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YOSHIKI、壮絶シャウトに苦悶「芯から痛い」 遺書を記した胸中も明かす

 ロックバンド・X JAPANが14日、横浜アリーナで『X JAPAN WORLD TOUR 2017 WE ARE X Acoustic Special Miracle〜奇跡の夜〜6DAYS』の3公演目を開催し、3時間10分にわたって熱演した。5月16日に米ロサンゼルスの病院で頚椎(けいつい)人工椎間板置換の緊急手術を受けたYOSHIKIにとって、無謀とも言える横浜4夜連続公演の初日。渾身の演奏と向こう見ずな壮絶シャウトの連発で「首が痛いよ。芯から痛い、芯から」と苦悶しファンを心配させたが、「Xという言葉は無限の可能性なんだ。いろいろあったけどまだまだ負けねーぞ!」と自身と観客を奮い立たせた。

横浜アリーナ4夜連続公演をスタートさせたX JAPAN

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 ライブ冒頭「Forever Love」を演奏し、客席から「よっちゃん、お帰り!」の声が飛ぶと、YOSHIKIは「ありがとう、ただいま」とあいさつ。「本来であればここにドラムセットがあるはずだったんだけど…」と涙をこらえると、「今回はToshlの美声を聴いていただいて。1曲目から感動しちゃうんだよね。40年…もっと一緒にいるけど、いい声してるね」とToshlのボーカルを絶賛した。

 「アコースティックだからって生ぬるいコンサートをするつもりはない」との宣言どおり、日々アレンジを変え、ブラッシュアップしているという妥協のない演奏が続く一方で、空気を緩和する幼稚園の頃からの幼なじみ2人の“すみれ組トーク”はこの日も舌好調。中盤でToshlが着用していた派手なジャケットを「ギンギラギンにさりげなく?」といじったYOSHIKIは、アンコールでおもむろに譜面を広げると、近藤真彦の「ギンギラギンにさりげなく」を弾き始め、会場は大盛り上がり。無茶ぶりされたToshlは「ちょっと待って! 譜面用意したの?」と大慌てしながらも、ファンの手拍子に合わせてサビを歌い、Toshl節を響かせた。

 サービス精神旺盛なYOSHIKIは「他に何聴きたい?」とリクエストを募り始め「(コンサートタイトルの)『奇跡の夜』が『いじめの夜』になってきたよ」と悪ノリ。Toshlが「いじめられるの嫌いじゃないよ。嫌いだったらYOSHIKIと46年も付き合えないしね」とやり返すと、「10年くらいブランクがなかった? “なんとか星”に行ってなかった? “洗脳星”みたいな」(YOSHIKI)、「なんかありそうだね…って、コラッ!」(Toshl)と洗脳騒動を遠慮なくネタ化。漫才のようなトークでじゃれあい、会場は爆笑の渦に包まれた。

 また、中学時代に組んでいたバンドの話を始めたYOSHIKIは、当時Toshlがボーカルではなくギター担当だったことを振り返り「中学が(生徒増加で)分裂しちゃって、ボーカルがいなくなっちゃったから、全員歌ってみて、俺も歌ったんだけど、あんまりピンとこなかったんだよね」と回顧。Toshlは「まあ、そうだね」と同意しつつ「YOSHIKIの歌、聴きたいよね?」と観客をあおると、YOSHIKIは「白鳥は死ぬ前に一度だけ歌うんだよ」と苦笑いで歓声を制した。

 続けて「Toshlが歌ってみたら、まあまあ歌えるんじゃない? ってなって。それがまさか、日本を代表するボーカリストになるとは」としみじみ。さんざん昔話と地元トークをしたうえで“設定”を思い出し、「俺たち同級生だけど、俺の出身地Xだから! 歳もXだから!」とエクスキューズを入れつつも「でも、Toshlと同い年なの。俺のほうが40日間年下」と補足して笑わせた。

 YOSHIKIがこうした昔話をしたのには理由があったという。「手術前に遺書を書かされるんですね。2回目の手術なんで、2回書いたんですけど。そのときいろんなことを考えて、思い出って一番大事だなって思い始めた。きょうはこの5人だけだけど、気持ちの中ではTAIJIもHIDEもいると思ってる」と明かし、ファンは胸を詰まらせながら大声援を送っていた。

 日本公演は17日まで同所で行われる。

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