米音楽界最高峰の祭典『第60回グラミー賞』授賞式が現地時間28日（日本時間29日）、米ニューヨークのマディソン・スクエア・ガーデンで行われ、ブルーノ・マーズが主要3部門を独占。ノミネートされていた全6部門を制覇した。最多8部門にノミネートされていた地元NYの雄、ジェイ・Zは無冠に終わり、昨年、妻のビヨンセが主要3部門を逃したリベンジを果たせず、悪夢再びとなった。

【写真】その他の写真を見る

　マーズはアルバム『24K・マジック』が「年間最優秀アルバム」「年間最優秀レコード」を、シングルカットされた「ザッツ・ホワット・アイ・ライク」が「年間最優秀楽曲」を受賞し、主要3部門を含む最多6冠を獲得した。開口一番「信じられません。皆さん本当にありがとう」とあいさつしたマーズは「最初に他のカテゴリーの候補者、ジェイ・Z、（チャイルディッシュ・）ガンビーノ、皆さんたちがいて私も努力ができます。皆さんのおかげもあるんです」と感謝。

　また、「これからどんちゃん騒ぎをしてしまうかもしれません」と笑うと、「このアルバムで皆さんに愛をもたらしたい、この曲を聴いて皆さんに踊ってもらいたんです」と作品に込めた思いを明かした。

　「最優秀新人賞」はアレッシア・カーラ。ジェイ・Zに次ぐ7部門にノミネートされていたケンドリック・ラマーは主要部門は逃したものの、 最優秀ラップ・アルバムなど計5部門を受賞。また、最優秀ニューエイジ・アルバムにノミネートされていたシンセサイザー奏者・喜多郎の『空海の旅5（Sacred Journey Of Ku-kai Vol.5）』は受賞を逃した。

　15年ぶりにニューヨークで開催された授賞式では、ケンドリック・ラマー＆U2、レディー・ガガ、ブルーノ・マーズ＆カーディ・Bらがパフォーマンス。今月24日、2021年でツアー活動を引退することを発表したエルトン・ジョンはマイリー・サイラスと「タイニー・ダンサー」でコラボレーションした。

　また、今回のグラミー賞のレッドカーペットではセクハラや性差別に抗議するムーブメントの一環として、アーティストたちが白いバラを身に着けた。今月7日に行われた『第75回ゴールデン・グローブ賞』では、女優たちが黒いドレスを着用して話題となった。

　授賞式の模様は、WOWOWプライムで生中継（同時通訳）が行われ、きょう29日午後10時からWOWOWライブで再放送（字幕付き）される。

■主要４部門　受賞作／受賞者＆ノミネーション（★＝受賞作／受賞者）
▽「年間最優秀アルバム」部門
★「24K・マジック」 ブルーノ・マーズ
「アウェイクン、 マイ・ラヴ！」 チャイルディッシュ・ガンビーノ
「4:44」 ジェイ・Z
「ダム」 ケンドリック・ラマー
「メロドラマ」 ロード

▽「年間最優秀レコード」部門
★「24K・マジック」 ブルーノ・マーズ
「Redbone」 チャイルディッシュ・ガンビーノ
「デスパシート」 ルイス・フォンシ＆ダディー・ヤンキー feat. ジャスティン・ビーバー
「ザ・ストーリー・オブ・O.J.」 ジェイ・Z
「ハンブル」 ケンドリック・ラマー

▽「年間最優秀楽曲」部門
★「ザッツ・ホワット・アイ・ライク」 ブルーノ・マーズ
「デスパシート」 ルイス・フォンシ＆ダディー・ヤンキー feat. ジャスティン・ビーバー
「4:44」 ジェイ・Z
「Issues」 ジュリア・マイケルズ
「1-800-273-8255」 ロジックfeat.アレッシア・カーラ＆カリード

▽「最優秀新人賞」部門
★アレッシア・カーラ
カリード
リル・ウージー・ヴァート
ジュリア・マイケルズ
シザ