ORICON STYLE

トロンボーン奏者の祖父と共演!

――メジャーデビューから約1年。ついに1stアルバム完成ですね! 【井手】 はい。今まで作ってきた楽曲のなかから良いと思えるものを集めたというか、“これまでのベスト”という感じのアルバムになりましたね。過去にリリースした楽曲も、また新しい感覚で聴いてもらえるんじゃないかなって。

――アルバムに収録された新曲も強く心に残りました。まず「ひだり手」。この曲は、お母さんに向けられているんですか? 【井手】 そうですね。高校2年生の夏休みに書いた曲なんですけど、最初は悲しい失恋ソングだったんですよ。でも、改めて聴き直したときに“このメロディーには、もっと温かい歌詞が合うんじゃないか”って思って。自分にとって大切な人のことを歌おうと思ったときに、すぐ浮かんだのがお母さんだったんです。アメリカ人で手も大きいんですけど、小さいときには抱っこしてくれたり、毎日ごはんを作ってくれたり、すごく愛が溢れている手だなって。

――しかもアレンジは、井手さんのピアノと、祖父のビル・ワトラスさんのトロンボーン(ビル氏はアメリカのジャズ史に名を残す、ベテランのジャズミュージシャン)。 【井手】 おじいちゃんは宮崎まで演奏しに来てくれたこともあったんです。柔らかくて、丸い音が印象に残っていて。共演できることになったときに、“ぜひ「ひだり手」で吹いてほしい”って思ったんですよね。ロスでレコーディングしたんですが、すごく緊張しましたね〜。私がピアノを弾いてるとき、ずっと優しい目で見守ってくれていました。

頭のなかで風景をイメージ

――まさに“家族”を象徴する曲ですよね。ジャズのテイストが取り入れられた「震える瞳の下で」も印象的でした。すごく切ないラブソングで…。 【井手】 私も“ラブソングに聴こえるな”って思ったんですが、元々は友だちのことを書いたんですよ。高校生のときだったんですけど、仲のいい友だちとすれ違ってしまったことがあったんですね。話しかけても“ツン”ってされて……。私はすごく寂しがり屋なので、心もボロボロになったし、すごく悩んでしまって。そんなときに書いたのが、この曲だったんです。そのとき感じていた悔しさ、申し訳なさを歌にしようって。

――実際に感じたこと、経験したことを歌にすることは多いんですか? 【井手】 はい。特に泣きそうなときだったり、辛い思いをしているときは“この気持ちを曲にしなくちゃ”って。モヤモヤした感情を曲というカタチにすると、スッキリするんです。その曲を誰かに聴いてもらえれば、気持ちを共有できるし。

――なるほど。アルバムのなかには、自然を感じさせる言葉もたくさん出てきますよね。タイトルも「風をつかまえて」「雲の向こう」「輝く海」だったり。 【井手】 それ、アルバムの曲を並べたときに初めて気づいたんですよ!確かに自然界ワードが多いなって(笑)。意識していたわけではないし、宮崎の良さをアピールしようと思ってるわけでもないんですけど(笑)。歌詞を書くときって、頭のなかで風景をイメージするんですよね。私は自然が豊かな土地で育ったし、目にしてきたものがそのまま出ているんじゃないかなって。動物もいっぱいいて、窓を開けたままピアノを弾いて、大きな声で歌うことも出来て。そんな場所、他にはないですからね。

――生まれ育った環境も、楽曲のなかに反映されているんですね。『atelier』(アトリエ)というタイトルについては? 【井手】 高校で絵の勉強をしていたんですけど、先生のアトリエに入ったときのことがすごく印象に残っていたんです。先生はいらっしゃらなかったんですけど、作品を見ているうちに、まるでそこに先生がいるような感じがして。私のアルバムも、そういう風に感じてもらえたらいいなって思いますね。

(文:森朋之)

RELEASE

atelier【初回限定盤】 CD購入(Amazon) CD購入(HMV) このCDについて語ろう! atelier【初回限定盤】
井手綾香
2012/04/25[アルバム]
価格:\3,500(税込)
ビクターエンタテインメント
品番:VIZL-463

atelier【通常盤】 CD購入(Amazon) CD購入(HMV) 着うた®配信 atelier【通常盤】
井手綾香
2012/04/25[アルバム]
価格:\3,000(税込)
ビクターエンタテインメント
品番:VICL-63849

PROFILE

井手綾香(イデ アヤカ)
1993年7月19日生まれ。宮崎県出身のシンガー・ソングライター。プロダンサーだった米国人の母と、福岡でバンド活動をしていた日本人の父をもち、4歳からピアノを始める。
2011年3月16日、ミニアルバム『Portrait』でメジャーデビュー。
2011年6月22日、シングル「雲の向こう」をリリース(『エスエス製薬 ハイチオールCプラス』CM曲)。
2012年1月25日、シングル「きっと、ずっと」をリリース。NHKドラマ『タイトロープの女』の主題歌に起用される。
2012年3月21日、シングル「ヒカリ」をリリース。
2012年4月25日、アルバム『atelier』をリリース。

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