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荒井麻珠、活動再開後を振り返る「つい涙してしまう場面も…」

 令和元年初日の5月1日に2年間の充電期間を経て活動再開した荒井麻珠。活動再開の第1弾としてオリコンミュージックストアのランキングで1位を獲得した新曲や、チケットの競争率が12倍となった8月のワンマンライブを振返るなか、自身が思う“ライバル”につい涙を流してしまう場面も…。活動再開1年目の回顧と来年の活動について語ってもらった。

インタビューに応じる荒井麻珠

インタビューに応じる荒井麻珠

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■休止中の時間や経験があったから今がある

――早いもので2019年もそろそろ終わりです。麻珠さんにとって、どんな1年でしたか?
【荒井麻珠】5月から活動を再開して、いろんなライブや各地でのリリースイベントで歌わせていただいていますが、本当に毎日が充実しているし、楽しみながら音楽活動が出来た1年でした。あっという間にこんな時期になっちゃいましたけど(笑)、振り返ってみれば、本当にありがたいなって気持ちでいっぱいの毎日でしたね。

――充実しているからこそのスピード感だったんでしょうね。
【荒井麻珠】本当にそうだと思います。活動を休止していた間はずっと気持ちのどこかに不安もあったし、思い返すと「ちょっと焦ってたな」っていう時期もあったんですよ。だけど、あの休止中の時間や経験があったから今があるんだって思えるし、むしろ大切な期間だったなって、ありがたみすら感じるようになりました。ソロアーティストとしての心の準備みたいなものも出来ましたし。

――そういえば今日の衣装は、初めてのアーティスト写真で着用されていたものですね。
【荒井麻珠】はい。ソロ活動を始めてまだ半年ちょっとですが、今日はこれまでを振り返るインタビューということだったので、初心に返るという意味も込めてこの衣装にしました。

――では改めて、活動再開初日となった5月1日を迎えてどうでした?
【荒井麻珠】正直、自分の中にはまだ不安もありました。だけど「待ってたよ!」とか、「ずっと応援してました」って言ってくださるみなさんの言葉が聞けてすごく嬉しかったんです。今もそうですが、自分の音楽を聴きたいとか、歌を聴けてよかったとか、いつも(麻珠の存在に)助けられてるよとか、言葉に出してくださる方がたくさんいらっしゃるんです。それはもう本当に嬉しいし、ありがたいことだなってずっと感じていますね。

――活動再開直後からSNSを解禁したことも、そう言った声を直接聞けるきっかけになりましたね。
【荒井麻珠】そうですね。こちらの発信に対してコメントをくれるだけじゃなくて、麻珠宛に自分の日常を日記みたいに書いてくれる子もたくさんいるんですよ。SNSって、お互いの繋がりみたいなものを感じられるからそれが嬉しいって言ってくださる方もいて、それは私自身もすごく感じています。そんなにしょっちゅうではないし、上手く使いこなせているかもわからないけど(笑)、ライブに行くとか、CDを聴くとか、そういうのとはまた別のツールとして皆さんと繋がれる大切な場所だと思って活用しています。

■レコーディング中にあんなに泣いたのは初めて

――7月1日には、「薄暗くなった空が僕を包んでどうしようもない」の先行配信がスタート。多くの反響が寄せられましたね。
【荒井麻珠】こういう形でまず楽曲を発表できて、本当によかったなと思っています。「薄暗くなった空が僕を包んでどうしようもない」は、楽器の音ではなく、自分の声から曲が始まるんですね。荒井麻珠の歌声が皆さんのもとに真っ直ぐ届いていったことや、たくさんの方がこの曲をダウンロードして聴いてくださったことを思うと、やっぱりこの曲でソロとしての活動が始められてよかったなと思うし、これからも大切に歌っていきたい曲だなって改めて思いました。

――前回のインタビューでもお話しされていますが、レコーディングではこれまでにない感情や感覚が湧いてきて大変だったんですよね。
【荒井麻珠】レコーディング中にあんなに泣いたのは初めてでした。あの時の感覚は今も上手く言葉に出来ないんですが、あの曲が持っている世界観に飲み込まれちゃったのかもしれないです。だから、そこからどう自分のものにして出していくかがすごく難しかったんですよね。レコーディング自体はこれまでも経験していますし、ソロになって初めての楽曲だったからというわけでもないんですよ。とにかく、”あの曲”だったから。今思えば、それくらいの楽曲と向き合ったレコーディングだったんだなって思います。

