岡田奈々、ソロデビュー作に込めた葛藤「みんなが思っていたようないい子じゃなかった」【インタビュー後編/全曲本人解説】
 4月にAKB48を卒業し、2012年から約11年におよぶアイドル活動を終えた岡田奈々が、自身の26歳の誕生日にあたる11月7日に1stアルバム『Asymmetry』(アシンメトリー)でソロデビューする。全曲の作詞を自ら手がけた13曲入りのアルバムの全曲紹介を、本人にお願いした。

1stアルバム『Asymmetry』でソロデビューした岡田奈々 Photo by 田中達晃(Pash) (C)ORICON NewS inc.

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――ソロデビュー作となる1stアルバム『Asymmetry』(アシンメトリー)の全曲解説をお願いします。

◆M1「裏切りの優等生」(リード曲)

【岡田】この曲の歌詞は、今年1月ぐらいに書きました。(昨年11月の)週刊誌報道でバッシングを受けてからの本当の私の気持ち、素直な思いをつづりました。

――「5年前の気持ちと今は変わるもの」という歌詞があります。「5年前の気持ち」というのは、『第9回AKB48選抜総選挙』のスピーチで、スキャンダルをネタにして這い上がるメンバーを批判し、まじめに頑張っているメンバーが報われるグループにしたいと、風紀委員を名乗り出たことと推察します。

【岡田】ファンの方は困惑してしまうような歌詞だとは思うんですけど、人間なので、5年前とか3年前とかと、今の考え方って絶対に違うと思うんですね。それを弁解せずに来てしまった私が悪いんですけれど、それでもやっぱり人は変わるんだよっていうのは伝えたかった。自分自身でも自分がわからなくなって、葛藤している時期もあるんだよと。私なりに考えて生きていたんだよというのは伝わっていてほしいですね。

――曲の流れの中で、混乱も葛藤もつづられています。

【岡田】いろんなことに悩みました。でもそれが私で、みんなが思っていたようないい子じゃなかった。それが真実という事実を書きました。

◆M2「Green Bird」

【岡田】この曲は、大切な後輩に向けたメッセージソングです。9月にAKB48を卒業した道枝咲ちゃんという後輩メンバー(16期生)の気持ちを救いたいと思って書きました。なので、歌詞の中に「希望に満ちた君の“道”」や「“咲”き誇って」とか、名前の一部を散りばめてメッセージに込めています。

――道枝さんには伝えたんですか?

【岡田】伝えてあります。“咲ちゃん曲だよ”って言って聴いてもらったら、喜んでくれました。「神曲」って言ってもらえたのでよかったです。

◆M3「ありがとう、幸せになってね。」

【岡田】これが2年前くらいに書いた一番古いメモ書きの曲なんですけど、曲自体が完成したのは今年。ある人に向けて書いた失恋ソングです。自分の性格上、何かに執着する依存体質なんですね。なので、相手を困らせてしまって、相手が離れていってしまって、最終的にはお別れしてしまう話なんですけど、ピュアな失恋ソングです。

◆M4「声を失った人魚姫」

【岡田】2月のライブハウスツアー『岡田奈々 1st LIVE TOUR 2023 〜TIMELESS FLAG〜』の途中で、突然声が出なくなってしまって、それを題材にした楽曲です。1〜2週間、声が出なくて。毎日点滴を打ち続けて、薬を投与して、なんとかバレンタインの新潟公演に間に合わせたんですけど、その声が出ないときの葛藤を書いた曲です。

――ツアー中だとショックも大きいですよね。

【岡田】大きかったですね。悔しい思いをして、泣きました。ただ、中止ではなく延期という形にして、最後までやりきることができました。原因不明で、海の魔女と契約した人魚姫かのように声が出なくなってしまったので、アンデルセンの童話『人魚姫』を題材にして書きました。

◆M5「ネット弁慶の皆様へ」

1stアルバム『Asymmetry』でソロデビューした岡田奈々 Photo by 田中達晃(Pash) (C)ORICON NewS inc.

