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aespa、“新曲だらけ”熱狂の初日本ツアーに幕「次は東京ドームで会いましょうね」

 韓国の4人組メタバースグループ「aespa」(エスパ)が4月30日、愛知・日本ガイシホールで自身初の日本ツアー『aespa LIVE TOUR 2023 ’SYNK : HYPER LINE’ in JAPAN』(4ヶ所全10公演)のファイナルを迎えた。半数近くがリリース前の新曲で構成したツアーの折り返しとなった、4月2日の東京・国立代々木競技場第一体育館公演2日目の詳細をレポートする。

『aespa LIVE TOUR 2023 ’SYNK : HYPER LINE’ in JAPAN』国立代々木競技場第一体育館公演より Photo by 上飯坂一

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 2020年11月に韓国でデビューしたaespaは、KARINA(カリナ)、WINTER(ウィンター)、GISELLE(ジゼル)、NINGNING(ニンニン)からなる4人組。「自分のもう一人の自我であるアバターに出会い、新しい世界を経験する」という世界観をベースとし、メタバース(仮想世界)にはアバターの「ae-aespa」(アイ-エスパ)が存在。aespaとae-aespaは「SYNK」(シンク/同期)を通じてリンクする。今回のコンサート名「HYPER LINE」には、aespaとae-aespa、MY(aespaのファン)が会う世界という意味が込められている。

 こうした唯一無二のコンセプトを前面に打ち出したaespaのライブは、昨年8月の日本初ショーケースの最後に「私たちのストーリーの1stシーズンが終わりました。でもまだまだ新しいストーリーが続きます」と告げて披露した「Girls」で幕を開けた。炎が立ち上るなか4人が登場すると、悲鳴に似た大歓声が上がり、aespaとae-aespaのシンクロしたパフォーマンスに観客の持つペンライトが激しく揺れる。間奏ではWINTERがエレキギターをかき鳴らし、最後のポーズはaespaとae-aespaがリンクしたポーズで魅せ、一気に会場の熱量が高まった。

 赤いペンライトが揺れるなか、aespaの紹介曲のような「aenergy」でさらに熱気が上昇。ダンサーを従えてT字型ステージの花道を闊歩すると、「I’ll Make You Cry」「Savage」とハードなダンスナンバーを立て続けに披露していく。

 aeapaは「東京の皆さん、本当に会いたかったです。Be MY ae(ビー・マイ・アイ)! こんにちは、aespaでーす」「ようこそ!」と声をそろえて日本語であいさつ。昨年12月には日本のファンクラブも開設されたことから、NINGNINGは「皆さんにも名前ができましたよね」と投げかけ、WINTERが「皆さん大きな声で返事してくださいね」と呼びかけ。メンバーが日本のファンの総称「MY-J(マイジェイ)」と叫ぶと、会場の1万2000人のファンの「はーい!」の返事がこだました。

 この公演の前日には、8月5・6日に東京ドーム公演2daysを開催することが発表された。2020年11月のデビューから2年9ヶ月での東京ドーム公演開催は海外アーティスト最速で、活況のK-POPシーンを盛り上げている第4世代一番乗りとなる。

 WINTERが「東京ドーム来てくださる方」と呼びかけると、再び「はーい!」というMY-Jの返事が響きわたり、WINTERは「約束!」とにっこり。「皆さん、東京ドームでもコンサートをすることになりましたので、たくさん期待していてください」と、さらに期待感を高めた。

■KARINAが初作詞、WINTERソロではハプニングも

『aespa LIVE TOUR 2023 ’SYNK : HYPER LINE’ in JAPAN』国立代々木競技場第一体育館公演より Photo by 上飯坂一

『aespa LIVE TOUR 2023 ’SYNK : HYPER LINE’ in JAPAN』国立代々木競技場第一体育館公演より Photo by 上飯坂一

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 aespaはソロステージでも持ち味を発揮した。スモークの中からリーダーのKARINAが1人で登場すると、自身が作詞した「Menagerie」を披露。圧巻の美貌とパフォーマンスを存分に活かしたクールなダンスナンバーで、アバターの「ae-KARINA」ともシンクロした。歌唱後のMCでは「今回初めて作詞しました」と自分の頭をなで、「もっと一生懸命頑張って、さらにいい歌詞を作ります」と意気込んだ。

