ!」って声をかけてくれる。それで「よし!」っていう気持ちになれます。
――海外公演など、慣れない環境では特にその存在が支えになっていそうです。
そうですね。海外は文化も違いますし、毎回緊張もします。でもステージに立つ直前になると、「お前なら絶対大丈夫」「見せてやれ」と声をかけてもらえるような感覚になります。普段の私はどちらかというとネガティブなのですが、歌っているときだけは自然と自分を信じられる。だから本当に監督みたいな存在ですね。
■『ブルーロック』、つんく♂への思い
――もともと『ブルーロック』が好きだったとのことですが、作品のどんなところに魅力を感じていますか。
スポーツ作品というと、友情やチームワークが描かれることが多いですが、『ブルーロック』はチーム競技でありながら「最後は一人で戦う」という部分がすごく印象的です。もちろん仲間やスタッフ、監督など、たくさんの人に支えられている。しかし実際にプレーするのは自分。その感覚が、私自身にも重なります。私もスタッフさんやファンのみなさんに支えていただいておりますが、ステージに立って歌うのは私一人です。「Ado」として歌えるのは私だけ。その責任感や孤独感が、『ブルーロック』の世界観とすごくリンクしました。だから思い入れも強い作品です。
――Adoさんはスポーツ観戦をしたりするのでしょうか?
ワールドカップの日本対ブラジル戦はリアルタイムで観ました。深夜でしたが、「これは寝ていられない!ちゃんと見なきゃ!」という気持ちで応援させていただきました。点を取ったときは本当にうれしかったですし、失点したときは一人で「わー!!!」って悔しがって。素晴らしい試合でした。
――自伝的小説『ビバリウム』を読むと、運動とは距離をとってきた方なのかなという印象もあります。
昔から運動神経もいいほうではなかったので、スポーツをやってみてもダメだし、自分にはできないと思っていました。オリンピックなどを見ても、「すごい!」とは思いつつ、自分とは違うものとして少し距離を置いて見ていたところがあったのかもしれません。しかし今では、選手のみなさんの気持ちがわかると言ったら烏滸(おこ)がましいですが、苦労とか、気合いとか、数年かけて準備してきたこととか、今日に至るまで本当にたくさん準備をしてきたんだなと感じるようになりました。それぞれのプレーは、選手たちが築いた信頼や努力、時間が表しているのだなと思うと、すごく熱くなります。今はすごく楽しくスポーツと触れ合うことができています。
――今作はボカロ界隈の強力なクリエイターが集まった作品ですが、一方でつんく♂さん書き下ろしによる「Love me forever!」も話題になりました。ゲームソフト『リズム天国 ミラクルスターズ』内の楽曲ですが、完成した楽曲をあらためてどのように感じていますか。
本当にうれしかったです。幼い頃から『リズム天国』でも遊んでいましたし、『極上!!めちゃモテ委員長』のアニメなどを通して、自然につんく♂さんの音楽に触れて育ってきました。なのでデモを聴いたときも、「なんていい曲なんだろう!」と感動しましたし、つんく♂さんらしい16ビートの歌唱も意識しながらレコーディングしました。完成したものを聴くと、自分なのに自分じゃないような、不思議で新鮮な感覚でした。また機会があれば、つんく♂さんが手がけた楽曲を歌ってみたいです。
■「また未来を信じて前へ進もう」
――7月に開催された日産スタジアム公演『Ao』は、これまでにないさまざまな演出がありました。このライブはAdoさんにとってどのような意味を持つ公演になりましたか?
