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Zeebra『ダンジョン』超えに自信満々 フリースタイルバトルの新番組に込めたヒップホップの魅力

 10月3日深夜からテレビ朝日とABEMAで新番組『フリースタイル日本統一』がスタートする(テレビ朝日は毎週火曜 深1:26、ABEMAは深2:05)。若者の間で人気を博した深夜番組『フリースタイルダンジョン』『フリースタイルティーチャー』に続く第3弾となる本作。これまでの熱気さながらに、再びラッパーたちが真剣勝負を繰り広げる。放送に先駆け、ORICON NEWSはMCを務めるラッパーのZeebra、歌手の青山テルマEXILE/GENERATIONS関口メンディーにインタビューを実施し、“新たなスタイル”のバトル形式を取り入れた同番組の魅力や見どころを聞いた。

テレビ朝日&ABEMAでスタートする新番組『フリースタイル日本統一』でMCを務める(左から)青山テルマ、Zeebra、関口メンディー (C)ORICON NewS inc.

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 『フリースタイル日本統一』は、地元を背負った3人1組のラッパーたち全16チームが、天下統一を目指してフリースタイルバトルを繰り広げる新たなラップバトル番組。地域ごとに分かれたチーム戦で行われるバトルでは、勝ったチームが負けたチームから1人を吸収し、勢力を拡大していくことが可能。勝ち抜き戦でのトーナメントを勝ち上がり、最終的に日本統一を果たしたチームには優勝賞金100万円が贈られる。

 フリースタイルバトルが脚光を浴びたのは2015年9月にテレビ朝日で放送された『フリースタイルダンジョン』(以下『ダンジョン』)がきっかけ。リズムに乗せて韻を踏みながら即興の言葉をぶつけ合い、巧みなスキルを駆使して挑戦者のラッパーとモンスター(フリースタイルで実績のあるラッパー)が熱い戦いを展開。番組は深夜放送ながら徐々に人気を集め、若者の間でフリースタイルが流行した。その後も、モンスターを入れ替えるなどして人気を維持、約5年にわたって放送された。2020年7月からは、芸能人らにフリースタイルバトルのHow Toを伝授する『フリースタイルティーチャー』(『ティーチャー』)が放送されている。

■活況に一抹の不安…フリースタイルバトルの“原点”へ

テレビ朝日&ABEMAでスタートする新番組『フリースタイル日本統一』でMCを務めるZeebra (C)ORICON NewS inc.

テレビ朝日&ABEMAでスタートする新番組『フリースタイル日本統一』でMCを務めるZeebra (C)ORICON NewS inc.

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 『ダンジョン』の影響もあり、現在フリースタイルバトルのシーンは活況で、全国各地で大小問わずいくつも大会が開催されている。この盛り上がりにZeebraは「すごい大きな会場でやらせてもらうようになったが、どこかで頭打ちの心配みたいなものもある」と右肩上がりに成長していくシーンに一抹の不安を感じていたというが、“原点”とも言えるフリースタイルバトルの番組の復活に期待を寄せる。

 一世を風靡(ふうび)した『ダンジョン』を超えるべく当時の制作チームと思案した結果、今回のバトル方式を企画したという。実際に観客を入れてバトルするまではどう盛り上がるかわからないため不安だったと言うが、Zeebraは「1回戦をやった段階で尋常じゃない手応えを感じた」と明かす。最初は3人だったチームが、勝ち上がるたびに負けたチームから1人加えていくルールが大ハマリしたそうで「増えていく楽しさがすごかった」とにっこり。“次戦は誰が行くか“というチーム内のやり取りが気持ちを熱くさせたそうで「もしかしたら『ダンジョンよりすげえのかな』って感触を得ている。もう期待しかないですね」と放送を心待ちにしていた。

テレビ朝日&ABEMAでスタートする新番組『フリースタイル日本統一』でMCを務める青山テルマ (C)ORICON NewS inc.

