2013-02-28

髪の悩み「ある」62.3%…20代では64.7%

世代別・髪の悩み有無

 髪のことを考えて、なんとなく不安やストレスを抱えていませんか。友達や家族、パートナーに髪の毛のことを聞かれた、または鏡の前で何分も考えこんでしまう・・・そんな経験ありませんか?

そこで、髪への関心度、悩みの実態を明らかにしようと、ORICON STYLEでは20代〜40代の男性300人に「ヘアケアの悩み」に関する緊急アンケートを実施。まず「髪への悩みはありますか?」という設問では、全体で62.3%の男性がイエスと回答。

世代別にみると、20代・64.7%、30代・63.5%、40代・59.7%といずれも過半数を大きく上回る結果となりました。

STEP1.“髪”で気になるコト…1位『抜け毛・薄毛』

髪で気になるコトは?

 「髪の悩み」といっても、自分の似合う髪型がなかなか見つからない人や、多種多様な商品が出そろったシャンプーのなかから、自分はどれを選ぶべきか? また、薄毛・抜け毛の悩みなど、髪への不安は人それぞれです。

アンケートで「現在、自分が抱えている悩み」(複数回答)について尋ねると、最多は【抜け毛が増えてきた】で51.0%と、2人に1人。「最近、朝起きると枕についた毛が気になる」(20代/埼玉県)という声や、「親も祖父も薄毛なので自分も?頭皮がすぐ脂っぽくなる」(30代/東京都)と、遺伝を気にする人も。

次いで【見た目が薄くなってきた】が35.7%で続き、こちらは「ちょっと薄くなってきたので将来が心配だ」(40代/茨城県)と、今後の不安を隠せないようです。

このほか「洗浄力の強いシャンプーで洗うと、フケが少し出る」(30代/北海道)、「夜に洗髪しても、朝には臭いがする。なので、また朝洗髪しなければならない」(20代/広島県)など、洗髪に関するアドバイスを求める声が続々と挙がりました。

銀座総合美容クリニック/院長・正木健太郎氏

 調査結果をふまえ、「AGA」治療の専門医から不安を抱えた男性に向け、普段の暮らしのなかで、髪が発している“SOS”についてアドバイスを伺いました。抜け毛や薄毛に関する「AGA」の兆候とは?

@昔と比べて、髪のボリュームが減った

≪先生の声≫
男性型脱毛症とは、男性ホルモンの変化の影響で髪が薄くなる状態のことです。髪はそれぞれが2〜7年の寿命を持っており、抜けてもまたすぐに新しい毛が生えてきます。1日に頭全体で100本程度の髪が抜け落ち、100本程度の新しい髪が生えてくることで全体の毛量を維持しているのです。
しかし、髪の育成途中の段階(半年〜1年半)で、男性ホルモンが「育成ストップ!」の指令を出してしまうと、髪が本来の寿命を終えてしまう前に、抜け替わってしまうので薄毛となるのです。
やがて頭髪は 太い髪の毛が産毛のように細毛化する“髪のミニチュア化”と呼ばれる変化をおこすため、それまで太く長かった髪の代わりに未熟な髪が生え、ボリュームが減り、コシもなくなり、薄くなってしまうんです。

薄毛治療、専門医・通院へのニーズ高まる

  “お医者さんに相談だ♪”のテレビCMや雑誌広告を度々目にするようになり、「AGA」という言葉自体の認知度は急上昇といえるでしょう。抜け毛・薄毛は疾患であり、専門のクリニックに足を運んでみたいと考える人、また実際にカウンセリングに訪れる人は増加傾向にあるようです。

STEP2. 「AGA」の専門病院へ行ってみたい16.7%

実施している対処法
今後、最も行ってみたい対処法

 そこで「STEP.2」では、薄毛・抜け毛などで悩んでいる人が実施している対処法と、今後取り入れてみたい対処法について設問を実施。【病院に通う】と答えた人はわずか1%でしたが、今後【病院に通ってみたい】とした人は16.7%と約17倍に。各項目のなかで、最多の伸び率となりました。

