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止まらないシャンシャンフィーバー “上野のパンダ”なぜ人気?
一流芸能人並みの注目度を誇る国家間をつなぐシンボル
上野動物園では1986年にトントン(童童)、1988年にはユウユウ(悠悠)が生まれており、今回のシャンシャンが初めての上野生まれの赤ちゃんパンダではないのだが、前の誕生から30年も経てば記憶も薄れるのか、日本人の多くがシャンシャンの誕生を歓迎し、またそれだけ“待望”もされていたということなのだろう。
経済効果は200億円以上! 街を上げて盛り上げる“パンダイメージ”の定着
初来日以来、パンダは上野にとってアメ横や西郷(隆盛)さんの銅像に並ぶシンボルとなり、上野駅入谷口のジャイアントパンダ像は待ち合わせスポットの超定番、上野動物園へと続く橋の正式名称は“パンダ橋”、上野の甘いもの屋さんではパンダをモチーフとしたスイーツが席巻、飲食店もパンダメニューが豊富と、これまでも上野はシャンシャン以前から、街をあげて「上野=パンダ」のイメージを盛り上げてきたのである。
上野だけじゃない! “パンダ界のビッグダディ”がいる和歌山県も話題に
今回、上野のパンダがこれほど注目を浴びるのは、現在40代中盤の団塊ジュニア層の存在も大きい。パンダ初来日の70年代前半は自分の生まれた年にも近く、何となくパンダと成長を共にしてきた“タメ”(同い年)感があり、シャンシャンと自分の子どもを重ねたり、あるいは“東京の赤ちゃん”といった象徴的なイメージ、さらには2012年の出産直後の赤ちゃんパンダの死という記憶もあって、どこか感情移入するものがあるのかもしれない。
“客寄せパンダ”という言葉もあるが(1972年当時の田中角栄首相の発言がルーツとされる)、上野動物園、和歌山県のアドベンチャーワールド、さらには神戸市立王子動物園の1頭のパンダを含め、来年からの日本全体にいい意味での客寄せ効果、経済的な相乗効果を期待したいところである。