日本時間11日(現地時間10日)に各賞の受賞者が発表された、世界最高峰の音楽の祭典『第61回グラミー賞』。日本人からは、年間最優秀レコードと年間最優秀楽曲含む4部門で受賞した、チャイルディッシュ・ガンビーノの楽曲「This Is America」のミュージックビデオを手掛けたヒロ・ムライが、最優秀ミュージックビデオを受賞した。
受賞時、ヒロは「この受賞をとても感謝しています。プロダクションクルーのみんな、プロデューサー、振付師、イブラさん、みんなに感謝しています。そして私の両親にも。両親はこのビデオには関わっていませんが、私を産んで育ててくれたので(笑)」とスピーチした。
彼の父親というのが、1960年代後半、グループサウンズ全盛期にデビューし、作曲家・音楽プロデューサーとして活躍した村井邦彦氏。1977年にアルファレコードを設立し、プロデューサーとして荒井由実(現・松任谷由実)をデビューさせた、イエロー・マジック・オーケストラを成功させた人物だ。「翼をください」(赤い鳥)や1972年札幌オリンピックテーマソング「虹と雪のバラード」(トワ・エ・モワほか)の作曲者でもある。ザ・タイガースやザ・テンプターズ、ハイ・ファイ・セットなどの楽曲も手がけた。
ヒロは東京で生まれ、9歳の時に渡米。南カリフォルニア大学の映画学部で学び、映像業界へ進んだ。米ロサンゼルスを拠点に活動し、ガンビーノやアール・スウェットシャツ、セイント・ヴィンセント、Cultsなどのミュージックビデオで頭角を現すと、初めてディレクターとして参加したテレビドラマ『アトランタ』がゴールデングローブ賞(2017年)作品賞を受賞。『アトランタ』はガンビーノがドナルド・グローヴァー名義で主演・原案・脚本を手掛けた作品でもある。
今回、受賞した「This Is America」は、2018年5月にリリースされ、アメリカが抱える人種差別問題などを歌った力強いメッセージが込められており、実際に起きた事件を想起させるシーンもあるミュージックビデオも世界に衝撃を与えた。
ミュージックビデオの内容について、ヒロは「まずは、ガンビーノの制作チームがアイデアを作り、私はその後に加わった感じです。撮影のセットを考えたりするのは私の仕事。あまり作りものにせず、オーガニックなものにしたかった」と、ガンビーノたちとのコラボレーションであることを強調。「アメリカで起こっている悲劇だけを伝えたいわけではなく、そこには喜びも含まれている。全ての感情がビデオには含まれている」と、アピール。
いまではすっかり「日本語で話すのは得意ではない」とのことだが、「日本からもこのビデオやドラマへの感想やメッセージをたくさんもらってとても喜んでいます。自分の作品が日本にまで届いてうれしい。日本は私の母国ですからね」と、英語でインタビューに答えていた。
今回のグラミー賞で最多受賞となったのは、4部門で受賞したガンビーノ(授賞式は欠席)と、年間最優秀アルバムを含む4部門にノミネートされ、全て受賞したケイシー・マスグレイヴスの2人。次いで3部門で受賞したのはレディー・ガガとブランディ・カーライル。最優秀新人賞を受賞したデュア・リパは、最優秀ダンス・レコーディングとの2部門での受賞となった。
授賞式を盛り上げたパフォーマンスでは、ポスト・マローンとレッド・ホット・チリ・ペッパーズによる「Dark Necessities」での共演。ドリー・パートンが参加しての、ケイティ・ペリー/ケイシー・マスグレイヴスとの「Here You Come Again」、マイリー・サイラスとの「Jolene」、マイリー・サイラス/マレン・モリスとの「After The Gold Rush」、リトル・ビッグ・タウンとの「Red Shoes」、最後は全アーティストたちによる「9 To 5」が、ドリー・パートン メドレーとして披露された(※ドリー・パートンは全楽曲に参加)。
レディー・ガガは最優秀ポップ・パフォーマンス(グループ)、最優秀映像作品楽曲を受賞した「Shallow」を熱唱。今年75歳のダイアナ・ロスも登場し、圧巻のパフォーマンスを見せた。ソウルの女王、故アレサ・フランクリンの追悼ステージには、ヨランダ・アダムス、ファンタジア、アンドラ・デイ。ジェニファー・ロペスらによるモータウン60周年メドレーも行われた。
授賞式の模様は、3月31日(後3:00)にWOWOWライブで字幕版がリピート放送される。
■『第61回グラミー賞』主要4部門・受賞結果
年間最優秀レコード:「This Is America」チャイルディッシュ・ガンビーノ
年間最優秀アルバム:「Golden Hour」ケイシー・マスグレイヴス
