2007年06月15日 10時00分
今の視聴者がCMに求めているものは「刺激」?
視聴者はCMに何を求めているのだろうか。画面から目が離せなくなるような「楽しさ」や、商品の魅力を適確に表現した「情報の確かさ」であることはもちろんだが、1本の“映像作品”として捉えたときに、記憶に残る“何か”が含まれていることも近年の大きな要素だといえるだろう。
そのキーワードのひとつは「癒し」。子どもが伸び伸びと躍動するカネボウ「ナイーヴ」や猫や犬の親子のほのぼのとした佇まいが印象的なシャープ「エコロジーライフ」キャンペーン、お茶を愛する夫婦の姿とそれを包む久石譲の音楽が優しく響いてくるサントリー「伊右衛門」などはその典型ともいえ、長く愛され続けているシリーズだ。
一方、このところ増え続けているのが「豪華さ」をテーマにしたCM。1人のタレントに絞り込まず、複数のトップスターを起用して才や美を競わせる。そのインパクトが商品のアピールにつながっていくというものだが、仲間由紀恵や柴咲コウらの共演で話題となった2004年の「ポッキー」CMによって勢いを得たこのスタイルは、その後、資生堂の「マキアージュ」「uno」「TSUBAKI」、さらには明治製菓「XYLISH」、au by KDDIなどへと広がり、映像を華麗に見せている。
そして、その最新バージョンとして登場したのが、NTTドコモが打ち出した新カテゴリー“2.0”をアピールするキャンペーンCMだ。6月度CM好感度ランキング(F1F2総合)で1位になった本CMは、妻夫木聡や長瀬智也、蒼井優など、旬の俳優陣がフラッシュバックで登場してくる構成は、見る側に大きな期待感を植えつける。
だが、このCMの“キモ”はそこにとどまらない。「ティザー」篇の冒頭に打ち出された“さて、そろそろ反撃してもいいですか”というコピーが極めて扇情的でありドラマティックなのだ。「楽しさ」や「豪華さ」「癒し」とは明らかに異なる「刺激」というキーワードがここには含まれている。モニターのほとんどがこのコピーに反応したという結果からも、視聴者がCMにある種の「刺激」を求めていることは疑いようのないところといえる。
■6月度テレビCM好感度ランキング(F1F2総合)
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(2007年5月17日〜5月21日、1都6県在住のF1(20〜34才)、F2(35〜49才)各300人、計600人にインターネット調査したもの)