ORICON STYLE

2007年09月19日
ジェイムス・ブラント SPECIAL INTERVIEW
より成長した70年代のロックアルバムを想起させる新作!
PLAY MOVIE 1. PV「1973 配信終了

僕が年をとってからも、ミュージシャンとして誇れる1枚

──素晴らしいアルバムが完成しましたね。

【ジェイムス】 ありがとう。自分でも、とても満足している。なぜかというと、これは成熟した大人の作品で、以前よりも成長したソングライティングとミュージシャンシップから生まれた作品だから。2年半一緒にツアーをしたバンドがこのアルバムに参加してくれたんだけれど、彼らは僕の作る歌をとてもよくわかっていてくれるからね。僕たちは、70年代のロックアルバムを想起させるような作品を作りたかったんだ。これは僕が年をとってからも、ミュージシャンとして誇れる1枚だと思う。

──70年代のアルバムには昔からいろんな影響を受けていたんですか?

【ジェイムス】 昔からじゃないよ。そういうのは、うちの両親が何枚か持っていた程度だったから。むしろここ数年でよく聴くようになった感じかな。この2年半くらいの間に、いろんな人から「キミの音楽って、こういうのに似てるね。これ、聴いてみない?」って勧められて、そうするとまあ、聴いてみるじゃない?!で、いろいろ聴いて思ったんだけれど、70年代って、アルバムがアルバムとして作られていた時代だったんだよね。そのことをすごく感じたよ。今では1曲1曲に焦点があてられることがあまりに多いけれど、僕はそれだと言いたいことが伝わらないと思うんだ。僕のアルバムの作り方は、一つひとつの歌が互いに繋がり合っていて、その関係性がひとつのストーリーを作り出しているっていうものなんだよ。70年代はそういうアルバムがたくさんあったよね。

ラジオでかからない曲にも、よくかかる曲と同じぐらい意味があるんだ

──今は曲単位で聴かれることのほうが多いですもんね。

【ジェイムス】 うん。たとえばiTunesで1曲ずつ好きな曲を買ったり、ラジオでよく流れている目立った曲だけに耳を傾けたり。多くの人がそういう音楽の聴き方をしている。でも、ラジオ向きではないけれど、素晴らしい曲だってたくさんあるんだ。そういう曲が人々の耳に届きにくい時代になっていることを感じるね。ラジオで耳にとまる曲っていうのは、すごくキャッチーだったり、テンポの速い曲だったり、賑やかな曲だったりする。でも、それじゃあ、静かな場所でゆっくり聴いてこそ心に沁み入ってくるような、落ち着いた曲はどうなっちゃうんだい?って話で。だから話をまとめると、70年代というのはアルバムの時代で、僕の狙いも全部を通して聴けるアルバムを作ることだったっていうこと。ラジオでよくかかる曲とかからない曲の両方が収められているけど、ラジオでかからない曲にも、よくかかる曲と同じぐらい意味があるんだってことをわかってほしいんだよね。

──サウンド的にも、70年代の作品からインスパイアされた部分が多そうですね。

【ジェイムス】 そうだね。このアルバムには70年代的な雰囲気が色濃く表れていると思うよ。70年代っていうのは、まあ、自分が生まれた年代でもあって・・・といっても、実際にはその頃のことなんて何も覚えてないけど(苦笑)。でもいいソングライター、いいバンドがたくさん活躍していた。このアルバムからも、フリートウッド・マック、ドン・マクレーン、スティーリー・ダン、ほかにも大勢の偉大なソングライターやバンドの音が聴こえてくるんじゃないかな?とにかく、じっくり聴いてほしいね。1曲目から10曲目までの心の旅路を辿ってもらえれば嬉しいよ。

(文:内本順一)

Release

オール・ザ・ロスト・ソウルズ
ジェイムス・ブラント
2007/09/19[アルバム]
ワーナーミュージック・ジャパン

【初回限定ヴァリュー・プライス】
\2,180(税込)
WPCR-12709

CD購入(Amazon)

【通常盤】
\2,580(税込)
WPCR-12710

CD購入(Amazon)
CD購入(Amazon)

Profile

1977年2月22日イギリス生まれ。
ハイスクール卒業後、奨学金を受けて大学へ。その後、イギリス軍へ入隊し、軍での仕事に従事。1999年には、イギリス軍からNATOの平和維持軍の一員として、当時、戦争状態にあったコソボに派遣され、約3年間の戦地生活を送る。その間、休息時にはギターを持ち曲作りを行い、コソボ勤務を終えた2002年、シンガー・ソングライターとして音楽出版社と契約する。
2004年10月、アルバム『バック・トゥ・ベッドラム』でイギリスデビュー。
2005年初夏、シングル「ユア・ビューティフル」が、UKチャートで6週連続1位を獲得。それに伴ってアルバム『バック・トゥ・ベッドラム』が9週連続1位を獲得。
2005年秋、シングル「ユア・ビューティフル」が、全米シングルチャートで1位を獲得。
2005年12月、アルバム『バック・トゥ・ベッドラム』で日本デビュー。CX系TVドラマ『小早川伸木の恋』の挿入歌として使用され、全国的なヒットを記録。
2007年9月19日、アルバム『オール・ザ・ロスト・ソウルズ』をリリース。