初対面では冷たい人だと思った
――おふたりはこの作品で初共演しましたが、初めて会ったときはお互いにどんな印象を持ちましたか?
【ハヌル】 撮影現場でみんなで顔合わせするのが普通なんですが、その前に役についての話をしようということで、ふたりきりで喫茶店で会ったのが最初でした。グンソクさんって、すぐふざけたことを言うイタズラっ子な一面もあるんですけど、初対面のときは真面目でシリアスな人に見えました。喫茶店では作品のことしか話さなかったんで少しぎこちない部分もありましたね。だからこんなに明るい人だとは知らなくて、撮影に入るまではちょっと心配もあったんですけど、撮影が進むにつれてすごくエネルギッシュで明るい人だとわかりました。でも、演技に対してはすごく真剣に打ち込む人です。
【グンソク】 僕からマネージャー抜きでふたりでシナリオについて話しましょうと声をかけたんです。弟分なんで、お姉さんに歩み寄るつもりで気楽な感じで声をかけさせてもらいました。でも、ハヌルさんはそれが気まずかったのか、本当にシナリオの話だけをして帰っていきました。そんな様子を見て、もしかしたら冷たい方なのかな……と思いながら現場に入ったんですけど、実際に冷たかったです(笑)。もちろん冗談ですけど。
――撮影に入るにあたって、原作のコミックや日本版のドラマを観たりしましたか?
【ハヌル】 最初に台本をもらって、ウニとイノの設定を知ったときは、すごくユニークな発想だと思ったので、観客に共感してもらえるのだろうかとちょっと不安に思った部分もあったんです。でも、日本版のドラマを観たら、ふたりの世界が美しく描かれていたので、すごく共感できる作品なんだなって実感しました。
【グンソク】 (日本語で)僕はコミックを4年前に読んだことがあって、そのときはイメージで捉えていただけだけど、かわいらしくて甘い物語だと思いました。そして、この作品が映画やドラマになるならば、出てみたいなと思っていました。それから4年後に、実際にこの脚本をもらって、「やりたかった作品に出られるんだ!」ってすごくうれしかったですね。
実際の恋愛で人を好きになるとき
――映画のなかで、恋愛感情が芽生える瞬間はどこだと思いながら演じていましたか?
【ハヌル】 恋する瞬間というのは、いつの間にか自分の気付かないうちに訪れると思うんです。あえてシーンを挙げるなら、ウニとイノがベッドの上でふざけあっているうちに、お互いの目が合ってキスしそうになる瞬間かなと思います。でも、その瞬間だけがポイントというわけではなくて、その前から徐々に気持ちは変わってきていたんだと思います。
【グンソク】 最初はウニにとってイノはペットという立場で、ご主人様であるウニをいつも待っている姿が描かれています。でも次第に忠誠心からウニを待っているんじゃなくって、一緒に過ごしたい人を待っている気持ちに変わっていくんですね。それがいろんなポイントで描かれていると思います。そんな気持ちが芽生えてからは、ペットではなく男として扱ってほしいと思うようになります。そこに気持ちが表れていたのではないでしょうか。
――実際の恋愛で人を好きになるときというのは、どんなときですか?
【ハヌル】 若いころには一目ぼれすることもありましたが、最近はほとんどないですね。今だったら、長い時間をかけて相手のことを知るうちに好感を持っていって、その上で男らしさに触れたり、自分をケアしてくれたりした瞬間に気持ちが動くことはありますね。
【グンソク】 それって、まさに僕のことを言ってるでしょ!(笑)僕が女性を好きになるのは、女性の弱さを知ってしまった瞬間です。僕にとってはなんでもないことでも、彼女にとってはうまくできないことがあったりすると、なんとかしてあげたいと思って心が動きます。
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(文:西森路代/撮り下ろし写真:鈴木一なり)
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