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梶浦由記氏、Kalafina解散に心境つづる Keiko・Hikaruからもメッセージ【コメント全文】

 女性ボーカルグループのKalafinaがきのう13日に解散を発表したことについて、同グループのプロデュースを手がけてきた作曲家・梶浦由記氏が14日、自身の公式サイトで心境をつづった。また、昨年に所属事務所を退社していた元メンバーのKeikoHikaruも同サイトでメッセージを発表している。

Kalafina(左から)Wakana、Keiko、Hikaru (C)ORICON NewS inc.

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 Kalafinaをめぐっては、昨年2月に梶浦氏が所属していたスペースクラフト・エンタテインメントを退社し独立。4月には、メンバーのKeikoが契約満了で同事務所を退社、HikaruとWakanaの2人となり事実上の活動停止状態だった。Hikaruも同年11月に事務所を退社しており、きのう13日にグループのファンクラブ公式サイトで解散を発表していた。

 梶浦氏は冒頭、「この度スペースクラフトプロデュースさんから『Kalafina解散の告知をします』というご連絡を頂き、急なことでもあり『休止』でもなく『解散』という強い言葉にいささか驚きは致しましたが、もう長らく三人での活動が途絶えていることは確かですし、そして何より今までKalafinaを応援して下さった方々にご挨拶をする機会を上手く作れなかったことに関しては、元Kalafinaのプロデューサーであった立場からも個人的に申し訳のない思いを抱き続けておりました」と心境。

 また、「旧KalafinaメンバーとなるKeikoさん、Hikaruさんにもお声をかけてみたところ、やはりお二人も同じように感じ、皆様にご挨拶をする機会を持ちたいという事でしたので、今回私のサイトに臨時にではございますが場所を設け、お二人から皆様へのメッセージをお寄せ頂きました」と伝え、Keiko・Hikaruと自身のメッセージを掲載した。

■KeikoとHikaruからのメッセージ

大切な皆さんへ

本来ならば10周年を迎えさせて頂いた昨年に、自分達の言葉でお伝えしなくてはいけなかった想いを、この様な形でお伝えする事になり、責任を果たせず本当に申し訳ありませんでした。

Kalafinaの10年間は、3人でしか奏でられないハーモニーがあって、梶浦さんが紡ぎ出してくださる音楽世界があって…そして何より、待っていてくださった皆さんがいたからこそ走り続ける事ができました。

また、たくさんの素晴らしい作品と出逢えたおかげで世界中の様々な場所に音楽を届けることができました。
その一つ一つの積み重ねは絶対に消えないし、忘れることはできません。
昨年、私たちが出した1つの決断は“少し歩みを止め、それぞれの音楽人生を歩もう”でした。
ご報告がこのタイミングになってしまったことは、本当に申し訳ない気持ちですが、どうか私たちが選んだ道を見守って頂けたらと思います。

これまで支えて下さった全ての皆様に、心から感謝を込めて…
ありがとうございました。

Keiko.Hikaru

■梶浦由記氏のメッセージ

メンバーお二人からのご挨拶で充分かとは思いますし、私の言葉はただ蛇足であるかもしれませんが……改めまして、今までKalafinaを応援して下さった皆様、本当にありがとうございました。そして長らく中途半端なまま「これからどうなるんだ」と不安な気持ちでお待ち頂いた皆様には、申し訳ありません。

本来、「Kalafinaの活動をお休みします」の3人からのお知らせは、もう少し早く皆様の元へ届く筈でしたし、そうあるべきでした。10年以上誰よりも真摯に音楽に取り組み続けた3人が今度は別の道を選ぶことを、皆様にご報告しご理解を頂いた上で、新たな出発を見守って頂くべきでした。ただ、やっと、今こうして皆様へご報告が遅れたお詫びと、そして精一杯のありがとうございました、を言葉にしてお伝え出来る事に、大変身勝手ではございますが……元プロデューサーとして少しほっとしてもおります。

このユニットを「Kalafina」と名付けた日の事は今も記憶に鮮明です。(我ながら中々ステキな名前をつけられたな!と思ったのです)以降の10年は、メンバーにとっては、新たな「歌」の形と取っ組み合うようなチャレンジの日々だったかのではないかと思います。3人の奮闘により「他には無い音楽」を皆様の元へお届け出来たのではないかという自負もございます。そしてその取っ組み合いの日々を続けて来られたのは、3人の音楽に耳を傾けて下さった皆様、お一人お一人に支えて頂いてのことでした。

おそらくKalafinaの音楽は、ただ聞くだけでなく皆様が何かしらの……想像力を働かせ、貴方ご自身の物語を一緒に紡ぎながら、楽しむようなものであったのではないかと……思っております。そういった意味ではKalafinaの物語は3人や私たちだけで完結するものでは決して無かった、聞いて下さった貴方が一緒に世界を紡いで下さったから、Kalafinaは進化を重ねて行けた。そういった感覚がとても強いのです。共に音楽の世界に遊んで下さったこと、本当に、ただ、ありがとうございました。

本来、独立し今はKalafinaから離れた立場である私が「ありがとうございます」と言葉にするのは出すぎた事であるかもしれませんが、どうしても皆様に一度きちんとお伝えしたく、長々と文章を綴らせて頂きました。

Kalafinaが大好きでした。素晴らしい歌い手である3人と共に歩むことが出来た10年は今も、そして今後もずっと変わらず、私の誇りです。まだまだ終わって欲しくない時間でした。同じようにメンバーにも今後それぞれの「Kalafina」を、顔を上げ誇らしい日々として語って欲しい。力の限り歌った10年を糧に新たな道を堂々と歩んで欲しい、そう祈っております。……とは言っても個人的にはメンバーに永のお別れを告げるつもりもなく、互いに音楽を続けている限り、どこかでまたご縁に恵まれる事もありますでしょうけれど!

Kalafinaの音楽を紡ぐのは心から楽しゅうございました。ライブへ行けばプロデューサーという立場を忘れ、ただ音楽の時間を楽しんでおりました。我儘なお願いを許して頂けるのなら、Kalafinaを愛して下さったみなさまにも、今は何かとお騒がせしてしまっておりますけれど……その楽しかった音楽の時間をこそ、ご記憶に留めて頂けたらと。祈っております。

語りつくせない感謝をこめて。10年間、本当にありがとうございました!

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  • 梶浦由記氏

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