自伝的小説『ビバリウム Adoと私』や、ミュージックビデオに自分で出演した自作曲「ビバリウム」を発表して、それまで「平面的」だったAdoを「立体的」に見せることができたタイミングでした。日産スタジアムという特別な場所だからこそ、「かっこいいAdo」を見せるだけではなく、デビュー前から歌ってきた自分や、歌い手に憧れていた頃の自分も含めて、Adoを届けたいと思いました。結果的に、本当に特別なライブになりましたし、「また未来を信じて前へ進もう」と思える、大きな転機になりました。
――オーケストラ編成でのパフォーマンスも素晴らしかったです。
本当に感動的でした。オーケストラのみなさんをバックに歌った「私は最強」から、「春に舞う」や「風のゆくえ」へと続くバラードパートでは、自分でも胸が熱くなりました。ちょうど日が暮れて夜になっていく時間帯で、風が吹く中で歌った「風のゆくえ」は、本当に忘れられない景色です。
――そして、まふまふさんとの共演も印象的でした。
前々からお願いして実現した共演だったのですが、本番で隣に立った瞬間、「昔、お客さんとして見ていた歌い手の方が今隣にいるんだ」と思って、本当に感涙しました。私がこうしてライブをできているのも、まふまふさんが歌い手という文化を切り開き、守ってきてくださったからこそだと思っています。恩返しはまだまだできていませんが、「昔の自分によかったねと言ってあげたい」と思える、本当に忘れられない景色でした。
――ファンのみなさんのすぐ近くで歌う場面もありました。実際に目が合ったと感じる瞬間もあったのでしょうか?
はい、感じていました。私がちょっと手を振ったり、指を差したりしたときに、ファンのみなさんの表情が「わー!」って変わって。「ちょ、待って俺!?」みたいな感じでうれしくて(笑)。「ちゃんと気づいてくれているんだ!」と実感できました。
――ライブでは「モンストロ」も披露されましたが、この曲は今後、ライブではどのような存在になっていくと思いますか?
今後どのようなライブをしていくのかはまだわかりませんが、オープニングでも盛り上がるでしょうし、今回の日産スタジアムのように終盤で披露しても、すごく力を発揮してくれる楽曲だと思っています。イントロから一気に空気を持っていける曲ですし、炎が燃え上がるような感覚になるのはないかなと。お祭り、いや大祭り、大カーニバルのような空気を作ってくれる楽曲になってほしいです。
――映画『ブルーロック』そして「モンストロ」の反響も楽しみです。
私が言うのも恐縮ですが、本当に素晴らしい作品です。原作やアニメで見てきたキャラクターたちが、そのまま現実に飛び出してきたようなクオリティーですし、プレーシーンの迫力も圧巻です。劇中で「モンストロ」をとても印象的な場面で使っていただいていて、私自身も心に青い火が灯るような感覚になりました。私もまた劇場で観たいと思える作品ですので、『ブルーロック』とともに、「モンストロ」もたくさん愛していただけたらうれしいです。
【写真】話題を呼んだ、日産スタジアムでのAdo×まふまふの共演シーン
■「とんでもない楽曲が届いてしまった…」
――「モンストロ」は、「踊」「唱」に続き、Gigaさん、TeddyLoidさんとのタッグとなりました。最初に曲を聴いたときの印象を教えてください。
今回も痺れました。「とんでもない楽曲が届いてしまった…」と思って。以前からラテン調の楽曲には挑戦してみたいと思っていたので、本当にうれしかったです。スケールが大きくて大胆、そして情熱的な楽曲になっていると思います。
――「モンストロ(怪物)」という言葉が印象的な楽曲ですが、どのような“怪物”を意識して歌われたのでしょうか。
映画『ブルーロック』の主題歌でもありますし、作品の中でも「怪物」や「エゴ」というキーワードが描かれています。私自身、『ブルーロック』がもともと大好きなので、その世界観にはすごく共感していました。ライブではアドレナリンが出て「アドリブをやっちゃおう!」と咄嗟に思ったり、普段とは違う自分になる瞬間があります。そういう自分の経験も思い出しながら歌いました。
――歌詞はryo(supercell)さんが手がけていますが、特に印象に残っているフレーズはありますか?
