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カーリー・レイ・ジェプセン、TOP5入りの裏側

 カナダ出身の女性シンガー・ソングライター、カーリー・レイ・ジェプセンのメジャーデビュー・アルバム『キス』が10/1付で初動売上3.0万枚を売り上げ、初登場4位にランクイン。洋楽の女性新人としては久々の好スタートを切っている。

デビューアルバムが4位(10/1付)に初登場したカーリー・レイ・ジェプセン

デビューアルバムが4位(10/1付)に初登場したカーリー・レイ・ジェプセン

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 ジャスティン・ビーバーのレーベル「Schoolboy Records」初のアーティストとして契約を結んだ彼女を世界中で有名にしたのが、1stシングル「コール・ミー・メイビー」の“パロディービデオ”。アーティストやスポーツ選手が楽曲を口パクで歌った映像をYouTubeにアップしたことをきっかけに、大きな注目を集めた。

 「これだけSNS が普及しているなかで、何が一番拡散されやすいかというと、「映像」になっていること。音だけでは面白くないんです。例えば最近、海外のアーティストがこぞってリリックビデオを作っているのですが、映像と音楽の組み合わせはSNSとすごく相性が良い。みんながビデオを作るという“現象”が起きている、ということがフックになっています」(ユニバーサル インターナショナル 井口昌弥氏)

 「2000万人以上のフォロワーがいるビーバーがTwitterで何度もつぶやいてくれたことも大きかった。レディー・ガガのツイートも話題になりました。最近の洋楽プロモーションでYouTubeとTwitterはとても重要なツールになっていますが、影響力のある方がつぶやいてくれることで、瞬く間に情報が拡散していくのです」(同 東郷昭弘氏)

■日本でも楽曲アピールのため著名人起用のビデオを制作

 もちろん、これだけ話題となっている背景には、全米シングル・チャートで9週連続1 位を獲得するなど、楽曲が持つポテンシャルが非常に高いことがある。日本でのメジャーデビューにあたっても、アーティスト自身のキャラクターよりも、楽曲に重点を置き、海外同様に“パロディービデオ”を軸に展開。ローラが出演するビデオを制作し、公開からわずか半月で360 万回を超える再生回数を記録している。

 「最近の洋楽新人はキャラクターをアピールすることが多かったのですが、彼女の魅力はやはり楽曲だと思うので、「コール〜」を歌っている女の子、という入り口から知ってもらうためにどうしたらいいのかを考えました」(井口氏)

 「ビジュアルの良さや社会現象だけではヒットには結びつきません。やはり根底には楽曲の持つパワーがあります。目標は「コール〜」を12年を象徴するヒット曲にすること。“名刺替わりの1曲”となるよう、年末にかけてもパロディービデオを延長戦で仕掛け、プッシュしていきます」(同 浅香京子氏)

 発売直前の来日が実現し、EX系『ミュージックステーション』に出演したことも初動を後押しした。邦楽アーティストも動画サイトやSNSを使ったプロモーションを模索しているなかで、これらをフル活用しヒットにつなげたカーリーのヒットから学ぶべき点は多い。

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  • デビューアルバムが4位(10/1付)に初登場したカーリー・レイ・ジェプセン
  • メジャーデビュー・アルバム『キス』(9月19日発売)

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