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木村拓哉の進化と覚悟、「本当に求められたら、考える必要がある」

撮影は「非常にごたごたしていた時期」、爆発できる場でバランス保つ

 まさに、一心不乱。そして、それにちょっと拍車をかけた思いも吐露している。
「作品にはいっさい関係ないですけど、パーソナルな自分、万次を演じるベースの自分が非常にごたごたしていた時期だったので、制限なしで爆発できる場があって、非常にバランスが保てたというか。助かりましたね(苦笑)」

 作品、そして監督との出会いは、タイミング=Right Time&Right Placeも重要だ。いかに優れた俳優でも、優れた企画でも出会いのタイミングを間違うと悲惨なものになりかねない。その点、三池監督も「彼は出会うことの強さを持っている。その強さがなければ、木村拓哉は日本で唯一と言っていいスーパースターにはなれなかった」と太鼓判を押している。

歌やダンスに使う“筋力”が確実に落ちているような気がして…

 世に出る順番は逆になったが、本作の後に撮影されたドラマ『A LIFE〜愛しき人〜』では、リアルな手術シーンや医師としての立ち居振る舞いにも高い評が寄せられた。しかし、渾身作と評判の『無限の住人』も、高視聴率を記録したドラマ『A LIFE〜愛しき人〜』も、「特別というケースはない。みんな“同じ棚”にあります」という。その演じることへの真摯なひたむきさと情熱があれば、常に新しい“俳優・木村拓哉”は生まれ続ける。

 しかし、そこでひとつの思いが残る。そう、俳優としての活躍の一方、長年にわたって彼が魅せてきた、歌やダンスは封印だろうか?
 「ちらほら考えたりはするんですけど、ちょっとやっていない間に、歌やダンスに使う“筋力”が確実に落ちているような気がして…」

 では、今年のアカデミー賞でも話題を呼んだ『ラ・ラ・ランド』のようなミュージカルへの挑戦はあり得るのだろうか。歌って踊れて演技のできる木村拓哉にはピッタリのジャンルでは?
 「今の自分の中では想像できませんが、本当に求められたら、もちろん考える必要があるとは思います」
(文:金子裕子)

映画『無限の住人』

<ストーリー>
謎の老婆から不死身の身体にさせられた侍・万次(木村拓哉)。与えられてしまった命とともに生き続けるしかなかった彼は、あるとき凜(杉咲花)という少女から敵討ちの用心棒を頼まれる。凜に自分の目の前で殺された妹の面影を見い出した万次は、彼女を守るため戦いに身を投じる。

原作:沙村広明『無限の住人』(講談社『アフタヌーン』所載)
監督:三池崇史
出演:木村拓哉 杉咲花 福士蒼汰 市原隼人 戸田恵梨香 北村一輝 栗山千明 満島真之介 市川海老蔵 田中泯 山崎努 ほか
4月29日(土)公開
【公式サイト】(外部サイト)
(C)沙村広明/講談社 (C)2017 映画「無限の住人」製作委員会

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