オリコン2012年上半期 CD&DVD ランキング大発表
時代に愛される音楽がある。時代を切り開く歌がある。時代を変えるサウンドがある。不安なこと、未確定なことが多すぎる今だからこそ携えておきたい音楽――その中心を形成する傑作群が並んだ。2012年上半期ランキング、ここに発表!
今年後半にかけてのさらなる“猛威”を予感させるAKB48勢

 先日開催された『第4回AKB48総選挙』があらゆる世代、あらゆる人々を巻き込んで話題・関心の的となったことを物語るように、AKB48関連アイテムが上位をにぎわせる形となったシングルランキング。100万枚を大きく超えて1、2位を独占した「真夏のSounds good!」と「GIVE ME FIVE!」の数字は、同じく1年前の上半期を制した「Everyday、カチューシャ」と「桜の木になろう」の各ポイントを上回っており、彼女たちの勢いに一点の翳りも見て取れないことを示すものとなっている。さらに、SKE48が「片想いFinally」「アイシテラブル!」で5位、6位を、NMB48が「ナギイチ」「純情U-19」で8位、9位を獲得するに至り、AKB48関連だけでTOP10の6割を網羅する結果となった。これは、1年前の上半期ランキングにおいて、派生ユニット・Not yet、板野友美のソロシングルなどを加え5作品が10位以内を占めた記録をも凌駕(りょうが)しており、“本丸”以外への人々の関心の高まりを如実に示した結果といえそうだ。さらには、“AKB48公式ライバル”としてデビューを飾った乃木坂46のデビュー2作品が14位、15位にランクされるなど大健闘を見せており、人気の裾野の広がりを感じずにはいられない。加えて、「総選挙」でも上位に名を連ねた渡辺麻友、指原莉乃らのソロデビュー組も好結果を残しており、今年後半にかけてのさらなる“猛威”を予感させる。

 3、4、7位(「ワイルド アット ハート」「Face Down」「Your Eyes」)と10位以内に3作品がランクインした嵐を筆頭に、ジャニーズ勢の活躍も目立った。10位(「We never give up!」)と13位(「SHE!HER!HER!」)にKis-My-Ft2、11位にHey!Say!JUMPの「SUPER DELICATE」、30位にSexy Zoneの「Lady ダイヤモンド」、36位(「ハイナ!」)と37位(「ワンダフル キューピット/がらすの・魔法・」)にNYC/中山優馬がランクインと、次世代を担う若手ジャニーズが大健闘した。

 2011年のランキングでは東方神起やチャン・グンソクらが牽引してきた男性K-POPアーティスト・シーンにも大きな広がりが見られる。その筆頭がSUPER JUNIORだ。日本における3枚目のシングルにあたる「Opera」が18位と、東方神起(「STILL」23位)、KARA(「スピード アップ/ガールズ パワー」25位)ら“先輩”の上位につける形となった。さらに、メンバーのドンヘとウニョクによるユニット、SUPER JUNIOR DONGHAE & EUNHYUKがリリースした「Oppa,Oppa」も44位に入ってきており、メンバーのバリエーションの豊かさ、あらゆる活動に長けたタレント性の高さなどから見ても、今後より一層の飛躍が期待できそうだ。ほかにも、29位にランクされた「Beautiful」で自己最高位の週間2位を獲得した2PM、SS501からソロ・デビューを果たし、「KISS KISS/Lucky Guy」が31位となったキム・ヒョンジュン、「Where you are」(上半期50位)で海外バンドとしては41年ぶりのシングル首位獲得となったCNBLUEなど、注目株が目白押しだ。

 アイドル、K-POP、J-POPといったなかにあって、演歌勢として人気を吐いたのが氷川きよし。「櫻」の34位に、彼の人気の安定度、ぶれることのない世界観の構築の的確さを見て取ることができる。

Mr.Childrenが100万枚突破で1、2位独占

 アルバムランキングで他を圧倒したのがMr.Children。21世紀に入ってからの10年間に発表した代表作を収めた2枚のベストアルバム『Mr.Children2001-2005<micro>』『Mr.Children2005-2010<macro>』が、リリースから約1ヶ月でいずれも100万枚を突破し、1位、2位を独占した。常に新鮮な感動を与えてくれるメロディー、聴きこむほどに示唆に富んだイメージをもたらす奥深い歌詞など、彼らの作品に魅了される世代は次から次へと生まれている。強く脆く、優しく激しく聴く者の心を揺さぶる、デビュー20年を迎えた“ベテラン”の変わらぬ“フレッシュさ”に、我々は魅了され続ける。

 シングルでは男性陣の勢いに押され気味だった女性K-POPアーティストだが、アルバム部門では、KARA、少女時代という“国境を越えたスーパーアイドル”が貫録を見せつけた。『スーパーガール』7位、『GIRLS’ GENERATION』11位という結果は、発売日が昨年ということを考えると驚異的ですらある。

 この上半期でも『VOCALIST VINTAGE』を49位に送り込むなど、“カバー”というジャンルに新たなスポットを当てたコ永英明の功績は大きい。そんな新たな“カバー”ブームの中で、全く別の角度からかつての名曲に新たな命を吹き込んだのが由紀さおりだ。米国のジャズオーケストラ、ピンク・マルティーニとの共演で制作された『1969』は、世界レベルでのヒットとなり、日本においても堂々の上半期TOP10入りとなった。大人がじっくりと味わえる音楽でありながら、若い世代にも驚きと感動を与える内容は日米の実力者が手を合わせたからこその“快挙”。このヒットが今後のカバーシーンにどんな影響をもたらすのか注目したい。そして、カバーアルバムとしてもう1作言及しておきたいのが、19位にランクインしたBENIの『COVERS』。J-POPの名曲をアーティスト自ら英訳した歌詞でカバーするという手法もまた、彼女のウエットな歌声と相まって、音楽ファンの心をしっかりとつかんだ。こちらも今後の展開に期待大だ。

 日本における一挙手一投足が話題を巻き起こしたレディー・ガガでもなく、4年ぶりのアルバム『MDNA』をリリースしたスーパースター、マドンナでもなく、洋楽の最上位(18位)にランクされたのはアデルの『21』。今年の『グラミー賞』を総なめにした傑作は、アーティスト本人の来日公演がないなかでも、その完成度の高さで着実にセールスを伸ばしていった。アデル自身が飛行機嫌いのため、今後も日本での活動は困難を極めそうだが、彼女の歌声は紛れもなく本物。年間ランキングではさらに上位に食い込む可能性も高い。

 そのほかでは、デビューアルバム『Kis-My-1st』が6位にランクされたKis-My-Ft2に注目。シングルランキングでも15位以内に2作品が並ぶなど高い安定感を保っている。メンバー個々の活躍も広がっており、今後の伸びしろに注目が集まる。また、現役高校1年生というプロフィール以外、本名・出身地・生年月日などは非公開となっているユニットClariSの1stアルバム『BIRTHDAY』が38位。高い楽曲性とイラストを駆使した2次元的なアプローチが、ユーザーの心をくすぐっている。

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