テレビ朝日&ABEMAでスタートする新番組『フリースタイル日本統一』でMCを務める青山テルマ (C)ORICON NewS inc.

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 これにはテルマとメンディーも大きくうなずく。『ティーチャー』から出演しているテルマは「本当に胸に刺さる瞬間がすごく多くて、ベストバウトも本当にめちゃくちゃ数多かった。(収録会場で)見ているお客さんも、これから見る視聴者の皆さんも、何か感じ取れる熱いものがある番組だなって思いました」としみじみ。これまで一視聴者として番組を楽しんでいたというメンディーは「画面を通して見るのと生で見るのは訳が違う」と興奮気味に語り、「その現場でしか体感できない空気感ってあるなと思った。フリースタイルバトルを現地に赴いて体感したいっていう方がもっと増えて、よりヒップホップが盛り上がっていったらいいなと思いました」と望んだ。

■地元を背負ったラッパーが火花、まさかのジャイアントキリングも

 日本全国から集まったラッパーたちの中には、チーム東海から呂布カルマ、チーム神奈川からFORKとSANTAWORLDVIEW、さらにチーム北関東にDOTAMA、チーム大阪でREDWING、チーム九州でRin音が参戦するなど、人気ラッパーたちが集結。これに加えて全国の若手・注目のラッパーたちが一堂に会し、計16チームで過酷な国盗り合戦を展開する。『ダンジョン』でモンスターとして挑戦者の前に立ちはだかったラッパーも数多く参戦。一方で、Zeebraも知らないダークホース的存在のラッパーも登場し、予想外の活躍を見せる。

 審査員には、いとうせいこう、LiLy、KEN THE 390Kダブシャイン、GOCCIという豪華メンバーが参加。バトルでは、この5人から多くの支持を集めたほうが勝利となる。Zeebraは今回の熱戦を振り返り「実際、(判定の)3対2は、2対3の可能性もある。5対0になったとしても、その5(全てが)がギリギリの判定の場合もある。視聴者も『あいつの方がよかったじゃん!』と思うことも絶対あるはず。でも、その後に相手チームに加わって復活することで、また見られたりする」と本番組のルールの魅力を語る。

 今回は「地元を代表して戦う」という側面もある。メンディーは「視聴者も自分の地区の人を応援したくなる」とし、「『都会の人には負けたくない』っていうマインドを持っている地方の人たちが東京に出てきて『かましてやるぜ』『爪跡残すぜ』みたいな気持ちがむき出しになってる感じがあって胸が熱くなりました」と熱弁。無名のラッパーによるジャイアントキリング(格下の人が上位の人に勝利すること)が何度も起きていたとし、「オーディエンスが見たい試合がいっぱいあった」と声を弾ませた。

 テルマは3人1組のチームについて「バランスがいい。(『ダンジョン』の)OBもいればニューカマーもいて、それによって若手と当たったOBが輝いたり、逆に負けたり、ドリームマッチのように普段では見られないマッチがたくさん見られる番組。ワクワク、ゾクゾクするような部分があった」と目を輝かせ、Zeebraも「いろんな奴らが、いろんなシチュエーションで光れる場所が作れたなっていう気がすごくする」と自信を見せた。

■想像しないほどの盛り上がり「“大成功例”なのかも」

 『ダンジョン』を通じてフリースタイルバトルが世間に認知され、続く『ティーチャー』ではお笑い芸人や俳優、タレントにフリースタイルを教える姿を見せることでその裾野を広げた。今回の『フリースタイル日本統一』が、シーンにどのような影響を与えるのか期待が高まる。

テレビ朝日&ABEMAでスタートする新番組『フリースタイル日本統一』でMCを務める関口メンディー (C)ORICON NewS inc.

テレビ朝日&ABEMAでスタートする新番組『フリースタイル日本統一』でMCを務める関口メンディー (C)ORICON NewS inc.