――結果的にはデイリー、ウィークリー、マンスリー、全てのランキングで1位を獲得するなど、たくさんの方の応援が目に見える形にもなりましたね。
【荒井麻珠】応援してくださっている皆さんの気持ちが、本当に嬉しかったです。また、こういうランキングは「荒井麻珠」という名前を知っていただける大きなきっかけにもなったと思うので、その出会いを次の音源だったり、次のライブに繋いでいくことも大事だなと思いました。

――8月には、渋谷duo MUSIC EXCHANGEで初ワンマンを開催。生の歌声の迫力、曲によってはダンスを取り入れたパフォーマンスなど、目を見張るポイントがたくさんありました。
【荒井麻珠】もちろん<歌う>ということが軸で、この歌声を届ける、伝えていくということをメインに考えているんですが、あの日は確かに「結構踊るんだな」って思われた方も多かったかも(笑)。ダンスは曲をより華やかに彩るとか、パフォーマンスとして目でも楽しんでもらうために取り入れているので、いわゆるダンス&ボーカルっていうスタイルとは違うと思っているんですが、ダンスのスキルアップも、これからの課題のひとつだなと思っています。

――でも本当に楽しそうに歌われていましたね。
【荒井麻珠】もう本当に楽しかった(笑)。それが一番でしたね。もちろんいい意味での緊張感というのも心の中にはありましたが、とにかくあの日は感じる空気が温かかったんですよ。来て下さった皆さんはもちろん、スタッフさんからもバンドの皆さんからもダンサーさんからもすごく温かいものが伝わってきたから、リラックスして楽しむことが出来たんです。これからももっとこういう空気をみんなで作っていきたいなって思ったし、さらに熱量の高いライブをやりたいなっていう気持ちが強くなりましたね。

――ちなみに、あの日のライブはチケットの競争率が12倍以上だったそうですね。ライブは観れないけど、CDやグッズだけでも手に入れようとされる方達の長蛇の列が出来ていました。
【荒井麻珠】ありがたかったです。ワンマンはあの1公演のみだったので、チケットが取れなかった方、東京までは行けないっていう方など、いろんな方がいらっしゃったと思うんですね。だから次は来年、東京と大阪と名古屋でワンマンをやります。

――『荒井麻珠 東名阪LIVE TOUR 2020 Song! 〜Alive〜』ですね。
【荒井麻珠】はい。私にとって初のソロツアーだし、東京以外のワンマンはもちろん初めて。今の段階ではどの会場もまだチケットがSOLD OUT出来ていないので、たくさんの方に見に来てもらえるように、各地でリリースイベントなどを行って歌を聴いてもらっているところです。

■どうしても昔の自分と比べられてしまう…

――まだまだたくさんの出会いが待っていると思うと、気合いが入りそうですね。
【荒井麻珠】以前グループで活動していた時に、全国ツアーをやらせていただいたんですね。ワンマンをやるのが初めての場所もあったんですが、この街でこれだけの人が待ってくれていたんだということを目の当たりにした時に、すごくありがたいことだなと思ったし、自分達が足を運ぶことの大切さとか喜びみたいなものもすごく感じたんです。今リリースイベントで全国に行かせてもらっているんですが、次はワンマンで来てくださいとか、私が住んでいる街でも歌ってくださいとか、皆さんすごく言ってくださるんですよ。そういう時は「今すぐには行けないけど、いつか必ず行けるように頑張ります」って答えているんです。あの時の自分の気持ちを今もしっかり覚えているし、みんなとの約束は絶対に叶えたいから。

――麻珠さんの存在は、グループでの活動を通してたくさんの方が知っていると思います。まだ小さくてライブに行けなかったとか、テレビや雑誌でしか見たことなかったという方にも、生の歌声が届くといいですね。
【荒井麻珠】そうですね。……もちろんいろんな考え方があっていいと思うし、人それぞれ気持ちも捉え方も違うと思うんですね。ソロ活動を始めて、それなりの覚悟もしていますが、それでも上手く伝わっていない部分があるんだなというのは正直感じていて…。でもそれはこれからの活動で伝えていくしかないなって思うから、今はとにかく音楽を頑張る。伝わるまで歌い続ける。それしかないと思っています。

