ORICON STYLE

2006年12月13日
Daniel Powter
ダニエル・パウター Special issue
観客と音楽で繋がった熱狂の一夜をレポート!!
男性シンガー・ソングライターの活躍が目立った2006年の洋楽シーンにおいて、特に間口の広さを持つ音楽性で人気を得たピアノマンが、ダニエル・パウター。彼の熱演に、日本で初となる単独ホールコンサートも大いに沸いた。

洋楽シーンでもっとも活躍した男性シンガー・ソングライター

ダニエル・パウターの写真1 2006年の洋楽シーンにおいて、もっとも目立ったのは男性シンガー・ソングライターの活躍だろう。2005年の終わり頃からじわじわ売れ出したジェイムス・ブラントのデビュー作が遂にブレイクし、続いてダニエル・パウターのアルバムが大ヒット。ジェイムス・モリソンのデビュー作も現在セールスを伸ばしているところだ。中でもとりわけ日本でアルバムを多く売ったのがカナダ出身の35才、ダニエル・パウター。「ついてない日の応援歌」という日本人のメンタリティに合ったサブタイトルも印象深い「バッド・デイ」のヒットに引っ張られ、なんと70万枚を越えるセールスを記録した。

 さて、そんなパウターの、ライブのほうはどうなのか。筆者が初めて観た彼のライブは、2006年8月10日。SUMMER SONIC 2006に出演するため来日し、その前々日にSHIBUYA O-EASTで行った単独ライブだった。そこからわすが3ヶ月ちょっとで早くも実現した再来日公演が、東京国際フォーラム・ホールAでのもの。彼にとって初の単独ホールコンサートということになるわけだが、バンドの編成や基本的なライブ構成は3ヶ月前と変わっていない。

人柄のよさを感じるステージパフォーマンス

ダニエル・パウターの写真2 まず客層はといえば、20代前半の女性客が中心。女子高生らもっと若いファンもいたりするのは、これが特にアイドル的なルックスというわけでもない35才のシンガー・ソングライターのライブであることを考えると稀有なことだ。それだけ「バッド・デイ」が年齢を問わずに伝わるキャッチーさを備えた楽曲であったことの証左でもあるのだろう。そうした観客層に対応してか、パウターは前半から曲が終わると「ハッピー?」とか、日本語で「ゲンキ?」といったふうに問いかけてくる。シンガー・ソングライターのライブというと、ややもすれば楽曲を淡々と聴かせるだけのものになりがちな特性もあるわけだが、パウターは観客とのコミュニケーションに意識的なアーティストであることがわかる。遅咲きゆえの経験からくるものなのかもしれない。

 それでも序盤は、やはり会場の広さに手を焼いているふうでもあった。しかし、フォローするわけじゃないが、それはこの会場の性質も大きく作用していることを書き添えておきたい。横に広いこの会場の作りは、音の反響含め、元来ロックやポップのライブには不向きなところがある。だが、パウターはむしろその状態に発奮したようだ。5曲目でもうピアノを離れ、客席に降りて通路を練り歩きながら歌う。そこから途端に会場の雰囲気が変わり、それが本編最後の「バッド・デイ」のサビの大合唱にも繋がった。またアンコールでは女性客のひとりをステージに上げ、肩を抱きながら歌うというサービスも。馴染みやすいメロディにも通じる、この人柄のよさと、はっちゃけたパフォーマンス。気取って歌うのではなく、とにかく熱演してみんなと楽しい時間を共有しよう、音楽で繋がろうとするその開かれた姿勢が、実に清々しく感じられた。

(写真:Masanori Naruse)
(文:内本順一)
RELEASE
 
ダニエル・パウター(スペシャル・エディション)
ダニエル・パウター
2006/11/08[アルバム]
\3,480(税込)
ワーナーミュージック・ジャパン
WPZR-30186/7
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ダニエル・パウター(ニュー・エディション)
ダニエル・パウター
2006/11/08[アルバム]
ワーナーミュージック・ジャパン

【初回限定バリュープライス】
\2,180(税込)
WPCR-12496
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【通常盤】
\2,580(税込)
WPCR-12501
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PROFILE
カナダ出身のシンガー・ソング・ライター。
2006年3月8日、アルバム『ダニエル・パウター』でデビュー。世界各国で大ヒットを記録し、イギリス、フランス、アイルランド、オーストラリアではゴールド・ディスクを獲得。日本でも4位を獲得し、ロングセールスを記録。
2006年11月8日、アルバム『ダニエル・パウター(スペシャル・エディション)』 『ダニエル・パウター(ニュー・エディション)』をリリース。
2006年11月、来日公演を行う。
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