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【ライブレポート】あくあゆい、初の東名阪ツアー開催 “一瞬のカケラ”が光り輝く瞬間を体感

 シンガー・ソングライターの“あくあゆい”が、自身初となる東名阪ツアーのファイナル公演『一瞬のカケラを集めて』を8月3日、東京・渋谷eggmanで行った。同ライブは、会場と配信を合わせて約300名が参加。ファン1人ひとりが放つ“一瞬のカケラ”が大きな光となり、歌を届ける彼女をキラキラと輝かせた。

あくゆい 東名阪ツアー『一瞬のカケラを集めて』ファイナル公演(東京・渋谷eggman)

あくゆい 東名阪ツアー『一瞬のカケラを集めて』ファイナル公演(東京・渋谷eggman)

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■歌が日常を彩るスパイスに、乾いた心が歌で潤うように

 あくあゆいは“人の孤独に寄り添うこと”を基盤に、オリジナル曲を発信するシンガー・ソングライター。彼女が紡ぐ歌詞は、日常に息苦しさを感じる多くの人たちに寄り添い、時に詩を読み聞かせるように、時に語りかけるように聞こえる歌声は、傷ついた人の凍てついた心に潤いを与えていく。

 そんな彼女が、ツアーファイナルの1曲目に選んだのは「あまのじゃく」。

 この曲は、日常の些細なつまずきや尽きることのない人間の欲望を描き出す。人生には辛い出来事が試練のように続くこともあるけれど、そんな日々に腐ることなく毎日を頑張って生きる自分たちに「拍手を贈ろう」とメッセージを送る。ギター1本で弾き語るからこそ、彼女の言葉やメッセージがメロディーと共に聴き手の心にスーッと入っていく。これこそが、あくあゆいがストリートや配信で注目を集めてきた理由なのだろう。

 ライブに集まった多くの人たちは、彼女のメッセージを聞き逃さないように、また、彼女のメッセージを心に刻むように、じっくりとその歌声に耳を傾けている。あくあゆいは、そんなファン1人ひとりに思いを伝えるように、時に悲しげに、時に楽しそうに歌を歌う。その表情を見ていると、本当に歌が好きなことが伝わってくる。

 最初のMCでは、「東京ファイナル来ました。元気な人も元気じゃない人も、みんなが楽しめるようなライブにしたいと思っています」と挨拶。「好きな人と一緒にいると幸せな気持ちになるように、わたしの歌があなたの日常を彩るスパイスになれるように思いを込めて歌っています」と語った。

 続いて演奏されたのは「大嫌いだ、世界」。歌というよりも、音楽に合わせて詩を読んでいるような特徴的な楽曲である。「こんな世界、大嫌いだ!!」と語る部分には、生きづらさを抱える多くの人の思いが込められているのだろう。演奏が終わった後の温かい拍手からも、その様子が手に取るようにわかる。

あくゆい 東名阪ツアー『一瞬のカケラを集めて』ファイナル公演(東京・渋谷eggman)

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■弾き語りからバンドスタイルへ。ファンのコーラスがあくあゆいに力を与える

 ライブの中盤は、ワンマンライブのスペシャル編成ということで、ピアノ、ギター、カホン(箱状の打楽器)が参加。音に厚みが加わることでライブの雰囲気もガラリと変わっていく。

 2nd配信シングル「操り人形」では、ファンの力強い手拍子が響きわたり、歌詞に合わせて、指で表現した数字を力強く振り上げる場面もあった。一方のあくあゆいは、間奏のタイミングでバンドと呼吸やリズムを確認するなど、弾き語りとは異なる演奏スタイルを楽しんでいるようだった。ステージの左右へ動き回り、1人ひとりの表情を確認しながら歌えるのもバンド編成ならではの魅力かもしれない。

 バンド編成の余韻を残したまま弾き語りが始まると、あくあゆいから「弾き語りも盛り上げてくれますかー?」の声が。そして始まる「道標」では、彼女の歌声に合わせてファンのコーラスが重なっていく。ギターを演奏しリズムを刻む彼女の表情も次第に笑顔になり、左右に揺れる身体からは嬉しい気持ちがあふれ出しているようだ。

