シンガー・ソングライターの熊木杏里が、2年ぶり14枚目のオリジナルアルバム『生きるとは』を11月27日にリリースした。1曲ごとに異なる主人公の“生きるとは”を描いた壮大な物語。生きることについて問いかけてくる表題曲の「生きるとは」から、自分たちの営みを俯瞰で捉える「地球から愛はなくならない」まで、さまざまな視点で生きることの意味を切り抜いていく。そんな今作に込めた思いを聞いた。
■身近な人の心にグッときたことを歌にしようと思った
――今作のテーマ「生きるとは」は、壮大で難しいテーマですが、どの段階で決まっていったのでしょうか。
【熊木杏里】アルバム作りの途中です。表題曲になった「生きるとは」を作っているあたりで、これが作品のテーマなんじゃないかなと思えてきて。それまでに作っていた楽曲も“生きるって何だろう”って考える曲が多かったので、これだなっていう感じで決まりました。
――今回の作品は、「こういうことあるよね」「こういう人いるよね」と感じるものが多かったのですが、楽曲づくりではどのようなことを意識していたのでしょうか。
【熊木杏里】今回は、私自身ではなく周りの人たちのグッときた出来事を曲にしようと思いました。私の周りでも、母親が定年になったり、子どもの引きこもりに悩む友人がいたり、いろいろな出来事があったんです。その時に改めて「いろんなふうに生きている人がいるな」っていうことを感じて。それをたくさん歌にできたらいいなと思いました。
――タイトル曲の「生きるとは」は、すごく哲学的な楽曲だと思いました。熊木さん自身、この曲を作るときは自問自答などしていたのでしょうか。
【熊木杏里】あまり意識したことはなかったですが、これまでの人生で「生きるとは(何か)」ということはずっと考えていたように思います。人って過ぎていく一瞬一瞬も生きているわけじゃないですか。産声を上げた瞬間を覚えていなくても、そこから命は始まっていて。楽曲制作中に祖父が亡くなったこともあり「じいちゃんは死ぬ前にどんなことを思っていたのかな」とか「生きるって何だと思う?」と聞いてみたいなって思ったりしました。
――歌詞にも書かれていましたが、熊木杏里さんにとって生きるとはどんなことですか?
【熊木杏里】私の中では、歌うことが生きることだと思っています。この曲の中に全ての人に向けた答えがあるとは思いませんが、「自分にできることは何だろう」って一緒に考えてもらえたらうれしいですね。
――今作で一番印象に残っている楽曲を教えてください。
【熊木杏里】「一度死んだぼくら」でしょうか。コロナを経て新しい環境に飛び込んだ若者たちが、対人恐怖症のような状態になってしまったと聞いたんです。やはり、コロナ禍の前と後では世界が大きく変わったと思うので、そこで1回死んだと仮定して。そんな若者たちが大人や社会をどのように見ているのか、そこから希望を持ってくれるのか、みたいなことをちょっと大人の自分の視点を通して書いてみました。
――アルバムの初回限定盤には、8月に行われたライブ『歌でたどる“生きるとは”」が収録されています。このライブは、どのような感じだったのでしょうか。
【熊木杏里】楽曲を生い立ちになぞらえて、生まれてから小学生まで、そこから思春期・青年期というような形でセットリストを作っていきました。ライブを観ながらファンのみなさんも「子ども時代、こんな感じだったな」とか感じてもらえるライブだったと思います。
――熊木さん自身も、自分の過去を振り返ったりしたのですか?
【熊木杏里】そうですね。いろいろなことを思い出しながら、「親に悪いことしたな」とか「あの先生怖かったな」とか思い出していました。自分が母親になったこともあって、そのとき泣いていた母の気持ちがわかるようになったんです。だから、自分の子どもが同じような年ごろになったら覚悟をしようと思っています(笑)。
――母親になったことで、これまでの作品の感じ方に変化はありましたか?
【熊木杏里】そうですね。自分の曲なのに歌詞や楽曲の感じ方が変わったような気がします。彼の人生と私の人生は同じものではないので、これからどんな青春時代を過ごすのだろうとか。自分にとって青春時代は過去をたどることですが、子どもにとっては未来を考えることなので、少し不思議な感じもします。
■日本のファンにもライブでもっと盛り上がってほしい
――今作から、新しい制作陣とタッグを組んでサウンドづくりをされたそうですね。
【熊木杏里】歌い方に関する指摘が的確で、とてもわかりやすかったです。「ちょっと遠くの人に叫んでいるような感じで歌って」とか「ここは女性らしく」と指示をいただくことで、これまでにやったことのない歌い方にもチャレンジできたので、すごく楽しかったです。
――サウンド面ではいかがでしょう?
