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『テラスハウス』サントラヒット 世界観に惹かれる若者たち

 夢や恋愛に向かって突き進む若者を追った番組『テラスハウス』(CX系)初の公式コンピCD『TERRACE HOUSE TUNES』が初動 2.3万枚を売り上げ、6月2日付アルバムランキングで初登場5位にランクインした。印象的なシーンで流れた楽曲が多数収録されており、番組の世界観に憧れを抱く視聴者の支持を集めているようだ。

『テラスハウス』(CX系)初の公式コンピCD『TERRACE HOUSE TUNES』(UM)

『テラスハウス』(CX系)初の公式コンピCD『TERRACE HOUSE TUNES』(UM)

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■シーンに合致する楽曲を選曲 世界観を音楽でも演出する

 人気番組『テラスハウス』は、海が見えるシェアハウスを舞台に、6人の若い男女の共同生活をカメラが密着して追った“リアリティー・ショー”。出演者は俳優、モデル、アーティストなどそれぞれ目指す道は違うものの、様々な壁にぶつかりながらも前進していく様子を映し出している。12年10月に放送が開始され、最高視聴率9.1%を記録したこともある。今年1月に発売さ
れた公式ムック本『TERRACE HOUSE INSIDE』(扶桑社)は累積4.9万部(5/26付)を売り上げるなど、話題を集めている。

 CDの収録曲は、番組のオープニング・テーマであるテイラー・スウィフトの「私たちは絶対に絶対にヨリを戻したりしない」をはじめ、告白シーンで起用された楽曲など、印象的な言葉やなじみの場所のシーンで流れた17曲がラインアップされている。ロック、エレクトロ、ピアノサウンドなどジャンルも様々だ。番組のホームページでは毎週、使用楽曲を丁寧に紹介しており、視聴者の間では「オシャレな楽曲ばかり」などと注目されていた。

「番組では音楽も重要な要素ととらえており、洋邦、年代は問わず、できる限りシーンに合った楽曲を、番組スタッフ一丸となって選曲しています」(フジテレビ編成部/太田大氏)

■南関東、中部、九州で好反応 カギは「海、ドライブ」

 CD販売でとくに好調な売れ行きを見せているエリアが、南関東、中部、九州エリアである。実はこの番組、出演者には自由に使える車が与えられており、買い物や海辺のデートなどでしばしば、ドライブシーンが登場する。そのため、「もしかすると、ドライブをする機会が多い視聴者に、特に好反応を頂けているのかもしれません」と語る太田氏は、共感を得ている理由として、視聴者にとって、憧れのライフスタイルが描かれているからなのかもしれないと分析する。

 CD発売にあたって5月24、25日、神奈川・横浜赤レンガ倉庫で開催されたサーフィンをテーマにしたイベント「GREENROOM FESTIVAL’14」内にブース出展を行った。キャリーバッグを持って、遠方から参加したファンの姿もあったという。番組を支える重要なファクターとして楽曲が使用されたことで、洋楽に馴染みの薄い層にも新鮮さをもって受け入れられたと言えるだろう。そういう意味では、ドラマ以外のTV番組のサントラとしての新たな可能性を提示した作品とも言えそうだ。

(ORIGINAL CONFIDENCE 14年6月2日号掲載)

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  • 『テラスハウス』(CX系)初の公式コンピCD『TERRACE HOUSE TUNES』(UM)
  • 『テラスハウス』の公式コンピCD『TERRACE HOUSE TUNES』の売上動向

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