誰か呼んだようで ひとり振り向いた
夜の暗いリングには 静けさだけ

もう今頃は 「がんばれよ」 と叫んでた
3列目の あの子も
夢見てるだろ

強くてたくましいぼくを
夢見ているのだろう
でもちがう 今のぼくは
さびしさにさえ 勝てない

いすの下に落ちた 空の缶コーラ
まるでぼくさベコベコの ぬけがらだね

ああ明日もまた 汗で涙ごまかして
あのリングで 誰かを
笑わせるだろ

元気をなくしてるキミを
笑わせてるのだろう
でもダメさ 今のぼくは
じょうだんひとつ 言えない

強くてたくましいぼくを
夢見ているのだろう
でもちがう 今のぼくは
さびしさにさえ 勝てない