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「殺人が起きて何十年も経っているのに、食卓の上に食べかけのご飯が…」心霊系YouTuberが語る事故物件の魅力 撮影を通して死生観も変化

 日本全国のさまざまな心霊スポットや事故物件、いわくつきの場所などに潜入し、その様子を伝える人気YouTubeチャンネル「オウマガトキFILM」。ヒロ、トモ、Tの男性3人組で活動し、現在チャンネル登録者数は50万人を超えている。動画の中には、霊が映り込んでいたり見知らぬ声が入り込んでいたりすることも多いが、それらはすべて実際に起こったもの。かなりホラーに特化したチャンネルだが、メインパーソナリティであるヒロさんはもともと不動産関係の仕事をしていたため、そのコネを活かして事故物件の情報などを仕入れている。だが、実際に撮影を行う上では、かなり怖い体験もしてきているという。

事故物件や心霊スポットへの魅力「そういった場所にこそ『生』を感じる」

――2020年6月のチャンネル開設から現在では登録者数が50万人を超える動画配信チャンネルとなりました。そもそもYouTubeを始めたきっかけは何でしょうか?

【ヒロ】心霊チャンネルを始めたきっかけとして、誰かに見てもらいたいとか、チャンネル登録者数を増やしたいとか、お金がほしいとか、そういう考えは本当に一切ありませんでした。心霊スポットはもちろん、前職の職業柄、事故物件などに、もともとよく行っていて、心霊体験もしていました。そういったものを自分で編集して、なんとなくYouTubeに投稿したのが始まりでした。

――視聴者からの反響についてはどう感じていますか?

【ヒロ】誰も見ないと思っていたので、今の50万人という数字が信じられません。僕が編集した動画は、見た後にちょっと気分落ち込む感じのものが多い。それなのに僕の恐怖体験を認めてもらえたのは、すごくギャップを感じますね。

――この3年で134本の動画を配信されていますが、心霊スポットはどのような選定基準で決めているのですか?

【ヒロ】まず撮影場所は大まかに2つに分かれます。1つ目がいわゆる心霊スポット。いろんな人間が入っちゃっているような場所です。2つ目は僕の前職の不動産屋のときの繋がりを活かした一軒家とか事故物件です。そのなかでも、その現場で起きた幽霊が出るに至った経緯のヤバさや、現場に行かないとわからない闇みたいなものを感じる場所には、すごく惹かれますね。

 あとは、視聴者さんからの依頼がめちゃくちゃ来ます。「この心霊スポットに行ってほしい」というのもありますが、「私のおじいちゃんが住んでいた家が古い家で怪奇現象が多いです」みたいな話がだいたい月に20〜30件来ます。撮影条件も考慮しますが、一番はそのいわくに惹かれるかで選びます。これまで400ヵ所くらい回りました。

――心霊スポットやいわくつきの場所に行く理由は何なのでしょうか。

【ヒロ】結局は好きなんでしょうね。僕はジェットコースターが苦手なのですが、怖がりに行くという点では似ていて、きっと非日常を感じたいんです。逆に、そういった場所で「生」を感じる。

 殺人が起きて何十年も経っているのに、食卓の上に腐って真っ黒になった食べかけのご飯があったり、時間が止まっている場所もある。僕の地元で有名な一家惨殺の家に行った時、子どもの手紙や写真が落ちていました。そこから住民がどのように生活していたのか、生前の彼らの道筋が見えてくるのです。怖いもの見たさやスリルも大きいですが、そういった背景に思いを馳せることも好きです。

「どうしてくれるんだ!」恐怖を追求するあまり、視聴者からクレームが寄せられたことも

いつも冷静なヒロさんが“何者”かに憑依された回

いつも冷静なヒロさんが“何者”かに憑依された回

――これまでの撮影で一番印象的だった体験について教えてください。

【ヒロ】メンバーシップ限定で公開している回なのですが、動物の首を切っている人と遭遇したことありました。山奥の廃墟って、普通は人が来ない場所なので、恐ろしいことをしている人がたまにいるんです。袋小路の行き止まりの部屋で遭遇したのですが、そういうとき、とっさに相手と意思の疎通を図ろうとするんです。