――信念を持って、自分自身の道を切り拓いていく。頼もしいです。そんな麻珠さんには、ライバルと呼べるような存在がいたりしますか?
【荒井麻珠】ライバル…そうですねぇ。難しいなぁ。

――すでに世界で活躍しているアーティストでもいいし、よく言う「ライバルは自分自身」なのかもしれないですが。
【荒井麻珠】自分自身って言ってしまうと、昔の自分を指しているような気がするからそれは違うなって思うんです。……あの……ちょっとすみません(涙が溢れ出す)。

―ーゆっくりでいいですよ。
【荒井麻珠】自分にとってのライバルという質問の答えからはそれてしまうんですが…、どうしても、昔の自分と比べられてしまうなって…。新しい何かや誰かじゃなく、昔の自分と。

――なるほど。
【荒井麻珠】昔の自分は自分で、もちろん全力でやってきました。あの頃の自分を否定しているわけではないんです。だから、ライバルとも思っていないし比べるものではないんです。自分の中では。

■ひとつひとつ大切に積み重ねていく

――麻珠さんは常に「あの時の自分がいたから今がある」と言われていますよね。
【荒井麻珠】比べる人もいるし、昔のほうがよかったって言う人もいるけど、(自分はその言葉でさえ)ありがたいなと思うんです。だって、そこが出会いだったから。

――そうですね。
【荒井麻珠】だけどそういう人達にも、今の自分を受け止めてくれる日が来るといいなって…。いつもそう思っているんです。その気持ちが溢れてしまって……すみません(笑)。

――正直な気持ちを言葉にしてくれて、ありがとうございます。
【荒井麻珠】でもライバルって何なんでしょうね(笑)?よきライバルみたいに言うこともあるけど。

――この人が頑張っているんだから、私ももっと頑張ろうとか。刺激しあえる間柄みたいな感じの意味ではどうですか?
【荒井麻珠】それで言ったら支えてくれてる人、全てですよね。一緒に音楽を作っている人達、スタッフさん、プロデューサーもそう。みんなすごくあったかいし、楽しいし、愛情深いんです。類は友を呼ぶって言いますが、このチームは本当にその通りだなと思う素敵な人たちばかりなんです。みんな、愛がある。

――そういう人達と一緒にものづくりが出来るのは、幸せなことですね。
【荒井麻珠】本当にそうです。これまでも、今も、それは変わらない気持ち。楽しくやれています。

――では最後になりますが、今後の活動についても聞かせてください。
【荒井麻珠】実は今月、中国で初めてのライブをやらせていただくことが決まっているんです。お誘いをいただけたことがすごく嬉しかったし、ソロで行くのはもちろん初めてなので、しっかり歌を届けてきたいと思っています。引き続きリリースイベントを行いながら、年末には、初めてのファンクラブイベントも予定しています。2019年の最後はファンの皆さんと一緒に過ごしたくて、企画しました。

――来年1月8日には、1stシングル「Find MySelf!」がリリースされ、初のワンマンツアーも行われます。
【荒井麻珠】「Find MySelf!」には、自分らしく、自分を信じて突き進むんだっていう気持ちが込められています。ソロとしては初めてのシングル。ここから自分を信じて歩いていくんだっていう、今の自分自身にも言い聞かせられるような力強さがある曲です。1日の始まりや、これから頑張るぞ!っていう時にもきっと響く曲だと思うので、ぜひ聴いてみてください。リリース後は、いよいよ東名阪のツアー。実は今、新曲も作っているんですよ。それがどんな曲なのか、また、リリイベとは違うワンマンならではの演出やパフォーマンスにも期待していてください。1人でも多くの方に荒井麻珠の歌を聴いていただけるように、そしてチケットがSOLD OUT出来るように、もっともっと頑張りたいと思っています。

――まだ発表されていないビッグニュースもあるようなので、今後も要チェックですね!
【荒井麻珠】本当に(笑)!ソロ活動を始めるにあたっては各メディアの方々にすごくお世話になりました。いつもありがとうございます(笑)!まだ詳しくはお伝えできないんですが、きっと皆さんに喜んでいただけるようなニュースが発表になるので、来年も楽しみにしていてください。今後発表していくこと全て、応援してくれる皆さんのおかげだし、皆さんとひとつひとつ大切に積み重ねていく記憶、記録だと思っています。来年も感謝の気持ちを忘れずに、荒井麻珠としての音楽を届けていくので応援よろしくお願いします!

ライター:山田邦子
撮影 : MIKI YAMATO

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