 ピアノのイントロでスタートしたWINTERのソロ「Lips」では、LEDビジョンに星空が広がり、ペンライトも一面青一色に。甘い歌声でバラードを歌い上げると、最後には唇の動きで「あいしてるよ」と伝えて投げキッス。会場は悲鳴に似た歓声に包まれた。

 容姿端麗さ、完成度の高いパフォーマンスに加え、茶目っ気にあふれたトークのギャップも魅力。メンバー4人がそろったMCでは、会場のファンに歓声を求めてMY-Jが呼応すると、KARINAは「東京で今、私たちが一番声が大きかったです。通報しないでください」とユーモアたっぷり。

 また、KARINAが「『Girls』のときにWINTERが弾いたエレキギター、かっこよかったですよね?」とファンに問いかけると、WINTERは「はい、かっこいい女ですから」と日本語で自画自賛。そのあとには「ありがとうございます」と照れ笑いし、ツンデレぶりでもファンの心を鷲づかみにした。KARINAが「私たちaespaはかっこいい女たちです」と胸を張ると、WINTERは「でも一番かっこいいのは私です」と譲らず、笑いを誘った。

 そんな“かっこいい女”WINTERのソロステージでは、実はハプニングが起こっていた。本来は、花道の途中に用意されたリフトに乗って壇上で歌う予定だったが、WINTERが乗るタイミングが遅れ、無人のリフトが上昇するシュールな光景に。WINTERは笑いをこらえながら、やむなくリフトの横を歩きながら歌唱する一幕があった。

 WINTERは「メンバーは知らないと思うんですけど、今日のソロはすごく特別なステージをしました」と自己申告。KARINAが「ハイ!」と手を上げ「リフトに上がれなかった」と答えると、WINTERは「正解」とにっこり。「這って(リフトに)上がりました。皆さん、私のジャンプ力はどうでしたか?」とジョークを飛ばし、会場は笑いに包まれた。

 後半ではGISELLEとNINGNINGがソロステージを披露した。GISELLEはダンサーを従え、重低音が鳴り響く「2 HOT 4 U」で強烈なラップを繰り出し、炎の演出もあいまってクールかつ熱いパフォーマンスでファンを熱狂させた。

 メインボーカルのNINGNINGは、ブラックのスキニージーンズ衣装で「Wake Up」を歌唱。美しい高音のみならず、バチバチのラップ、ダンサーとの息の合ったダンスでも魅せ、最年少にして風格すら感じさせるステージとなった。

 このほか、「Thirsty」「I’m Unhappy」「Don’t Blink」「Salty & Sweet」「’Till We Meet Again」など新曲のオンパレード。初の日本公演にして半数近くが未発売の攻めたセットリストとなったが、新曲とは思えないほどの盛り上がりを見せた。

 なかでも、バルーン製のにんじん、ウサギ、サル、ネコのキャラクターが登場し、メンバーがカジュアルな衣装で立て続けに披露した、新曲「Hot Air Balloon」〜「YEPPI YEPPI」〜新曲「YOLO」は、明るくポップで祝祭感あふれるステージに。メンバーもペンライトをふりかざして飛び跳ね、きらびやかな銀テープが宙を舞った。テープにはメンバーの手書き日本語メッセージがプリントされており、MY-Jを喜ばせていた。

■aespaとae-aespaのシンクロダンスで会場は興奮のるつぼに

『aespa LIVE TOUR 2023 ’SYNK : HYPER LINE’ in JAPAN』国立代々木競技場第一体育館公演より Photo by 上飯坂一

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 本編のクライマックスでは、3rdシングル「Next Level」のイントロで大歓声があがる。続くデビュー曲「Black Mamba」でも観客が一体となって掛け声を送り、低くかがみ込むおなじみのダンスでは、aespaとae-aespaがシンクロ。髪を振り乱しながら妖艶に歌って踊り、会場は興奮のるつぼと化した。

