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アイドルフェス百花繚乱! 個性豊かなグループに注目

この夏も各地で様々な音楽フェスが開催される。そんな中で、最近とみに勢いを増しているのがアイドルフェスだ。多くのグループが出演するフェスは、いわゆるアイドルファンのみならず、ライトユーザーや女性、さらには外国人までも巻き込み、年々動員を増している。アイドルフェスとは一体どんなものなのか? 特に大規模な『TOKYO IDOL FESTIVAL』などから、現在のシーンをひも解きたい。

史上初のアイドルフェス“TIF” 観客動員、出演者ともに増加

 1997年の『FUJI ROCK FESTIVAL』初開催以来、夏の風物詩として定着してきた音楽フェス。そんな中、アイドルを一堂に集めた初めてのフェスが、2010年の『TOKYO IDOL FESTIVAL』(TIF)だった。前年10月よりAKB48のシングル連続1位記録が始まり、新鋭グルーブのデビューが相次ぐ盛り上がりを受けたもので、当時は品川エリアを会場に45組が参加した。

 ただ、この年はAKB48グループやモーニング娘。らが所属するハロー!プロジェクト勢の参加はなかった。中心になったのは“Z”が付く前のももいろクローバーや昨年“全員卒業”となったアイドリング!!!ら。会場をお台場エリアに移した2011年以降も48グループとハロプロからは単発の参加に留まっているが、出演者数は年々増加。昨年は154組に達した。今年はこれまでの2日から3日開催となり、296組(7/27現在)が出演する。来場者数も毎年1万人増の右肩上がりで、昨年は5万人を越えた。

正統派はもちろん独自コンセプト型まで アイドルも多様化

 ひと口に“アイドル”と言っても、スタイルは実に多種多様。正統派、バラエティ系、ダンス系、セクシー系、アニメ系……など挙げればキリがない。メジャーどころではSKE48、欅坂46らに、2年目以降は参加してないももいろクローバーZから佐々木彩夏がソロで名を連ねる。一方、男装、魔法、農業、釣り、お掃除……など独自のコンセプトを掲げるグループやローカル色豊かな地方アイドルも出演する。

 こうした中から、今後ブレイクしそうなアイドルを見つけるのもフェスの楽しみだ。今や単独で代々木第一体育館を満杯にするでんぱ組.incも、突飛で中毒性のあるパフォーマンスがTIFで多くの観客にインパクトを残して躍進の一因となった。また、アイドルフェスならではなのが、握手会や物販を行うエリアも常設されていること。ステージを観て気になったアイドルと、すぐ直接の交流ができる。

マニアのものだったアイドルが、もはやカルチャーへと昇華

 そのTIFと並ぶ“2大フェス”と称されるのが『@JAM×ナタリーEXPO2016』。ソニー・ミュージックグループのZeppライブが2011年より、『@JAM』と冠したアイドル系ライブイベントを国内外で行い、2014年、2015年と100組以上を集めて横浜アリーナで開催したのが『@JAM EXPO』だった。今年は会場を幕張メッセに移すと共に、ニュースサイト『ナタリー』がパートナーに。アイドルに加え、SPYAIR、THEイナズマ戦隊、POLYSICSなどロックバンドも参加し、現時点で78組の出演が発表されている。ほかにも、ライブハウスでほぼ毎週行われる『アイドル甲子園』のスペシャル版『アイドル甲子園SUMMER FESTIVAL 2016』、日比谷野外音楽堂で行われる『夏のひな涼み☆2016』など、様々な趣向を凝らしたフェスが各所で開催される。

 アイドルフェス百花繚乱の2016年夏。AKB48グループの一強状態ではなく、シーンの裾野の広がりを実感させる。アイドルがマニアのものからカルチャーとして根付きつつあることも示しているかもしれない。
(文・斉藤貴志)
▼オリコンも一押し! 個性豊かな注目グループ▼