――行き止まりの部屋はまずいですね…。

【ヒロ】「こんにちは」って言って、相手が答えてくれれば、安心安全かどうかがわかるのですが、その人は急に奇声をあげ出し、右手に持っていたトンカチみたいなもので壁をガンガン叩き始めたんです。もう僕は怖すぎて動けなくなってしまって…。

 3階だから飛び降りることもできなくて、身動きが取れずに相手の様子を見るしかない状況だったのですが、奇声をあげながら壁をガンガン叩いたあと、パッと踵を返してどこかに行ったんです。時間にすると数秒ですが、僕からしたら1時間くらいに感じましたね。辺りを見回すと、首のない動物の死体が落ちていて、その周りに血だらけのカマやナタなどの工具が転がっていました。

――逆に心霊スポットや事故物件での撮影後、自宅あるいはご自身に何かが起きたみたいなことは?

【ヒロ】心霊スポットや事故物件って、共通してにおいが特殊なんです。普段あまり嗅ぐことがないカビ臭さや腐敗臭、その場所特有の独特なにおいがあります。普段生活をしていてまったく無関係のタイミングで、その腐敗臭が辺りに漂ってくることがある。ほかにも、線香のにおいが部屋中に立ち込めることもあります。しかも、周りに誰かがいてもそれを自分しか感じていない。そういったにおいを感じたときは、その場所にいたそのにおいを纏った霊が後ろにいるから振り向いてはいけないとは聞いたことがあります。

 僕の動画でたびたび「においがしたら注意をしてくれ」「においがしたらすぐに動画を止めるように」と促しているものがあるのですが、そういうものは、編集中から異常に腐敗臭します。これはさすがに見ている人に何かが起きたらまずいと感じて、注意書きをすることがあります。

――「オウマガトキFILM」は強烈な動画が多いですが、それによって視聴者からクレームが入ったりすることはないのですか?

【ヒロ】僕らのチャンネルが好きな男性から、「ホラーが苦手な彼女がたまたま一緒に動画を見てしまい、オウマガトキFILMにハマった。そこから彼女が特定の1つの動画を何周も繰り返し見るようになり、日に日に病的になり自殺未遂をした。どうしてくれるんだ!」とクレームが来たことがありました。「事故物件で1週間生活する」という動画なのですが、最後に女性の霊が襖から覗いているシーンがあり、そこを何度もループして見ていたと。あのときは少し参ってしまいました。

「僕らが体験したことを動画で体験してほしい」心霊系YouTuberの最終到達点

――さきほど、心霊スポットや事故物件に行くことで「生」を感じるとおっしゃっていましたが、撮影を通して死生観はどう変化しましたか?

【ヒロ】あまり死を特別のことのように捉えなくなりました。例えば、アパートがあって、101号室にはすごく楽しくて幸せな家庭があり、103号室には将来明るい仲良しカップルがいて、102号室では中年男性が首を吊っているみたいなことって普通にある。本当に隣り合わせで紙一重。死は特殊なものではないですし、自然に死んでいない方は、この世に何かしらの未練や恨みなどがあって当然だと思います。

――今後は動画を通してどのようなことを伝えていきたいですか?

【ヒロ】僕らが体験したことを視聴者の方に同じように恐怖を感じるようになったらいいなと思います(笑)。それが心霊ジャンルにとっての最終到達地点ではないでしょうか。

――最後に、今後の展望を教えてください。

【ヒロ】僕も一心霊スポットマニアで、ホラー心霊ファンの1人なので、これからも自分の中の湧き立つものに従って恐怖を追い求めていこうと思っています。それが動画になってみなさんに見てもらえたらもちろんうれしいですが、あくまでも僕らはYouTuberとかチャンネル登録者数とか、そういうことの前に、自分の中に浮かび上がる疑問や問題を解消するために恐怖を追い求めていきたいですね。
オウマガトキFILM
愛知を中心に活動する3人組心霊YouTuber
YouTubeチャンネル https://www.youtube.com/@omgfilm/videos
X https://twitter.com/OMG_film
『なにかがいる~オウマガトキFILM 心霊調査報告書』https://amzn.asia/d/aNpJQ4X

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