ORICON STYLE

2006年11月22
宇多田ヒカル 「ぼくはくま」 SPECIAL ISSUE
新曲は、子供から大人まで楽しめる童謡“みんなのうた”!!
 宇多田ヒカルが11月22日に待望のニューシングルをリリースした。タイトルは「ぼくはくま」。そのタイトルのインパクトに驚き、曲調に腰を抜かした。シンガーソングライター・宇多田ヒカルが初めて挑んだ“童謡”だったのだから。NHK『みんなのうた』で2006年10、11月のうたとしてオンエアされた話題作。でも決して奇をてらったわけじゃない。これからの寒い季節、心の中にポッと火を灯してくれるような温かさを感じさせるナンバーだ。

宇多田ヒカルのもうひとつの“OFF”の面が見られる作品

 「Automatic/time will tell」でデビュー以来、瞬く間にビッグアーティストになった宇多田だが、その音楽姿勢は常にアグレッシヴだ。これまでに発表してきた、斬新な楽曲群がそれを物語っている。「COLORS」に見る煌びやかな色彩の世界、ステップを踏むようにウキウキと楽しく小旅行が展開していく「traveling」、壮大なバラードナンバー「FINAL DISTANCE」、リズム帯のビート感に重きを置いた「Passion」など、日本人好みのメロディー感覚をしっかり持ち合わせていながら、様々なジャンルの音楽的な要素もビシバシと叩きつけてくる自在性。その絶妙な融合が生み出す抜群のセンスにはいつもいつも驚かされてきた。

 しかし、そのような彼女の音楽的変遷の中にあっても、今回の作品「ぼくはくま」は“異色中の異色”だ。いきなり、“ぼくはくま、くま、くま、くま〜”、である。これまでの楽曲に感じられた“スピード感”や“華やかさ”、あるいは“重厚感”といったものはかき消され、静かで飾り気がなく“ほわ〜ん”とした優しくゆったりとした空気が流れていく。“動”から“静”へ――バラード・ナンバーの“情感漂う静”とはまた違う、宇多田ヒカルのもうひとつの“OFF”の面が見られる作品と言えるだろう。
 この作品の主人公は“くまちゃん”。彼のプロフィールを見てみると、出身地は中国で(なのに間奏部ではなぜかフランス語でご挨拶をする)、身長はジェットコースターに乗れるくらい。お友達はひかるちゃん。やわらかいもの全般が好きで、先のことはあまり考えない性格なのだそうだ。

今の世の中で忘れられてしまいがちな“優しい気持ち”を思い出させてくれる

 この曲が誕生したいきさつを宇多田はこのように話す。
「今年の1月に大きなテディーベアをもらいました。“くまちゃん”と名付けて、とっても大切な相棒になってます。そんなある日、いつものようにベッドに寝転んで一緒にお話したり踊ったりしてるうちに、突然“ぼくはくま、くま、くま、くま〜”というくだりからどんどん歌が出来上がってしまいました」
“くまちゃん”の言葉をメロディーにのせて生まれた歌――それよりも、宇多田ヒカルのメッセージを“くまちゃん”という相棒から発信してもらったと言ったほうが正しいかもしれない。
 人間の生活の中にいながらも、我々とは違う視点でこの世界を見つめている“くまちゃん”。日々忙しくケンカが絶えない人間に対して、「もっとゆっくり時間を過ごそうよ、争いはやめようよ」という平和を願うメッセージが曲間から漂ってくる。今の世の中で忘れられてしまいがちな“優しい気持ち”を思い出させてくれる、子供にも大人にも聴いてもらいたい童謡だ。

 発売されるのは、宇多田ヒカル作オリジナル絵本付き、通常盤、NHKみんなのうた「ぼくはくま」DVD付き、の3種類。ジャケットもそれぞれ違うので是非チェックしてほしい。
(文:田井裕規)
DOWNLORD
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RELEASE
ぼくはくま
【オリジナル絵本付き】

宇多田ヒカル
2006/09/27[シングル]
\1,100(税込)
東芝EMI
TOCT-40063
CDを購入する
ぼくはくま
【通常盤DVD付】

宇多田ヒカル
2006/09/27[シングル]
\1,200(税込)
東芝EMI
TOCT-40069
CDを購入する
ぼくはくま【通常盤】
宇多田ヒカル
2006/09/27[シングル]
\600(税込)
東芝EMI
TOCT-40064
CDを購入する
PROFILE
1983年1月19日、ニューヨーク生まれ。
1998年12月9日、シングル「Automatic/time will tell」でデビュー。FM局を中心に火が付き一躍話題になり、発売7週目で2位を獲得。
1999年2月17日、シングル「Movin' on without you」で初登場1位を獲得。
1999年3月10日、1stアルバム『First Love』をリリース。2週連続1位を獲得。また800万枚という驚異的なセールスを記録しこの年の『第32回日本レコードセールス大賞』を受賞。
2004年4月、シングル「誰かの願いが叶うころ」(4月21日)、アルバム『Utada Hikaru SINGLE COLLECTION VOL.1』(3月31日)と合わせて、初の2週連続シングル・アルバム同時首位獲得。
2004年10月5日、“Utada”としてアルバム『EXODUS(エキソドス)』でIsland Recordsより全米デビュー。
2005年9月28日、シングル「Be My Last」をリリース。初登場首位を獲得。
2005年12月14日、シングル「Passion」をリリース。
2006年2月22日、シングル「Keep Tryin'」をリリース。
2006年6月14日、シングル「ULTRA BLUE」をリリース。
2006年9月27日、DVD『UTADA HIKARU SINGLE CLIP COLLECTION VOL.4』をリリース。
2006年11月22日、シングル「ぼくはくま」をリリース。
オフィシャルサイト
【過去の特集】
■DVD『UTADA HIKARU SINGLE CLIP COLLECTION VOL.4』特集
 『音と映像のコラボレーション!珠玉のPV集が登場!』(2006/09/27)
■『UTADA UNITED 2006』ライブレポート
 『全国ツアー「UTADA UNITED 2006」初日ライブレポート!』(2006/07/12)
■アルバム『ULTRA BLUE』特集
 『“生”が感じられる4年ぶりのアルバム!!』(2006/06/14)
■シングル「Keep Tryin'」インタビュー
 『思いや願いが込められた人生応援歌?!』(2006/02/22)
■シングル「Passion」インタビュー
 『PV&インタビュー到着!新曲は人気ゲームソフトテーマ曲!』(2005/12/14)
■アルバム『Utada Hikaru SINGLE COLLECTION VOL.1』インタビュー
 『2万人が選んだ、好きなアーティストNO.1「好感度が大事!」』(2005/07/23)