抜群のパフォーマンス力! 優美さ&力強さ目指し、音楽で元気を届ける

  • シングル「サンバ!こぶしジャネイロ/バッチ来い青春!/オラはにんきもの」7月27日発売

    シングル「サンバ!こぶしジャネイロ/バッチ来い青春!/オラはにんきもの」7月27日発売

こぶしファクトリー
ハロー!プロジェクトの研修生から選抜された8人で、2015年1月に結成。同年9月に「ドスコイ!ケンキョにダイタン」などを収録したトリプルA面シングルでメジャーデビューを果たし、『第57回輝く!日本レコード大賞』の最優秀新人賞を受賞。さらに今年2月にリリースされた「桜ナイトフィーバー/チョット愚直に!猪突猛進/押忍!こぶし魂」では2枚目にして早くもオリコン週間ランキング1位を獲得した。コブシの花のような“優美さ”と握りこぶしに通じる“力強さ”を備えたグループになるという想いが込められたグループ名の彼女たち。その楽曲は前向きで、元気をくれる曲調が多いのが特色。ハロプロ研修生時代に鍛え上げられたパフォーマンスを土台に、爆発力、キュートさ、コミカルさを兼ね備えている。そしてこの夏にリオ五輪を照準に躍動感溢れる「サンバ!こぶしジャネイロ」、高校野球がテーマのファンクロック「バッチ来い青春!」、テレビアニメ『クレヨンしんちゃん』テーマ曲のカバー「オラはにんきもの」という、強力な3rdシングルを7月27日に発売。なかでも「サンバ!〜」はマイナーなメロディからサビへと畳み掛ける流れが印象的で、思わず体が動き出しそうになるハッピーチューン。次代のアイドル界を引っ張る存在となりそうだ。
◆メンバー:藤井梨央、広瀬彩海、野村みな美、小川麗奈、浜浦彩乃、田口夏実、和田桜子、井上玲音
◆オフィシャルHP(外部サイト)

観て良し、聴いて良し! MINMIプロデュースで夏にハジける

  • シングル「Love for You」7月27日発売

    シングル「Love for You」7月27日発売

夢みるアドレセンス
 『ピチレモン』モデルを中心に2012年に結成。インディーズ活動で評判が広がり、2015年3月に「Bye Bye My Days」でメジャーデビュー。当初より可愛い系からきれい系まで揃ったメンバーのビジュアル力には定評あり、スタイルの良さでパフォーマンスも映える。同年11月にキャッチコピーが「カワイイだけじゃダメなんですか!?」に決まった。音楽的にも、真心ブラザーズ楽曲のリコンストラクション、オカモトショウ(OKAMOTO‘S)、志磨遼平(ドレスコーズ)、首藤義勝(KEYTALK)らの楽曲提供と奔放なコラボを展開し、7月27日発売の5thシングル「Love for You」は、なんとMINMIがプロデュース。カリビアンなグルーヴに乗せて聴く人を元気にする、ノリノリのサマーダンスチューンに仕上がっている。カップリングにはちょっとセクシーな「リーダーシップ」という曲も収録、どんなパフォーマンスとなるかも楽しみだ。東京・Zepp DiverCityをソールドアウトさせるなど、観て良し、聴いて良しのグループへ成長を続ける彼女たち。フェスシーンのリスナーも目の離せない存在となっている。
◆メンバー:荻野可鈴、志田友美、京佳、山田朱莉、小林れい
◆オフィシャルHP(外部サイト)

藤田ニコルも協力! 国民的美少女たちが正統派な魅了を振りまく

  • シングル「夏だよ!!」7月27日発売

    シングル「夏だよ!!」7月27日発売

X21
 米倉涼子、上戸彩、武井咲らを輩出した『全日本国民的美少女コンテスト』のファイナリスト21人で結成。2014年3月、選抜メンバー12名で「明日への卒業」でCDデビュー。品のある正統派の楽曲とパフォーマンスでメジャー路線を行き、今年はさらに多くの人に愛される「国民的ソング」宣言を掲げ、3月に小室哲哉提供の「約束の丘」をリリース。7月27日発売の「夏だよ!!」は作詞が松井五郎、作曲が後藤次利と、数々の名曲を世に送り出した巨匠コンビにより、さわやかで、女性の可愛らしさがたっぷり詰まった王道アイドルソングになった。衣裳を藤田ニコルがプロデュースし、リアルなJK、JC目線のカワイイさでアプローチしてるところもポイント。今期はリーダー吉本実憂が『時をかける少女』(日本テレビ系)に出演してる他、白鳥羽純が『仰げば尊し』(TBS系)、泉川実穂が『女たちの特捜最前線』(テレビ朝日系)に出演とゴールデンタイムのドラマに3名がレギュラー出演。その他メンバーも各方面で益々活躍著しいマルチ展開のグループ。 この春から開始し、毎回趣向を凝らしたサプライズ企画も評判の定期ライブ『NEXT FUTURE STAGE』は規模を拡大して10月よりリスタート。
◆メンバー(CD選抜):吉本実憂、小澤奈々花、末永真唯、泉川実穂、長尾真実、籠谷さくら、井頭愛海、山木コハル、白鳥羽純、田中珠里、上水口萌乃香、松田莉奈
◆オフィシャルHP(外部サイト)  ◆レーベルオフィシャルHP(外部サイト)
◆定期LIVE NEXT FUTURE STAGE〜Second Season〜
Vol.1 10/15(土) Vol.2 11/13(日) Vol.3 12/11(日)