「止まらない喉が暴れる」は、本当にライブ中の私そのものだなと思いました。ライブで歌ったときも自然と気持ちが入りますし、「これはまさに私だ」と感じたフレーズです。
――ラップや歌唱の切り替わりも多く、とても難度の高そうな楽曲ですが、レコーディングではどんな苦労がありましたか?
今回もいつもと変わらずセルフレコーディングなので、1フレーズ録って、「やっぱり違うな」と思ったら自分で録り直して…ということを何度も繰り返しました。歌唱法もリズムも挑戦的な楽曲なので全体的に難しかったのですが、一番苦労したのは冒頭です。ラテンギターのあとに「Alive」と歌い出すところは、声だけでどう情熱を表現するかをすごく考えました。情熱的でありながら、自分らしい声色も残す。そのバランスには最後まで悩みました。
――この曲をカラオケで歌ってみたいというチャレンジャーもいると思います。歌うコツはありますか?
魂で歌うこと! 「よし、気合い入れて歌うぞ!」の気持ちで歌っていただいたほうがいいのかなと思います!
――Adoさんの中に「怪物」がいるとすれば、どんな存在なのでしょうか。
怪物は、普段は全然出てきません。私の日常って、本当にへにょへにょしているので(笑)。でもライブ直前になるとスイッチが入ります。怪物というより、私の場合は神様みたいな存在ですね。上のほう、そして右上のほうにいて(笑)、「お前が培ってきた力を見せてやれ!」って声をかけてくれる。それで「よし!」っていう気持ちになれます。
――海外公演など、慣れない環境では特にその存在が支えになっていそうです。
そうですね。海外は文化も違いますし、毎回緊張もします。でもステージに立つ直前になると、「お前なら絶対大丈夫」「見せてやれ」と声をかけてもらえるような感覚になります。普段の私はどちらかというとネガティブなのですが、歌っているときだけは自然と自分を信じられる。だから本当に監督みたいな存在ですね。
■『ブルーロック』、つんく♂への思い
――もともと『ブルーロック』が好きだったとのことですが、作品のどんなところに魅力を感じていますか。
スポーツ作品というと、友情やチームワークが描かれることが多いですが、『ブルーロック』はチーム競技でありながら「最後は一人で戦う」という部分がすごく印象的です。もちろん仲間やスタッフ、監督など、たくさんの人に支えられている。しかし実際にプレーするのは自分。その感覚が、私自身にも重なります。私もスタッフさんやファンのみなさんに支えていただいておりますが、ステージに立って歌うのは私一人です。「Ado」として歌えるのは私だけ。その責任感や孤独感が、『ブルーロック』の世界観とすごくリンクしました。だから思い入れも強い作品です。
――Adoさんはスポーツ観戦をしたりするのでしょうか?
ワールドカップの日本対ブラジル戦はリアルタイムで観ました。深夜でしたが、「これは寝ていられない!ちゃんと見なきゃ!」という気持ちで応援させていただきました。点を取ったときは本当にうれしかったですし、失点したときは一人で「わー!!!」って悔しがって。素晴らしい試合でした。
――自伝的小説『ビバリウム』を読むと、運動とは距離をとってきた方なのかなという印象もあります。
昔から運動神経もいいほうではなかったので、スポーツをやってみてもダメだし、自分にはできないと思っていました。オリンピックなどを見ても、「すごい!」とは思いつつ、自分とは違うものとして少し距離を置いて見ていたところがあったのかもしれません。しかし今では、選手のみなさんの気持ちがわかると言ったら烏滸(おこ)がましいですが、苦労とか、気合いとか、数年かけて準備してきたこととか、今日に至るまで本当にたくさん準備をしてきたんだなと感じるようになりました。それぞれのプレーは、選手たちが築いた信頼や努力、時間が表しているのだなと思うと、すごく熱くなります。今はすごく楽しくスポーツと触れ合うことができています。
――今作はボカロ界隈の強力なクリエイターが集まった作品ですが、一方でつんく♂さん書き下ろしによる「Love me forever!」も話題になりました。ゲームソフト『リズム天国 ミラクルスターズ』内の楽曲ですが、完成した楽曲をあらためてどのように感じていますか。
本当にうれしかったです。幼い頃から『リズム天国』でも遊んでいましたし、『極上!!めちゃモテ委員長』のアニメなどを通して、自然につんく♂さんの音楽に触れて育ってきました。なのでデモを聴いたときも、「なんていい曲なんだろう!」と感動しましたし、つんく♂さんらしい16ビートの歌唱も意識しながらレコーディングしました。完成したものを聴くと、自分なのに自分じゃないような、不思議で新鮮な感覚でした。また機会があれば、つんく♂さんが手がけた楽曲を歌ってみたいです。
■「また未来を信じて前へ進もう」
――7月に開催された日産スタジアム公演『Ao』は、これまでにないさまざまな演出がありました。このライブはAdoさんにとってどのような意味を持つ公演になりましたか?