「CMを見て」(20代/福岡県)と、宣伝効果は顕著。「より豊富な知識を得たい。また、自分の今の状況を知りたい」(20代/京都府)、「頭皮トラブルに関しては専門医が一番対処法を知っているかと思って」(30代/神奈川県)、「根拠の無いことは無駄」(40代/岐阜県)など、しっかり専門医の判断を仰ぎたいという意見が多数。

現状でも、また今後取り入れたい対処法でも、【スカルプケアシャンプーや市販の育毛剤を使用】が1位となりました。「育毛など髪に良い成分の入っている商品を試してみたい」(30代/大阪府)、「手頃で手間がかからないので」(40代/兵庫県)と、薄毛対策の初めの一歩として取り組む人がほとんど。

このほかタバコやお酒を控えるといった【生活習慣の改善】をあげる人も少なくありません。「まずは生活習慣の改善から」(20代/岐阜県)と、何かに頼る前に、まずは自分のできることから始めてみようという人も多いようです。

では、自己流のケアと専門医、またヘッドスパなどの対処法を比べたときに、どんなメリットとデメリット、そして費用などの違いがあるのでしょう? 次ページでは、実際に「AGA治療」の専門クリニックにお邪魔して、治療の現場の声を伺ってきました。

【調査概要】
調査時期 :2013年2月14日〜18日 調査対象:20代・30代・40代の男性300人
調査機関:オリコン・モニターリサーチ

  • 費用は? 効果は?? AGA治療へ行ってみた!

○○な人は薄毛に…!?髪の「都市伝説」 ウソ・ホント

 薄毛対策としてヘッドスパに通ってみる、また生活習慣の改善に努めるなど、自己流のケアを始めたのに、なかなか効果を感じられないという経験はありませんか? ここでは、巷でささやかれている「髪にまつわる“都市伝説”」の真偽から、AGA治療を始める前に知っておきたい“素朴な疑問”にお答えします!

髪は遺伝?
ワカメやヒジキ、海藻類など、食べ物でAGAの進行を予防できる?

A.残念ながら、出来ません。
食べ物で髪が増えることはないですし、逆に、食べ物で髪の毛が減ることもありません。昆布、ワカメ、ヒジキを食べると髪が増えるというのは、それらが髪の形状と似ていることから、昔の人たちが信じ込んでしまったという説もあるように、迷信の1つです。ミネラル分が髪に良い栄養素の一つとしてはあげられますが、薄毛の対策とはまた別のお話です。

タバコやお酒を控えると、抜け毛・薄毛の症状が改善されますか?

A.直接の改善策には、なりません。
健康に害を及ぼすとされるタバコやアルコールの摂取を控えたからといって、抜け毛が防げるわけではありません。ただ、多量の摂取は肌の老化を促進してしまうといったデメリットも多いので、節度を守ることをお勧めします。

帽子やヘルメットをよくかぶる人は、薄毛になる?

A.程度にもよりますが、心配無用です。
最近は室内でも帽子をかぶったままの方もいらっしゃいますが、朝から夜まで1日帽子をかぶっていたからといって、AGAが進行したりはしません。ヘルメットもしかり。

家に着いてシャワーを浴びると、帽子をかぶっていた日は、いつもより抜け毛が多いなと思われるかもしれませんが、普段なら日中ポロポロと落ちている毛が、帽子でとどまっていただけです。
正しいシャンプーの仕方が分かりません。よく洗う方がいいの?

A.髪の短い男性なら、洗髪時間は1〜2分程度でOK。
洗浄力の強いシャンプーを使って、ゴシゴシ時間をかけて洗うことは、頭皮にダメージを与えてしまう事もあります。
髪を濡らす前に、目の粗いブラシや手グシで軽くブラッシング。その後は、お湯ですすぎ洗い。そして、シャンプーを泡立てたら爪を立てずに指の腹でソフトに洗い、最後のすすぎへ。すすぎは特に十分に行いましょう。
シャンプーを泡立てて洗う時間は1〜2分。全ての手順を含めても、5〜10分。

シャンプーは朝と夜、1日2回ぐらいがベスト?