100年に1組の逸材を宣言! 全力感と可愛らしさのギャップに釘づけ

  • シングル「よかよかダンス」9月14日発売

    シングル「よかよかダンス」9月14日発売

ばってん少女隊
 アイドル界でも一大勢力となったスターダストプロモーション、その福岡営業所に所属する中1から高2までの6人組。2015年6月に結成したばってん少女隊は、ももいろクローバーZや私立恵比寿中学らの後輩に当たる。“スターダストプロモーション100年に1組の逸材”と自ら発信し、今年4月に博多弁の歌詞など福岡色満載の「おっしょい!」でメジャーデビュー。楽曲はロック系で振りもヘッドバンギングが入ったりと全力感に溢れ、メンバーの可愛らしさとのギャップが良い味に。ライブでは6人のバラバラな個性も見えて面白い。9月14日発売の2nd「よかよかダンス」は、KEYTALKの小野武正が作詞・作曲&NARASAKI編曲のキュートなダンスロックチューン。「きんしゃい! みんしゃい!」でにぎやかに始まり、高速ボーカルとキレキレのダンスで派手に盛り上がる。曲を知らなくても、確実に盛り上がりそうな元気が出る曲だ。人気アニメ『ドラゴンボール超』(フジテレビ系)のEDテーマとしてオンエア中。
◆メンバー:希山愛、上田理子、春乃きいな、瀬田さくら、西垣有彩、星野蒼良
◆オフィシャルHP(外部サイト)

瀬戸内海に育まれた素朴な5人、愛媛の心意気をパワフルに表現

  • シングル「伊予魂乙女節」9月7日発売

    シングル「伊予魂乙女節」9月7日発売

ひめキュンフルーツ缶
 2010年に、愛媛でメンバーオーディションを行って結成。松山キティホールで定期公演を行い、愛媛新聞社や銀天商店街などのバックアップを受けて地元を拠点に活動してきた。2013年には「アンダンテ」でメジャーデビューし、人気を全国区に広げている。普段は素朴で朗らかな5人のメンバーが、可愛らしいグループ名とは裏腹に、ライブではハードなロックサウンドに乗って力強いパフォーマンスを繰り広げるのが特色。9月7日発売のニューシングル「伊予魂乙女節」は、怒髪天の増子直純が作詞、上原子友康が作曲。ギターが鮮烈に鳴り響くロックで、イントロからしてアイドルの曲とは思えないほどの哀愁が。文語体の歌詞が乗り、瀬戸内海に育まれた伊予の乙女の心意気を熱く歌っている。今年のTIFに4年ぶりに出演。体が自然に突き動かされるようなステージで、またファンを増やしそうだ。
◆メンバー:奥村真友里、河野穂乃花、岡本真依、谷尾桜子、菊原結里亜
◆オフィシャルHP(外部サイト)

石川県の“除雪アイドル”はフェスも主催 ライブでは勇ましさが爆発!?

  • シングル「除雪魂」発売中

    シングル「除雪魂」発売中

おやゆびプリンセス
 石川県のご当地アイドル。2012年結成で現メンバーは12人。親指を立てて少し曲げた手の形が北陸地方、親指が能登半島に似ていることがグループ名の由来だ。雪国らしく、どんな困難も除雪車のようにかき分けて進もうと“除雪アイドル”を名乗り、「“可愛らしさ”少々(笑)、“ひたむきさ”満載、“勇ましさ”爆発」というライブパフォーマンスが人気を呼んできた。北陸新幹線開業を控え、『北陸アイドルフェスティバル』を2013年から3年続けて自主開催し、昨年はのべ1万人動員など地域の活性化にも貢献している。昨年5月には「IDOL HEART」でメジャーデビュー。昨年10月27日発売の2ndシングル「除雪魂」は、故郷から未来を切り拓く強い決意が歌われ、アップテンポなロックに琴や尺八などの音で和風な味付け。歌詞はすべて漢字とカタカナで表記、彼女たちらしい凛とした力強さに満ちた曲となっている。北陸愛を貫きつつ、TIFにも3年連続出演する。
◆メンバー:表 花穂、宮腰 愛美、土谷雪乃、山口 姫夏、杉村羽音
◆オフィシャルHP(外部サイト)

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