ORICON STYLE

2008年07月16日

 今年も夏ドラマの季節がやってきた。躍動感と爽快感にあふれたこの季節に、熱いメッセージと心地よい旋風を巻き起こしてくれる力作の数々。サマー・ホリデーを費やしてしまうほどの作品は何本登場するのか?そして、そこから生まれるヒット曲は?この夏もテレビドラマから目が離せない!

■リアルなストーリーがドラマに深みを加える

 事実は小説より奇なり、というが、事実ほどおもしろいドラマはない。というわけで、まずは“実話”に基づく作品を2本。1本は米倉涼子扮するエリート敏腕弁護士が、教育の場に無理難題を押し付けてくる生徒の父兄と対決する『モンスターペアレント』(CX系・火曜22時〜)。実際に起こったケースをモデルとしてストーリーが作られており、毎回豪華なキャストが“モンスターペアレント”を演じるという点も話題だ。教育現場が抱える問題に暗たんとした想いが押し寄せる一方で、エンディングに流れる徳永英明「愛が哀しいから」(7月16日発売)が絶妙な癒しとなっている。アルバム『VOCALIST』シリーズでファン層を拡大した彼が、シングルでも話題を巻き起こしそうだ。

 もう1本の“実話”ベースの作品は、反町隆史主演の『ロト6で3億2千万円当てた男』(ANB系・金曜21時〜)。実在する当選者の日記を基に描いたストーリーは、万が一大金を手にした際のケーススタディとしても興味深い。一夜にして大金を手にした人間がどうなってしまうのか、あるいは周辺にその当事者が現れたとき自分はどうなるのか、といったドロドロとした人間模様が描かれていきそうなシチュエーションに、軽快なテンポ感を与え、サラリと楽しめるようにしているのがEXILEの「MY FANTASY」。キレのよいナンバーで、この夏の必需品となること確実だ。

 昨今の注目度の高さもあり、これまで以上にはまりそうなのが“医療”にテーマを置いた作品群。山下智久、新垣結衣、戸田恵梨香といった興味深いキャスティングも話題の『コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命-』(CX系・木曜22時〜)は、ヘリコプターを使った最新医療現場を舞台に、若きフライトドクター候補生と指導医たちが、医師としての職務と自分の人生とのはざまで揺れ動く葛藤を描いた成長の記録でもある。数々の医療ものでヒットを打ち立ててきたフジテレビが、満を持して送り出した医療最前線の人間ドラマを彩るのはMr.Children「HANABI」(9月3日発売)。主人公たちの熱い想いを反映させたかのような歌声が胸に染み渡る。

 竹野内豊主演の『Tomorrow 〜陽はまたのぼる〜』(TBS系・日曜21時〜)は、巨額の負債を抱えた市民病院の再建に立ち上がった外科医の目を通して、地方医療制度の問題点を掘り下げていく社会派ドラマ。共演に菅野美穂、エド・はるみなどが顔を揃えているのも魅力だ。主題歌を担当するのは、6月にシングル「regret」を発表したばかりの星村麻衣。ドラマのテーマに則した「ひかり」(8月20日発売)は壮大さの中に情熱が溢れている名曲といえる。

 

■マンガ×ドラマ×映画のクロスオーバー

 マンガを原作に持つ作品も目白押しだ。注目度急上昇中の貫地谷しほり主演の『あんどーなつ』(TBS系・月曜20時〜)は、パティシエを目指していた主人公が、和菓子の世界に魅了されていく様子を人情味たっぷりに描いたハートフルな1本。それに輪をかけて心を温かくしてくれるのがMONKEY MAJIKによる主題歌「ただ、ありがとう」(8月27日発売)だ。ミドルスローなテンポの中にぎっしりと詰め込まれた感謝の念が、ささくれだった心にじわじわとしみ込んでくる。貫地谷+モンマジ効果が、“時代劇”でおなじみの枠に新風を巻き込むか。

 自己中心的で悪魔のような性格の姉に翻弄されながらも、明るく前向きに生きていく女の子を志田未来がコミカルに演じている『正義の味方』(NTV系・水曜22時〜)は志田、女王様キャラの山田優ら、絶妙とも言えるキャスティングに注目。17才のシンガー・ソングライター、奥村初音が女性の心の中の本音をカラフルに描き上げた主題歌「ホントはね」(7月23日発売)との相性も抜群だ。

 9月公開の映画『フライング☆ラビッツ』との連動企画というユニークなスタンスで放送中なのが、長身がコンプレックスの主人公が自分自身と向き合ってモデルとして成長していく姿を描いた『ウォーキン☆バタフライ』(TX系・金曜深夜24時12分〜)。映画で新人キャビンアテンダントに扮する石原さとみも登場するなど、クロスオーバー感覚で楽しめる作品だ。オープニングテーマおよび映画の挿入歌は、ghostnote「精一杯、僕らの歌」(9月3日発売)。エンディングテーマは、同TX系のオーディション番組『イツザイ』で見出されたロックバンド、HI LOCKATION MARKETS「今 吹く風」。ドラマとともに新人アーティストの音楽での共演にも注目したい。

 『ごくせん』に続き、NTV系土曜9時枠に今回登場するのは『ヤスコとケンジ』。TOKIOの松岡昌宏が演じる元暴走族総長で、現在は妹を守ることに命を懸ける少女漫画家という不器用ながらも真っすぐな兄と、その兄を嫌っているようで内心では誰よりも信頼している妹が織りなすホームコメディーだ。主題歌もTOKIOが担当するが、そのナンバー「雨傘」は、デビュー10周年を迎えた椎名林檎が作詞・作曲を手がけたジャズテイストのメッセージソング。こちらのリリースも待ち遠しい。

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