A.シャンプーは1日1回。夜だけでOK。
髪は眠っているあいだに成長するので、就寝前のシャンプーを心がけましょう。そして、1日1回で十分です。
髪への不安が大きい人ほど、シャンプーの「時間の長さ」「回数の多さ」が比例している傾向がありますが、そんなに時間をかける必要はありません。

スカルプケア、ヘッドスパなどはAGAの改善に有効ですか?

A.地肌の血行不良改善は、AGAの改善とは直結しません。
ストレス解消のために、月に1度程度のヘッドスパなどに通うことは、リラクゼーション目的の視点からも、とても良い事だと思います。しかし、AGAの進行・改善には直結しません。体のマッサージや整体も、同じことが言えると思います。

若いころのパーマやカラーリングで、将来薄毛になりますか?

A.パーマ剤、毛染め剤がAGAを進行させるわけではありません。
AGAの原因は、あくまでも「男性ホルモンの変化」です。パーマなどの薬剤によって進行するわけではありません。
しかし、化学物質を過度に頭皮につけることは、頭皮にダメージを与えます。ドレッドパーマや縮毛矯正のパーマなどは、頻度に気をつけることをお勧めします。
特にAGAの症状にある場合、本来の男性ホルモンの変化の影響のほかに頭皮のダメージが加われば、このWパンチで薄毛の症状が進むことは、否めません。

白髪が多い人は、薄毛になりにくいって本当?

A.白髪とAGAは、全くの無関係です。
白髪の原因は、髪の色素を作るメラニン細胞が老化してしまうことにあります。一方、AGAの原因は男性ホルモンの変化であり、白髪と抜け毛は無関係といえます。
AGA治療をしたからといって、生えてくる毛髪の色が白いか黒いかは、人それぞれ。白髪の予防については、現在の医学ではまだ解明できていない部分も多いんですよ。

フケが多く出る症状は、AGAの初期症状ですか?

A.個人の健康状態にもよりますが、直接は関係ありません。
冬場、頭皮の乾燥によるフケは、肌の古い角質が落ちているだけで、悩む必要はありません。しかし、1年間を通じて痒みや炎症を起こしている場合は、「脂漏性皮膚炎」の可能性があります。その症状が進行し、AGAではなく、「脂漏性皮脂炎に基づく脱毛症」となるケースもあります。

薄毛・抜け毛は、やっぱり遺伝するのでしょうか?

A.AGAは遺伝に関係します。
血液中の男性ホルモンの濃度は、個体によってそう違いはありません。では、抜け毛・薄毛の分かれ目とは?
男性ホルモンを受け止める「受容体」という受け皿が関係しています。男性ホルモンは、この受け皿にはまって、はじめて指令を出すことができます。この受け皿が多い人は、AGAが進行しやすい。少ない人は、進行しにくい。この受け皿の数が、遺伝に関係しています。

初めて病院の診療を受ける際、「早すぎるor遅すぎる」といった、年齢制限はありますか?

A.一般的に成人の方であれば何歳からでもOKです。
周りの人から「薄くなった?」と言われた、また昔に比べて薄くなった気がするなど、ご自身が気になり始めたら、足を運んでください。

通院でAGAが治っても、再発する可能性は?

A.個人差はありますが、可能性はあります。
髪の状態を診て、改善がみられた場合は、一旦お薬を止めて様子をみます。AGAを進行させる「男性ホルモン」は、常に一定の量が分泌されているわけではありません。
分泌量は例えるなら雨のようなもの。小雨もあれば、土砂降り状態のときもあります。症状が改善され、治療をストップしたタイミングが、安定期にあったとしても、その後AGAが進行することは有りえます。