【熊木杏里】80年代、90年代のポップス風にアレンジを冒険してもらいました。ファンの人たちの青春ど真ん中なサウンドが散りばめられているので、「なんか聞いたことあるような気がする」という感じで楽しんでほしいです。それでも、熊木杏里らしさは変わらないと思うので、デビュー時にもらった名言の「ポップスとして明朗になりすぎない」をこれからも自信を持って貫いていこうと思います。
――2002年のデビューから約20年以上経ちますが、変わった部分、変わらない部分はありますか?
【熊木杏里】多分、楽曲の根底にある死生観みたいなものは変わっていないように思います。デビュー曲の「窓絵」もそういう感じの曲なので、テーマとしてはずっと持っているような気がします。
――12月には1年ぶりに中国でライブを開催されると聞きました。中国でのライブの雰囲気はどのような感じなのでしょうか?
【熊木杏里】すごく若いファンの人たちが多いです。20代、30代くらいの人たちがカップルで来てくれたりしています。若いパワーに包まれていて、とてもやりやすいですしライブの反応もいいのでうれしくなります。こんな感じのライブを日本でもやりたいなと思います。
――中国のファンの人たちは熱狂的な印象があるのですが、実際はどうなのでしょう。
【熊木杏里】一緒に歌ってくれたり、歌詞を教えてくれたりもします。中国語で歌うとすごく喜んでくれるし、やった分だけ褒めてくれるような、とても温かい場所です。日本のファンの人たちは、私の歌をじっくり聴いてくれる人が多いのですが、音楽の楽しみ方を知っている人たちなので、私の歌でも一緒に盛り上がってくれたらいいなと思います。
――12月19日にはクリスマスライブイベント『エアトリpresents 毎日がクリスマス2024 15th Anniversary』に出演されます。どのようなライブになりそうですか?
【熊木杏里】奥華子ちゃんと出るのですが、ライブで共演するのは初めてなのですごく楽しみです。一緒に「クリスマスっぽい曲を歌おうか」という話もしていますが、結局違う曲になっているかもしれません(笑)。ここだけの特別なライブを楽しんでいただけたらうれしいです。
文・ちはらみどり
<リリース情報>
熊木杏里『生きるとは』
2024年11月27日リリース
【初回限定盤】CD+Blu-ray
品番:YCCW-10428/B/価格:9400円(税込)
■Blu-ray収録内容(約68分)
熊木杏里『歌でたどる“生きるとは”』
at Shibuya 7th FLOOR(2024/8/25)
・贈り物
・牛乳サンキュー
・長い話
・私をたどる物語
・戦いの矛盾
・雨が空から離れたら
・君の名前
・誕生日
・一度死んだぼくら
・生きるとは
Behind of 熊木杏里「歌でたどる“生きるとは”」
【通常盤】CD
品番:YCCW-10429/価格3300円(税込)
■CD収録曲(共通)
1. 生きるとは
2. 小さな部屋
3. 名前のない雨降り
4. 一度死んだぼくら
5. 地球から愛はなくならない
6. 働き蟻
7. 牛乳サンキュー
8. 雨と海月
9. 美しかったもの
■商品情報:https://www.yamahamusic.co.jp/s/ymc/discography/1178
■熊木杏里『生きるとは』アルバム・トレーラー動画:https://youtu.be/h4BWRGa-yrk
■イベント情報
熊木杏里 New Album『生きるとは』リリース記念インストアイベント
<東京・タワーレコード渋谷店>
開催日時:2024年11月30日(土)15:00スタート
開催場所:東京・TOWER CLASSICAL SHIBUYA(タワーレコード渋谷店8F)
ベント内容:ミニライブ&特典会
詳細はこちら:https://www.yamahamusic.co.jp/s/ymc/news/detail/1513
<大阪・ジョーシン日本橋店>
開催日時:2024年12月21日(土)15:00スタート ※開場時間14:30
開催場所:大阪・ジョーシン日本橋店7F イベントホール
イベント内容:ミニライブ&特典会
詳細はこちら:https://www.yamahamusic.co.jp/s/ymc/news/detail/1514
■元記事:【インタビュー】熊木杏里、2年ぶりのアルバムは「生きるとは」をテーマにした壮大な物語>>>
