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コミケスタッフ3000人の原動力は? 主催者に聞く「永遠に続く文化祭」その魅力と刺激

 11日から13日にかけて開催された「コミッックマーケット92」。例年50万人以上が集まる日本最大級のイベントだが、その裏で、会場警備や列整理など、黒子となって働いているのが約3000人の“ボランティア”スタッフであることは、あまり知られていない。

 「登録ベースで3100人、1日にあたり2500人〜2800人のスタッフがコミケの運営に携わっており、数名を除くすべてのスタッフがボランティアです」と語るのは、コミックマーケット準備会・共同代表の市川孝一氏。では、厳冬の12月、酷暑の8月、こうした厳しい条件化で、なぜ“タダでも協力したい”と思うのだろうか。
 「まず、純粋にマンガやアニメ、ゲームが好きだということ。なにより、コミケの文化を守っていきたいとみんなが思っているんだと思います」と市川氏。さらに続けて、「学生時代、文化祭を準備している時の高揚感や充実感を覚えている方もいると思いますが、コミケもそれと一緒なんですよ」と笑顔で語った。

 ボランティアスタッフながら、会場の警備や誘導など、コミケ会場を取り仕切るレベルの高さに定評のあるスタッフたち。その点についても聞くと「それは、ビッグサイトで培われた20年の歴史。つまり、先輩から引き継いだノウハウのおかげです」と同氏。とはいえ、常に新しい問題や課題が発生するのがコミケだと強調する。
 「毎日、その日に起きた問題を元に、対応策を夜まで検討します。我々は何か起きてからでは遅い、という危機意識を持っています。“今日ダメなら明日改善”をモットーに、常にノウハウをバージョアップしています」

■経済損失は1兆円規模? 東京五輪で“ビッグサイト使えない”問題

 東京ドーム6個分とも言われる、広大な敷地面積のビッグサイトを円滑に回すノウハウ。そんな百戦錬磨のスタッフに支えられたコミケにも、重大な懸念事項がある。それは、2020東京五輪によるビッグサイト使用不可問題だ。

 この問題は、東京五輪の際に、ビッグサイトがメディアセンターとして使用されるため、2019年4月から大会終了までの期間使用できなくなるというもの。代替え案もあるとはいえ、ビッグサイトほどの広さを持った会場は他には無く、従来行われていた展示会や各種イベントが大幅に縮小となる。当然、莫大な経済損失が見込まれる。
 
 ビッグサイトでの20年間の蓄積があるからこそ、円滑に進んでいるコミケ運営。他の場所になった際の不安はないのか聞いた。 
 「もちろん、ビッグサイトでやれるのが一番です。しかし、我々はどこでやるにせよ、その場所で全力を尽くすことが大事。問題なくコミケを開催し、次世代に“コミケ”というバトンを引き継ぐことが最優先です」

 他方、ORICON NEWSでインタビューした際、MANGA議連会長の衆議院議員・古屋氏が「コミケ開催時はビッグサイトが使えるように、五輪施設を上手に分散にすべきだと考えます」とコメント。また、ビッグサイトでの展示が例年通りできるよう署名活動が起きていたりと、ビッグサイト使用不可問題への注目度は高い。そのことについても「いろいろな方がこの問題を真剣に考えてくれていて嬉しい限りです。ともかく、我々は結果がどうあれ、決まった場所で努力するのみ。何にしても環境の変化を明るく待ちたいですし、会場側とも話し合いを続けています」と、とにかく前向きな市川氏。
 「みんながボランティアを続けているのは、大変さを乗り越えた先にある“達成感”と、このあと何が起こるの? という“冒険心”が刺激されるからだと思います。つまり、コミケに携わっている限り、ずっと文化祭みたいで楽しいんです」

YouTube公式チャンネル「ORICON NEWS」



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