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【岡田】ネットでしか強くいられない人に告げたい言葉を書きました。どんな顔かも知らないネット弁慶さんが「死ね」と言ってきても死なないし、「消えろ」って言われても消えずに頑張って歌い続ける。「私は強く生きていきます」というメッセージソングです。

――この曲が、Da-iCE工藤大輝さんが作曲された楽曲(前編参照)ですね。

【岡田】サウンド的には結構アップテンポで、楽しい感じの楽曲です。工藤くんがノリノリなサウンドを作ってくれたので、歌詞ほどには重い感じではないと思います。

◆M6「この世から僕だけが消えることが出来たら」

【岡田】昨年7月のソロコンサートで初披露した曲で、ソロ初のオリジナルソングになります。これもある一人を思い浮かべた失恋ソングというか、失恋する一歩手前くらいに書いた曲です。手放して失いそうな瞬間の苦しみを、あえて中二病っぽいワードを織り混ぜて書きました。抽象的にこの恋愛が伝わればいいなと思って書きました。

◆M7「終焉(おわり)のカウントダウン」

【岡田】とにかく鬱憤を晴らすために書きました。バッシングを受けた際に、「死ね」って何回も言われたんですね。「死ね」って言っちゃダメだし、「死にたい」とも言っちゃダメだっていう曲を作りました。人生でこんなに、「死ね」と言われることがなかったので…私の憂さ晴らしです。ボカロ調の曲になっています。

◆M8「TAKOYAKI ROCK」

【岡田】AKB48在籍時代に「たこ焼き部」という部活に入っていて、「デザート部」と売上対決をするイベントがあったんですね。勝つと秋元康先生が曲を書いてくださるという特典だったんですけど、私たち「たこ焼き部」は負けてしまったので、自分で書きました(笑)。

――たこ焼き部のメンバー(歌田初夏行天優莉奈倉野尾成美藤園麗武藤小麟山田杏華)には聴いてもらったんですか?

【岡田】聴いてもらいました!歌詞の中には、たこやき部のメンバーの名前だったり、由来するものが織り混ぜられています。例えば、「成せばなる」は、倉野尾成美ちゃんの座右の銘。「麟としてる」は武藤小麟ちゃんの名前から。「決して離れない」は「藤」の花言葉で、藤園麗ちゃんからとりました。そういうふうに、私を除く6人のメンバーの名前に由来したワードを入れ込んでいます。

――たこ焼き部のメンバーの反応はどうでしたか?

【岡田】すごく喜んでくれました。「負けたのが悔しいから自分で書く」って言っていたので、「有言実行ですね」って言われました。僅差で負けたんですよ。もう、本当に悔しくて!

――ちなみに、グループ卒業後もAKB48の活動を見ることはありますか?

【岡田】あります。親のような気持ちになりますね。みんなが頑張っているのを見ると、すごくステキな気持ちになります。

◆M9「生きる理由」

【岡田】これは家族、友人、ファンの方に向けたメッセージソングですね。暗い気持ちになったり、全てを投げ出したくなる瞬間もあるんですけど、それでも頑張ってお仕事をしたり、歌い続けている理由は、ファンの方の存在です。ファンの方の笑顔が見たくて、喜んでほしくて、それが私の生きる理由だから、これからも一緒にいてほしいという思いを込めてます。

◆M10「Mayday」

1stアルバム『Asymmetry』でソロデビューした岡田奈々 Photo by 田中達晃(Pash) (C)ORICON NewS inc.

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【岡田】このアルバムの中で、一番の闇ソングですね。もう救いようのない、自ら命を絶ってしまおうとする人の話を、強いお酒を飲みながら、泣きながら書きました。それぐらい病んでいました。

――曲を聴いたときからイメージはあったのでしょうか?

【岡田】はい。音源をもらったときから、これはもう、ダークサイドに堕ちる曲だなと思って書き始めました。お酒も飲んで、泣きながら完成させました。酔っぱらいながら、泣きながら、それでもすぐに書けました。

――これがリアルな心情であるとしたらすごく心配になりました。

【岡田】これは一番の心配曲ですよね。でも、そういう落ち込んだときこそ、一旦どん底まで落ちて、そこから這い上がっていけたらいいなという前向きな思いもあります。

――少しはそのどん底から抜け出せているのでしょうか?