年間最優秀楽曲:「This Is America」チャイルディッシュ・ガンビーノ
最優秀新人賞:デュア・リパ
★YouTube公式チャンネル「ORICON NEWS」
受賞時、ヒロは「この受賞をとても感謝しています。プロダクションクルーのみんな、プロデューサー、振付師、イブラさん、みんなに感謝しています。そして私の両親にも。両親はこのビデオには関わっていませんが、私を産んで育ててくれたので(笑)」とスピーチした。
彼の父親というのが、1960年代後半、グループサウンズ全盛期にデビューし、作曲家・音楽プロデューサーとして活躍した村井邦彦氏。1977年にアルファレコードを設立し、プロデューサーとして荒井由実(現・松任谷由実)をデビューさせた、イエロー・マジック・オーケストラを成功させた人物だ。「翼をください」(赤い鳥)や1972年札幌オリンピックテーマソング「虹と雪のバラード」(トワ・エ・モワほか)の作曲者でもある。ザ・タイガースやザ・テンプターズ、ハイ・ファイ・セットなどの楽曲も手がけた。
ヒロは東京で生まれ、9歳の時に渡米。南カリフォルニア大学の映画学部で学び、映像業界へ進んだ。米ロサンゼルスを拠点に活動し、ガンビーノやアール・スウェットシャツ、セイント・ヴィンセント、Cultsなどのミュージックビデオで頭角を現すと、初めてディレクターとして参加したテレビドラマ『アトランタ』がゴールデングローブ賞(2017年)作品賞を受賞。『アトランタ』はガンビーノがドナルド・グローヴァー名義で主演・原案・脚本を手掛けた作品でもある。
今回、受賞した「This Is America」は、2018年5月にリリースされ、アメリカが抱える人種差別問題などを歌った力強いメッセージが込められており、実際に起きた事件を想起させるシーンもあるミュージックビデオも世界に衝撃を与えた。
ミュージックビデオの内容について、ヒロは「まずは、ガンビーノの制作チームがアイデアを作り、私はその後に加わった感じです。撮影のセットを考えたりするのは私の仕事。あまり作りものにせず、オーガニックなものにしたかった」と、ガンビーノたちとのコラボレーションであることを強調。「アメリカで起こっている悲劇だけを伝えたいわけではなく、そこには喜びも含まれている。全ての感情がビデオには含まれている」と、アピール。
いまではすっかり「日本語で話すのは得意ではない」とのことだが、「日本からもこのビデオやドラマへの感想やメッセージをたくさんもらってとても喜んでいます。自分の作品が日本にまで届いてうれしい。日本は私の母国ですからね」と、英語でインタビューに答えていた。
今回のグラミー賞で最多受賞となったのは、4部門で受賞したガンビーノ(授賞式は欠席)と、年間最優秀アルバムを含む4部門にノミネートされ、全て受賞したケイシー・マスグレイヴスの2人。次いで3部門で受賞したのはレディー・ガガとブランディ・カーライル。最優秀新人賞を受賞したデュア・リパは、最優秀ダンス・レコーディングとの2部門での受賞となった。
授賞式を盛り上げたパフォーマンスでは、ポスト・マローンとレッド・ホット・チリ・ペッパーズによる「Dark Necessities」での共演。ドリー・パートンが参加しての、ケイティ・ペリー/ケイシー・マスグレイヴスとの「Here You Come Again」、マイリー・サイラスとの「Jolene」、マイリー・サイラス/マレン・モリスとの「After The Gold Rush」、リトル・ビッグ・タウンとの「Red Shoes」、最後は全アーティストたちによる「9 To 5」が、ドリー・パートン メドレーとして披露された(※ドリー・パートンは全楽曲に参加)。
レディー・ガガは最優秀ポップ・パフォーマンス(グループ)、最優秀映像作品楽曲を受賞した「Shallow」を熱唱。今年75歳のダイアナ・ロスも登場し、圧巻のパフォーマンスを見せた。ソウルの女王、故アレサ・フランクリンの追悼ステージには、ヨランダ・アダムス、ファンタジア、アンドラ・デイ。ジェニファー・ロペスらによるモータウン60周年メドレーも行われた。
授賞式の模様は、3月31日(後3:00)にWOWOWライブで字幕版がリピート放送される。
■『第61回グラミー賞』主要4部門・受賞結果
年間最優秀レコード:「This Is America」チャイルディッシュ・ガンビーノ
年間最優秀アルバム:「Golden Hour」ケイシー・マスグレイヴス
年間最優秀楽曲:「This Is America」チャイルディッシュ・ガンビーノ
最優秀新人賞:デュア・リパ
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2019/02/12