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 メンディーは生で見たフリースタイルの勝負だけでなく、その後のラッパーたちの清々しい姿にも感銘を受けたそうで「空間がすごいピースで、ヒップホップは最高だなと思った。もっと日本の方に知ってもらいたい」と心境を吐露。現代ではSNSでの誹謗中傷が度々問題となるが、「中の気持ちをSNSに書くんじゃなくて、曲にするとかそういったアウトプットの仕方ってすごい健全」とし、フリースタイルなどを通じた表現の意義を説いた。

 テルマは『フリースタイル日本統一』について「それぞれ好みはあると思うんですけど、『やっぱりヒップホップっていいな』っていうのが伝わる番組なのかなって思いました」と手応え十分。自身もラッパーから刺激を受けたようで「『家に帰って曲を書きたいな』っていう感情になる。きっと見てる人たちも、若い人たちのバトルで熱いものがぶつかり合っている瞬間を見て、何か感じ取れると思う。ヒップホップももちろんそうなんですけど、“音楽のその先”っていうものがある番組なんじゃないかなって思いました」と胸を躍らせた。

 Zeebraは、希望的観測を含めつつ「収録を観覧した人はフリースタイルバトルの面白さ、ヒップホップの素晴らしさを口にしていた。いろいろなやり方で外の層も掴みに行かなくてはいけないけれども、ヒップホップの大切な部分をもう1回見せられたかなって気もする」と満面の笑み。

 番組は予想以上の盛り上がりを見せたそうで「『八百長?』って思うくらいのすごいドラマがある」と顔をほころばせる。3人だったチームに負けたチームから新たなピース加わることで「どんどん精鋭が集まるからこそのドラマなのかなと思っている。だから、(この番組は)本当に“大成功例”なのかもなって本気で思ってます」とフリースタイルシーンのさらなる飛躍を見据えた。

■Zeebra、青山テルマ、関口メンディーの注目ラッパー

Zeebra:CIMA(チーム兵庫)
「CIMAは決勝には毎回のように出てくるようなやつ。あいつがチームを率いた時の強さっていうのは、またもう1個別のもの見えたなっていうのを感じた」

青山テルマ:崇勲(チーム埼玉)
「面白い枠に、私の中で勝手に入ってた。崇勲が出てくるとちょっとクスっていう安心感もありつつ、笑いの方にカテゴライズしてた自分がいるんですけど、今回バトルを見て『やっぱり崇勲ってかっこいんだな』って。崇勲の本気を見られたのがうれしかった」

関口メンディー:Sirogaras(チーム兵庫)
「ひたすら安定してた。キャラもそうですし。バトルだったんで結構気を張ってたっていうのもあると思うんですけど、笑顔もめちゃめちゃ素敵ですごい良い人そう。でも、バトルになったらちゃんとスイッチが入る。そしてすごく哲学的。『若いのにすごいな』って。どういう人生経験を積むとああいう風になってくんだろうなと興味があります」

■出場チーム一覧
【チーム北海道】地(ex.MCリトル)×脱走×松島諒
【チーム東 北】Sitissy luvit×DARK×USTR
【チーム北関東】DOTAMA×NAIKA MC×Yella goat
【チーム埼 玉】K-rush×TKda黒ぶち×崇勲
【チーム東 京】晋平太×GOMESS×Chance
【チーム千 葉】輪入道×SHAMO×JACK-GX
【チーム神奈川】FORK×句潤×SANTAWORLDVIEW
【チーム甲信越】阿修羅×PONEY×MC☆ニガリa.k.a赤い稲妻
【チーム福 井】ASS:B Miller×:DSLowvv×KANDAI
【チーム東 海】呂布カルマ×裂固×
【チーム京 都】ミメイ×POWER WAVE×歩歩
【チーム大 阪】REDWING×Fuma no KTR×TERU
【チーム兵 庫】CIMA×P-PONG×Sirogaras
【チーム中 国】紅蓮×FEIDA-WAN×JAKE
【チーム四 国】Lildav×KUYA MIGUEL×GCI
【チーム九 州】Rin音×Amg×だーひー

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