【岡田】抜け出しています。前向きに這い上がっています!

◆M11「サラン」

【岡田】実家で飼っている15歳のワンちゃんがいて、3月8日のサランちゃんの誕生日記念に作りました。誕生日プレゼントに間に合わせたかったので、どの曲よりもミックスを早くしてもらって、最初に出来上がった曲です。

 誕生日に歌って聴かせてました。もう耳が聞こえないので、多分わかってないんですけど、想いは届いたと思います。実は、3月8日はお母さんの誕生日でもあるので、お母さんにも聞かせたら大号泣していました。

◆M12「望まれない朝」

【岡田】この曲は、YouTubeで人気のある水野あつさんにオファーして作曲していただきました。打ち合わせの中で、『すごく憂鬱で暗い曲なんだけど、最後に希望の光が見えるような、そんなキラキラした曲が作りたい』とお話ししました。

 例えば月曜日、仕事に行きたくない会社員の気持ちとか、学校に行きたくない学生の気持ち。でも、よくよく考えると、憂鬱なのは自分だけじゃないし、実は気づいてないだけで、周りには助けてくれる人が意外とたくさんいる。最後の「会いに行くね」という歌詞には、ちゃんと周りを見渡してみれば一人じゃないという想いを込めました。最後の最後に、救いがあるという感じです。

――ボーナストラックとして、「声を失った人魚姫」の英語詞版「Silent Mermaid」が収録されます。

【岡田】一番苦労しました。英語がネイティブの友達(元JKT48/AKB48の野澤玲奈さん)に監修をお願いして書きましたが、制作時間が一番かかりました。

――AKB48時代は秋元康さん作詞の歌を歌ってきましたが。

【岡田】これからは、岡田奈々として、岡田奈々の歌を歌っていきたいと思います。

■誕生日にソロデビュー「奇跡が今、起きています」

1stアルバム『Asymmetry』でソロデビューした岡田奈々 Photo by 田中達晃(Pash) (C)ORICON NewS inc.

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――アルバム発売日に公開されたリード曲「裏切りの優等生」のMV撮影裏話を教えてください。

【岡田】胸元にタトゥーシールを貼ったシーンがあるんですけど、最初は胸元だけに貼る予定だったのが、手にも貼ることになりました。実はそこにもちゃんと意味がある英語のワードが隠されているので、なんと書いてあるのか探してみてほしいですね。

――答え合わせのために、なんと書いてあるのか教えていただけますか。

【岡田】「traitor(裏切り者)」「forgive(私を許して)」「naughty girl(いたずらな女の子)」「imitation(模倣)」「fake(偽物)」「I bless love(私は愛を呼吸する)」「live for love(愛に生きる)」。このワードを自分で選んで、タトゥーシールを作っていただきました。

――MVのモチーフもすべて、岡田さんのアイデアが採り入れられているそうですね。

【岡田】まず鎖でつながれている部分は、世の中に対して言いたいけど言えないこととか、しばられていることを表現しています。最後、それが解き放たれて自分の足で歩き出すんですけど、そこで鎖を使いたいと監督にお願いしました。

 ボロボロのセーラー服は、約10年間、AKB48で楽しいこと、うれしいこと、苦しいこと、悲しいこと、全部一身に浴びてボロボロになったことを、制服姿で表していたりもしています。言いたいことも表現したいことも全部詰め込めました。

――このアルバムを26歳の誕生日、11月7日にリリースされます。

【岡田】誕生日に1stアルバムが出せるなんて、今まで考えたこともなかったです。AKB48のオーディションを受けるとき、応募書類に「歌手になるのが夢です」って書いたんですね。半分冗談だったんですよ。その冗談が本当になる日が来るなんて思わなかったので、12年前の自分に言ったら多分、信じてもらえないと思うくらいの奇跡が今、起きています。

 今回、等身大の岡田奈々は書けたので、今後も同じように、2nd、3rdと、自分の素直な気持ち、メッセージを届けていけたらいいなと思ってます。

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  • 1stアルバム『Asymmetry』でソロデビューした岡田奈々 Photo by 田中達晃(Pash) (C)ORICON NewS inc.
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