約3年ぶりの新作となった6月27日発売の4thアルバムが順調にセールスを伸ばしているGReeeeN。顔出しを一切しない“バーチャル”な存在ながら新作発売のたびにユニークな試みでファンの関心を集めてきた。今回も、東京・NHKホールでメンバー不在のリアルライブイベント「緑一色歌合戦」を大成功させ話題を集めている。
GReeeeNが6月27日に発売した4作目のオリジナルアルバムが7/9付で2位に初登場、累積売上17.6万枚(8/20付)と好調だ。これまでリリースのたびに行うユニークなプロモーション施策が話題を集めてきた。オリジナルとしては2009年6月発売の『塩、コショウ』以来、約3年ぶりの新作となった本作でも、様々な試みにチャレンジし、新たな展開を示した。
そのひとつが、発売日に東京・NHKホールで開催された初のファン感謝祭「緑一色歌合戦」。07年1月にシングル「道」でメジャーデビュー以降、メディア等に一切顔出しをしてこなかった彼らにとって、初のリアルイベントだ。
「アーティストとしてすでにブレイクしているなかで、鮮度を保っていくためには本人の稼働なしでどれだけ“リアリティ”を出せるかが重要だと考え、ライブをやってみるのはどうかという話になったんです。GReeeeNがライブをやる”と聞いただけで、“どうやってやるの!?”とみんな気になると思うんですよ。それが一番の狙いです」(UM社・団野健氏/以下同)
もちろん、これまでのスタンスを貫き、メンバーは「歯医者の仕事がある」ため不在だったが、姿や動きを映像で細かに再現できる“モーションキャプチャー”で登場する運びとなった。初のリアルライブに涙するファンも続出し、物販も予想以上の好調な売れ行きだった。キャパシティ3500人の会場は満員、ニコニコ生放送での中継も20万人が視聴した(タイムシフト視聴含む)。
■あえて想像する余地を残すこと
メンバーが半ばバーチャルな存在になっている今、ファンの想像を壊さずいかにリアルに近づけていくか。
「緑一色歌合戦」では、モーションキャプチャーの他にも生電話で肉声を聴かせるなど、リアルとバーチャルの境目ギリギリの演出を行った。そこには“見せない”プロモーションの先駆者ならではのアイデアがふんだんに盛り込まれている。
「越えてはいけないラインがあると思うんですよ。大切なことは解釈の余地を残しておくことです。例えばモーションキャプチャーを進化させていけばアニメの画をつけるなどの選択肢も出てくると思うのですが、それではイメージが固定されてしまう。シルエットだからこそ想像力を膨らませて、自由に理想のアーティストを思い描くことができるのだと思います」
さらにイベント自体がファンの想いを“共有”する場所になったことも見逃せない。モーションキャプチャーや、動画再生画面上にリアルタイムでコメントを投稿・閲覧できるニコ生など最新の技術を駆使することで、ファン同士が想いを共有し、ともに感動できる空間を作り出すことに成功した。今回の経験を活かし、顔出しをしなくても、ライブツアーを通してコアファンを増やしていく、という道も拓けるかもしれない。
最近はネットを通してアーティストが自分の想いを発信することができるため、ファンにとって身近な存在となる一方で、かつてのような“憧れ”の存在といったイメージが薄まってきているように思う。顔出しできないからこそ、それを逆手に取ったプロモーションでカリスマ性を高めているGReeeeNから学び取る点は多いのではないだろうか。(オリジナル コンフィデンスより)
GReeeeNが6月27日に発売した4作目のオリジナルアルバムが7/9付で2位に初登場、累積売上17.6万枚(8/20付)と好調だ。これまでリリースのたびに行うユニークなプロモーション施策が話題を集めてきた。オリジナルとしては2009年6月発売の『塩、コショウ』以来、約3年ぶりの新作となった本作でも、様々な試みにチャレンジし、新たな展開を示した。
そのひとつが、発売日に東京・NHKホールで開催された初のファン感謝祭「緑一色歌合戦」。07年1月にシングル「道」でメジャーデビュー以降、メディア等に一切顔出しをしてこなかった彼らにとって、初のリアルイベントだ。
「アーティストとしてすでにブレイクしているなかで、鮮度を保っていくためには本人の稼働なしでどれだけ“リアリティ”を出せるかが重要だと考え、ライブをやってみるのはどうかという話になったんです。GReeeeNがライブをやる”と聞いただけで、“どうやってやるの!?”とみんな気になると思うんですよ。それが一番の狙いです」(UM社・団野健氏/以下同)
もちろん、これまでのスタンスを貫き、メンバーは「歯医者の仕事がある」ため不在だったが、姿や動きを映像で細かに再現できる“モーションキャプチャー”で登場する運びとなった。初のリアルライブに涙するファンも続出し、物販も予想以上の好調な売れ行きだった。キャパシティ3500人の会場は満員、ニコニコ生放送での中継も20万人が視聴した(タイムシフト視聴含む)。
■あえて想像する余地を残すこと
メンバーが半ばバーチャルな存在になっている今、ファンの想像を壊さずいかにリアルに近づけていくか。
「緑一色歌合戦」では、モーションキャプチャーの他にも生電話で肉声を聴かせるなど、リアルとバーチャルの境目ギリギリの演出を行った。そこには“見せない”プロモーションの先駆者ならではのアイデアがふんだんに盛り込まれている。
「越えてはいけないラインがあると思うんですよ。大切なことは解釈の余地を残しておくことです。例えばモーションキャプチャーを進化させていけばアニメの画をつけるなどの選択肢も出てくると思うのですが、それではイメージが固定されてしまう。シルエットだからこそ想像力を膨らませて、自由に理想のアーティストを思い描くことができるのだと思います」
さらにイベント自体がファンの想いを“共有”する場所になったことも見逃せない。モーションキャプチャーや、動画再生画面上にリアルタイムでコメントを投稿・閲覧できるニコ生など最新の技術を駆使することで、ファン同士が想いを共有し、ともに感動できる空間を作り出すことに成功した。今回の経験を活かし、顔出しをしなくても、ライブツアーを通してコアファンを増やしていく、という道も拓けるかもしれない。
最近はネットを通してアーティストが自分の想いを発信することができるため、ファンにとって身近な存在となる一方で、かつてのような“憧れ”の存在といったイメージが薄まってきているように思う。顔出しできないからこそ、それを逆手に取ったプロモーションでカリスマ性を高めているGReeeeNから学び取る点は多いのではないだろうか。(オリジナル コンフィデンスより)
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2012/08/26