 だんだんと大きくなるファンの歌声に、思わず「いいね」と声がこぼれる場面も。そして「最高だ、ありがとう」と心からの感謝の言葉を伝えた。

涙の浄化作用で、みんなの悲しみも空に消えていけばいい

 今回のツアーは、名古屋から始まり、大阪、東京と5公演が行われた。ツアー自体が初めてとなるあくあゆいは、自分への挑戦として、また参加してくれるファンにそれぞれの公演を楽しんでもらえるように、会場ごとに異なる新曲を披露していたという。

 この東京公演で披露された新曲は、春の雨を描いた作品(曲名未定)。窓から入ってきた雨を神様が流す涙に例え、いろいろな人の悲しみが空に詰まっていたんだねと表現していく。

 続く「一瞬のカケラを集めて」は、ツアータイトルにもなっている曲である。あくあゆいの音楽に触れ、会場に足を運んでくれる人たちを“一瞬のカケラ”に見立て、それらが集まることで大きな力を生むことを表現。これまでの1分1秒が辛かったとしても、この先の1分1秒には希望が詰まっていると語りかける。彼女自身、ライブを通して1人ひとりから少しずつ力をもらい、それがツアーという大きな力になったことだろう。歌い終わった後の「ありがとう」という言葉には、会場にいるファンだけでなく、それぞれの公演を見てくれたファンへの感謝の気持ちが込められていた。

■“一瞬のカケラ”を集めて大輪の花を咲かせていく

 アンコールでは、1stシングルのカップリング曲として収録されている「向日葵」を演奏。それに合わせるように黄色のサイリウムが会場内を照らし出す。「ずっと、ここに咲いていて」というメッセージは、ファンの気持ちであり、あくあゆい自身の気持ちでもあるだろう。ともに歩んできたファンたちと“一瞬のカケラ”を集めながら、これからも大輪の花を咲かせていってほしい。ファンの歌声を心に刻むように両手を広げる彼女の姿と、嬉しそうに微笑む笑顔が印象的だった。

 ラストは、新曲「アモ」をバンドスタイルで披露。会場に歌を届けるように、1人ひとりと会話をするように歩き回る姿は、今日の日を余すことなく心に刻み込もうとしているようにも思える。その歌声は、少しだけ明るい未来を描いているような気がした。

 初めての東名阪ツアーを経て新たな気付きを得た彼女が、新たな人たちと出会い、“一瞬のカケラ”を集めてどのような音楽やメッセージを発信していくのか、楽しみだ。

文:ちはらみどり

あくゆい 東名阪ツアー『一瞬のカケラを集めて』ファイナル公演(東京・渋谷eggman)

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<ライブ情報>
23年9月8日  東京・下北沢Laguna
23年9月15日  東京・下北沢BREATH
23年9月17日  千葉・千葉市動物公園「BREW at the ZOO」
23年10月6日  沖縄・那覇市ライブハウスOutput
23年11月2日  大阪・club MERCURY
23年11月3日  大阪・万博記念公園「WHO's FOOD's. Fes」
23年12月17日 東京・室町三井ホール「あくあゆい ワンマンライブ」

<リリース情報>
デビューシングル「魔法がなくても/向日葵」(2023年3月22日発売)

デビューシングル「魔法がなくても/向日葵」(2023年3月22日発売)

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「操り人形」(2023年4月28日/デジタルリリース)

「操り人形」(2023年4月28日/デジタルリリース)

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「おとしもの」(2023年6月30日/デジタルリリース)

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■あくあゆい オフィシャルサイト:https://aquayui.com/
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  • あくゆい 東名阪ツアー『一瞬のカケラを集めて』ファイナル公演(東京・渋谷eggman)
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  • デビューシングル「魔法がなくても/向日葵」(2023年3月22日発売)
  • 「操り人形」(2023年4月28日/デジタルリリース)
  • 「おとしもの」(2023年6月30日/デジタルリリース)

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