■提供元:ORICON BiZ online>>>
★YouTube公式チャンネル「ORICON NEWS」
■身近な人の心にグッときたことを歌にしようと思った
――今作のテーマ「生きるとは」は、壮大で難しいテーマですが、どの段階で決まっていったのでしょうか。
【熊木杏里】アルバム作りの途中です。表題曲になった「生きるとは」を作っているあたりで、これが作品のテーマなんじゃないかなと思えてきて。それまでに作っていた楽曲も“生きるって何だろう”って考える曲が多かったので、これだなっていう感じで決まりました。
――今回の作品は、「こういうことあるよね」「こういう人いるよね」と感じるものが多かったのですが、楽曲づくりではどのようなことを意識していたのでしょうか。
【熊木杏里】今回は、私自身ではなく周りの人たちのグッときた出来事を曲にしようと思いました。私の周りでも、母親が定年になったり、子どもの引きこもりに悩む友人がいたり、いろいろな出来事があったんです。その時に改めて「いろんなふうに生きている人がいるな」っていうことを感じて。それをたくさん歌にできたらいいなと思いました。
――タイトル曲の「生きるとは」は、すごく哲学的な楽曲だと思いました。熊木さん自身、この曲を作るときは自問自答などしていたのでしょうか。
【熊木杏里】あまり意識したことはなかったですが、これまでの人生で「生きるとは(何か)」ということはずっと考えていたように思います。人って過ぎていく一瞬一瞬も生きているわけじゃないですか。産声を上げた瞬間を覚えていなくても、そこから命は始まっていて。楽曲制作中に祖父が亡くなったこともあり「じいちゃんは死ぬ前にどんなことを思っていたのかな」とか「生きるって何だと思う?」と聞いてみたいなって思ったりしました。
――歌詞にも書かれていましたが、熊木杏里さんにとって生きるとはどんなことですか?
【熊木杏里】私の中では、歌うことが生きることだと思っています。この曲の中に全ての人に向けた答えがあるとは思いませんが、「自分にできることは何だろう」って一緒に考えてもらえたらうれしいですね。
――今作で一番印象に残っている楽曲を教えてください。
【熊木杏里】「一度死んだぼくら」でしょうか。コロナを経て新しい環境に飛び込んだ若者たちが、対人恐怖症のような状態になってしまったと聞いたんです。やはり、コロナ禍の前と後では世界が大きく変わったと思うので、そこで1回死んだと仮定して。そんな若者たちが大人や社会をどのように見ているのか、そこから希望を持ってくれるのか、みたいなことをちょっと大人の自分の視点を通して書いてみました。
――アルバムの初回限定盤には、8月に行われたライブ『歌でたどる“生きるとは”」が収録されています。このライブは、どのような感じだったのでしょうか。
【熊木杏里】楽曲を生い立ちになぞらえて、生まれてから小学生まで、そこから思春期・青年期というような形でセットリストを作っていきました。ライブを観ながらファンのみなさんも「子ども時代、こんな感じだったな」とか感じてもらえるライブだったと思います。
――熊木さん自身も、自分の過去を振り返ったりしたのですか?
【熊木杏里】そうですね。いろいろなことを思い出しながら、「親に悪いことしたな」とか「あの先生怖かったな」とか思い出していました。自分が母親になったこともあって、そのとき泣いていた母の気持ちがわかるようになったんです。だから、自分の子どもが同じような年ごろになったら覚悟をしようと思っています(笑)。
――母親になったことで、これまでの作品の感じ方に変化はありましたか?
【熊木杏里】そうですね。自分の曲なのに歌詞や楽曲の感じ方が変わったような気がします。彼の人生と私の人生は同じものではないので、これからどんな青春時代を過ごすのだろうとか。自分にとって青春時代は過去をたどることですが、子どもにとっては未来を考えることなので、少し不思議な感じもします。
■日本のファンにもライブでもっと盛り上がってほしい
【熊木杏里】歌い方に関する指摘が的確で、とてもわかりやすかったです。「ちょっと遠くの人に叫んでいるような感じで歌って」とか「ここは女性らしく」と指示をいただくことで、これまでにやったことのない歌い方にもチャレンジできたので、すごく楽しかったです。
――サウンド面ではいかがでしょう?