自伝的小説『ビバリウム Adoと私』や、ミュージックビデオに自分で出演した自作曲「ビバリウム」を発表して、それまで「平面的」だったAdoを「立体的」に見せることができたタイミングでした。日産スタジアムという特別な場所だからこそ、「かっこいいAdo」を見せるだけではなく、デビュー前から歌ってきた自分や、歌い手に憧れていた頃の自分も含めて、Adoを届けたいと思いました。結果的に、本当に特別なライブになりましたし、「また未来を信じて前へ進もう」と思える、大きな転機になりました。
――オーケストラ編成でのパフォーマンスも素晴らしかったです。
本当に感動的でした。オーケストラのみなさんをバックに歌った「私は最強」から、「春に舞う」や「風のゆくえ」へと続くバラードパートでは、自分でも胸が熱くなりました。ちょうど日が暮れて夜になっていく時間帯で、風が吹く中で歌った「風のゆくえ」は、本当に忘れられない景色です。
――そして、まふまふさんとの共演も印象的でした。
前々からお願いして実現した共演だったのですが、本番で隣に立った瞬間、「昔、お客さんとして見ていた歌い手の方が今隣にいるんだ」と思って、本当に感涙しました。私がこうしてライブをできているのも、まふまふさんが歌い手という文化を切り開き、守ってきてくださったからこそだと思っています。恩返しはまだまだできていませんが、「昔の自分によかったねと言ってあげたい」と思える、本当に忘れられない景色でした。
――ファンのみなさんのすぐ近くで歌う場面もありました。実際に目が合ったと感じる瞬間もあったのでしょうか?
はい、感じていました。私がちょっと手を振ったり、指を差したりしたときに、ファンのみなさんの表情が「わー!」って変わって。「ちょ、待って俺!?」みたいな感じでうれしくて(笑)。「ちゃんと気づいてくれているんだ!」と実感できました。
――ライブでは「モンストロ」も披露されましたが、この曲は今後、ライブではどのような存在になっていくと思いますか?
今後どのようなライブをしていくのかはまだわかりませんが、オープニングでも盛り上がるでしょうし、今回の日産スタジアムのように終盤で披露しても、すごく力を発揮してくれる楽曲だと思っています。イントロから一気に空気を持っていける曲ですし、炎が燃え上がるような感覚になるのはないかなと。お祭り、いや大祭り、大カーニバルのような空気を作ってくれる楽曲になってほしいです。
――映画『ブルーロック』そして「モンストロ」の反響も楽しみです。
私が言うのも恐縮ですが、本当に素晴らしい作品です。原作やアニメで見てきたキャラクターたちが、そのまま現実に飛び出してきたようなクオリティーですし、プレーシーンの迫力も圧巻です。劇中で「モンストロ」をとても印象的な場面で使っていただいていて、私自身も心に青い火が灯るような感覚になりました。私もまた劇場で観たいと思える作品ですので、『ブルーロック』とともに、「モンストロ」もたくさん愛していただけたらうれしいです。
2026/08/12





