ORICON STYLE

2008年07月23日
心に残るラブソングを作り続けて

 7月17日に10回目のデビュー記念日を迎えたaiko。最新アルバム『秘密』(4/2発売)もそうだが、ここにきてaikoの作品の“せつなさ度”がどんどん高くなっている気がする・・・。彼女の想いの強さ、恋愛への向き合いかたなどに共感、共鳴するファンは多い。結果として10年間、特に同性から支持をされ、多くの人の耳にも心にも残るラブソングを届け続けている、その“生産力”に敬意を表したい。10年間常にシングルもアルバムもランキングの上位に作品を送り込み、ライブもいつも満杯、そんなアーティストは本当にひと握りだ。しかも女性シンガー・ソングライターとなると、aikoはまさに特別な存在だと思う。

 そんな“せつなさの伝道師”から24枚目のシングル、24作目のラブソング「KissHug」が届いた。イントロのピアノのフレーズからもうせつない。そして最初の<友達だなんて一度も思った事はなかった>というフレーズで早くもココロをわしづかみにされてしまう。年を重ねていっても一緒に歩んでいくあなたのことがせつない・・・そんな“二人”の世界を描いた詞と、ドラマチックに展開していく温もりのあるサウンドとが相まって、切なくも心地イイaikoワールドを作りだしている。曲中、何度も出てくる“You Love”という言葉は、繰り返すことで“ゆらゆら”と聴こえ、これがいいスパイスになっている。もちろん“ゆらゆら”でも雰囲気、世界観は変わらないところはさすがだ。“You Love”と問いかけ、最後は“I Love”と結んでいる。心の風景が映像になって浮かんでくる。
 「KissHug」・・・aiko初となる英語タイトルだが、本当に2人のシアワセな風景が浮かんでくるピッタリのタイトルだ。

聴くたびに深く心にしみこんでいく

 また、この「KissHug」は、現在大ヒット公開中の話題の映画『花より男子ファイナル』の挿入歌にもなっており、主人公・牧野つくし(井上真央)が、道明寺司(松本潤)への気持ちに想い悩む、映画を観ている女性も男性も一番感情移入できるシーンで、この曲が流れてくる。つくしの背中をソッと、やさしく押してあげているような・・・aikoのまっすぐな想いと、つくしの想いとが重なる瞬間だ。このシーンで涙を流す女性が多いという。曲が映像をよりドラマチックにし、映像が曲によりせつなさをプラスさせている。

 この「KissHug」、聴くたびに心に深く深くしみこみ、“何か”を残してくれる、個人的にはaiko史上に残る名曲だと思う。

 カップリングの「線香花火」は夏の終わりの情景を描き、「線香花火」という言葉に女のコの儚くて、せつない気持ちを投影させた世界観は見事。もう1曲「水とシャンパン」はミディアムテンポだがせつなさ満点。「KissHug」同様<悩みの種だ あなたの事が>という最初の1行でやられてしまう。

 “夏”のイメージは人それぞれだ。でも、この作品は全ての人の心に、夏のラブソングとしてきちんと残るはずだ。

Release
KissHug
初回限定仕様盤

KissHug
aiko
発売日:2008/07/23[シングル] 価格:\1,260(税込)
ポニーキャニオン 品番:PCCA-02740

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KissHug
通常仕様盤
Profile

1975年11月22日生まれ、大阪府出身。
1998年7月17日、シングル「あした」でメジャーデビュー。
以降、「花火」「ボーイフレンド」など、数々のヒット曲をリリース。
2006年7月12日、シングル「雲は白リンゴは赤」をリリース。3位を獲得。
2006年8月23日、アルバム『彼女』をリリース。1位を獲得。
2006年9月20日、アルバム『夢の中のまっすぐな道』をリリース。1位を獲得。
2007年5月30日、シングル「シアワセ」をリリース。2位を獲得。
2007年8月22日、シングル「星のない世界/横顔」をリリース。2位を獲得。
2008年3月12日、シングル「二人」をリリース。3位を獲得。
2008年4月2日、アルバム『秘密』をリリース。2位を獲得。
2008年7月23日、シングル「KissHug」をリリース。