【熊木杏里】80年代、90年代のポップス風にアレンジを冒険してもらいました。ファンの人たちの青春ど真ん中なサウンドが散りばめられているので、「なんか聞いたことあるような気がする」という感じで楽しんでほしいです。それでも、熊木杏里らしさは変わらないと思うので、デビュー時にもらった名言の「ポップスとして明朗になりすぎない」をこれからも自信を持って貫いていこうと思います。
――2002年のデビューから約20年以上経ちますが、変わった部分、変わらない部分はありますか?
【熊木杏里】多分、楽曲の根底にある死生観みたいなものは変わっていないように思います。デビュー曲の「窓絵」もそういう感じの曲なので、テーマとしてはずっと持っているような気がします。
――12月には1年ぶりに中国でライブを開催されると聞きました。中国でのライブの雰囲気はどのような感じなのでしょうか?
【熊木杏里】すごく若いファンの人たちが多いです。20代、30代くらいの人たちがカップルで来てくれたりしています。若いパワーに包まれていて、とてもやりやすいですしライブの反応もいいのでうれしくなります。こんな感じのライブを日本でもやりたいなと思います。
――中国のファンの人たちは熱狂的な印象があるのですが、実際はどうなのでしょう。
【熊木杏里】一緒に歌ってくれたり、歌詞を教えてくれたりもします。中国語で歌うとすごく喜んでくれるし、やった分だけ褒めてくれるような、とても温かい場所です。日本のファンの人たちは、私の歌をじっくり聴いてくれる人が多いのですが、音楽の楽しみ方を知っている人たちなので、私の歌でも一緒に盛り上がってくれたらいいなと思います。
――12月19日にはクリスマスライブイベント『エアトリpresents 毎日がクリスマス2024 15th Anniversary』に出演されます。どのようなライブになりそうですか?
【熊木杏里】奥華子ちゃんと出るのですが、ライブで共演するのは初めてなのですごく楽しみです。一緒に「クリスマスっぽい曲を歌おうか」という話もしていますが、結局違う曲になっているかもしれません(笑)。ここだけの特別なライブを楽しんでいただけたらうれしいです。
文・ちはらみどり
<リリース情報>
熊木杏里『生きるとは』
2024年11月27日リリース
【初回限定盤】CD+Blu-ray
品番:YCCW-10428/B/価格:9400円(税込)
■Blu-ray収録内容(約68分)
熊木杏里『歌でたどる“生きるとは”』
at Shibuya 7th FLOOR(2024/8/25)
・贈り物
・牛乳サンキュー
・長い話
・私をたどる物語
・戦いの矛盾
・雨が空から離れたら
・君の名前
・誕生日
・一度死んだぼくら
・生きるとは
Behind of 熊木杏里「歌でたどる“生きるとは”」
【通常盤】CD
品番:YCCW-10429/価格3300円(税込)
■CD収録曲(共通)
1. 生きるとは
2. 小さな部屋
3. 名前のない雨降り
4. 一度死んだぼくら
5. 地球から愛はなくならない
6. 働き蟻
7. 牛乳サンキュー
8. 雨と海月
9. 美しかったもの
■商品情報:https://www.yamahamusic.co.jp/s/ymc/discography/1178
■熊木杏里『生きるとは』アルバム・トレーラー動画:https://youtu.be/h4BWRGa-yrk
■イベント情報
熊木杏里 New Album『生きるとは』リリース記念インストアイベント
<東京・タワーレコード渋谷店>
開催日時:2024年11月30日(土)15:00スタート
開催場所:東京・TOWER CLASSICAL SHIBUYA(タワーレコード渋谷店8F)
ベント内容:ミニライブ&特典会
詳細はこちら:https://www.yamahamusic.co.jp/s/ymc/news/detail/1513
<大阪・ジョーシン日本橋店>
開催日時:2024年12月21日(土)15:00スタート ※開場時間14:30
開催場所:大阪・ジョーシン日本橋店7F イベントホール
イベント内容:ミニライブ&特典会
詳細はこちら:https://www.yamahamusic.co.jp/s/ymc/news/detail/1514
■元記事:【インタビュー】熊木杏里、2年ぶりのアルバムは「生きるとは」をテーマにした壮大な物語>>>
■提供元:ORICON BiZ online>>>
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2024/11/27



