1ヶ月以上が経った今も、思い出すたびに興奮がよみがえり、余韻に浸っている有様だ。2025年2月11日、黒夢の横浜・ぴあアリーナMM公演を観た。この夜は、彼らの再始動の現場となった2月9日の東京ガーデンシアター『CORKSCREW A GO GO! SAINT MY FAKE STAR』の追加公演にして、清春デビュー30周年イヤーの千秋楽。いかなる時もファンの視線を釘付けにしてしまうカリスマによる、至上の祝宴だ。 2月9日は黒夢のメジャーデビュー記念日にあたる。24年3月から約1年をかけて各地を回った、60本の30周年記念ツアー『2024 DEBUT 30TH ANNIVERSARY YEAR TOUR 天使ノ詩 『NEVER END EXTRA』』の最後を飾る特別な趣向とあって、その注目度は相当なものだった。何しろ、清春(Vo)と人時(Ba)が並び、10年ぶりに黒夢のライブを行うのだから。この年月の間に、ミュージシャンとして著しい進化を遂げた2人がどんなステージを披露するのか、観客は期待に胸を膨らませていたことだろう。そして、その期待以上のものが目の前で炸裂したのだから、感激もひとしおだ。 今回の復活劇を強固なものにしたサポート陣は、坂下丈朋(Gt)、Daiki(Gt/Crossfaith)、Katsuma(Dr/coldrain)という顔ぶれ。それぞれに黒夢という存在の大きさを熟知している名手たちは、黒夢のファン代表と言っても過言ではないだろう。当然ながら、彼らの演奏にも注目が集まっていた。
2025/03/24