 「エスパ」コールが巻き起こったアンコールでは、バラードの新曲「’Till We Meet Again」で魅了。タイトルについてKARINAは「また会う日までという意味なので、『私たちまた会いましょう』という意味を込めてアンコールの曲に選びました。私たち、また会えますよね? 約束してくださいね」と日本語で呼びかけた。

 最後のMCでGISELLEは「MY-Jのおかげで2days、2日間楽しく遊んだので、本当に本当にありがとうございます。これからもずっと頑張りますのでよろしくお願いします。次は東京ドームで会いましょうね」と約束。ピンクのネコ耳ニット帽でファンをメロメロにしたWINTERは「本当に楽しかったです。皆さんも楽しかったですか?」と呼びかけると、「いつも成長していくaespaになりますので、これからも期待してくださいね」と誓った。

 NINGNINGは「楽しいコンサートをご一緒してくださってありがとうございます。この楽しいコンサートは、皆さんが作ってくださったものです。これからも皆さんに会うチャンスがたくさんあるので期待してくださいね。今日も皆さんのおかげで幸せな時間を過ごせました。私たち、また次もお会いできますよね。また今度会いましょう。ありがとうございます」と手を振って感謝した。

 KARINAは「私たちが最後に言いたいことがあります」と伝えると、“せーの”の掛け声で4人が「MY-J、本当に大好きー!」と叫ぶ。ラストは紙吹雪が舞う中で「ICU」を歌い、リフターに4人が横並びで座ると、KARINAはWINTERのニット帽に紙吹雪を乗せるいたずらをしたり、KARINAのパートでは3人がもたれかかったりと、最後まで仲の良さを見せてフィナーレを迎えた。

 なお、ツアーファイナルの4月29・30日の愛知・日本ガイシホール公演は、WINTERが体調不良のため出演を見送り、3人で決行。本ツアーは4都市10公演で11万人を動員した。

『aespa LIVE TOUR 2023 ’SYNK : HYPER LINE’ in JAPAN』国立代々木競技場第一体育館公演より Photo by 上飯坂一

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■『aespa LIVE TOUR 2023 ’SYNK : HYPER LINE’ in JAPAN』セットリスト
01. Girls
02. aenergy
03. I’ll Make You Cry
04. Savage
05. Menagerie (KARINAソロ) ★
06. Illusion
07. Lucid Dream
08. Thirsty ★
09. Dreams Come True
10. Lips (WINTERソロ) ★
11. Life’s Too Short(English ver.)
12. I’m Unhappy ★
13. Don’t Blink ★
14. Lingo
15. 2 Hot 4 U (GISELLEソロ) ★
16. ICONIC
17. Hot Air Balloon ★
18. YEPPI YEPPI
19. YOLO ★
20. Wake up (NINGNINGソロ) ★
21. Salty & Sweet ★
22. Next Level
23. Black Mamba
【アンコール】
24. ’Till We Meet Again ★
25. ICU
★=新曲

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  • 『aespa LIVE TOUR 2023 ’SYNK : HYPER LINE’ in JAPAN』国立代々木競技場第一体育館公演より Photo by 上飯坂一
  • 『aespa LIVE TOUR 2023 ’SYNK : HYPER LINE’ in JAPAN』国立代々木競技場第一体育館公演より Photo by 上飯坂一
  • KARINA=『aespa LIVE TOUR 2023 ’SYNK : HYPER LINE’ in JAPAN』国立代々木競技場第一体育館公演より Photo by 上飯坂一
  • WINTER=『aespa LIVE TOUR 2023 ’SYNK : HYPER LINE’ in JAPAN』国立代々木競技場第一体育館公演より Photo by 上飯坂一
  • GISELLE=『aespa LIVE TOUR 2023 ’SYNK : HYPER LINE’ in JAPAN』国立代々木競技場第一体育館公演より Photo by 上飯坂一
  • NINGNING=『aespa LIVE TOUR 2023 ’SYNK : HYPER LINE’ in JAPAN』国立代々木競技場第一体育館公演より Photo by 上飯坂一
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