ORICON STYLE

Check 2010年10月20日
岡田将生&蒼井優 Special Interview
お互いに感じた“かわいらしさ”と“男らしさ”
廣木隆一監督が映画主題歌に起用したのは、力強い歌声の新鋭女性アーティスト・舞花。歌声に惹かれたという廣木監督と、葛藤を乗り越えて期待に応えた舞花が、作品への想いを語り合う。 みなぎる力強さが気になって調べてみたら……
舞花の写真
廣木監督の写真

――映画『雷桜』の主題歌は、監督の案で舞花さんに決まったとお聞きしました。
【廣木】 そうです。撮影中にどこかで流れていた歌声が耳に入ってきて、“これは誰の歌だ?”と気になったのが最初です。そのときに、すごく土臭さというか、みなぎる力強さを感じて。後々調べてみたら、なんとまだ19才(当時)だと知って驚きましたね。
【舞花】 私も、スタッフの方からいきなり、「映画主題歌の話が来ているけどどう?」と聞かれて、かなり驚いたんですよ。でも即決するにはまだ勇気がなくて、いただいた資料を手に冷静になるべく、ちょっとお時間をいただいたんです。

――そこでたっぷり考えたんですね。
【舞花】 はい。でも、考えるというよりも、監督が“声を気に入ってくれている”という事実がなによりも後押しになったので、不安もあったんですが、期待に応えられるように楽曲を作らなくちゃという気持ちが強かったですね。それに自分の経験だけでなく、与えられたものをテーマに歌詞を書くというのは、私にとって未知の世界で……。初めての経験だったので、かなり心配だったんですが、今はなんとか形になって、ホッとしています。
【廣木】 そんな葛藤があったとは思えないくらい、いい歌詞だったよ。
【舞花】 うわー、嬉しいですね。
【廣木】 いや、お世辞抜きで。最初に少しだけレコード会社の人と打ち合わせをしていたんですが、感じたものをそのまま歌詞にしてくれていいよという形にまとまったんです。そうしたらこの歌詞が上がってきて。なかでも<叫び続けて>というあたりの言葉の表現に感心しましたね。それに終盤にいくに連れて、ふたりのことを希望をもって書いてくれていて。……あぁ、その通りだと。

――舞花さんが、脚本を読んで歌詞にしたいと思ったことは?
【舞花】 “心の声に従って生きる”というところですね。最初に脚本を読んで感じたのは、時代劇云々というよりも、身分の違う“恋の話”だなと。とくにこの時代では、身分違いの恋なんて許されないもの。でもこのふたりは、心の声に従って動いているんですよ。それぞれの壁を乗り越えながらも、しっかりと自分の心の声のもとに生きているふたりに感動したし、私もそう生きたいと思いました。


歌う自信が沸いてきた 新たなチャレンジ
舞花の写真
廣木監督の写真

――だからあんなにも映画にリンクした作品になったんですね。確かにこうやってお話を聞いていると、しっかりしている感じが年相応とは思えないんですが(笑)、監督から見た舞花さんの第一印象はいかがでしたか?
【廣木】 とにかく大人っぽいのひと言でしたね。いいたいこともしっかり言葉にしているし。

――舞花さんはいかがですか?
【舞花】 監督はとにかく楽しい方。おもしろいことをいえる人って、心に余裕がある人だと思うんです。でも作品にはすごくこだわっていて、そのオンとオフの差がしっかりあって、メリハリがすごいなって感じました。それに、監督という立場は最終的にいろんな企画をまとめていく仕事なので大変だと思うんですが、確固とした芯を持っている方だなって思ったんです。そんな方が声を褒めてくれたというだけで、歌う自信が沸いてきて。この新しいチャレンジは、監督のアドバイスやプッシュがあったからできたことだと思うんですよね。
【廣木】 ……(照)。もう、僕は舞花とずっと生きていきます。
【舞花】 (笑)

――さて、廣木監督はとても音楽にこだわりのある方だと聞いています。
【廣木】 そうですね。映画は、映像と音楽があることが基本。だからこそ音楽だけじゃなくて、映画のなかの音は重要視しています。

――今作でも主役のふたりが再会するシーンで流れるインストはとても感動的でした。
【廣木】 あのシーンは最初、洋楽でやろうと思っていたんですよ。時代劇に洋楽って斬新でしょ?でも、やっぱり合わないっていう声があって(笑)。そこで、今回音楽を担当してくれた大橋好規君に「ハミング入りで作ってほしい」とお願いしたんです。そうしたら素晴らしいほどマッチしたものが出来上がってきました。

――ハミングにこだわったのは、舞花さんの曲に歌詞があるからですか?
【廣木】 そうですね。いろんなところで歌詞(=意味)のある楽曲をかけると散らばるので。

自分の気持ちに正直に 今の芯を大事に
舞花と廣木監督の写真
舞花と廣木監督の写真

――そこで洋楽を試しにかけてみたと。
【廣木】 残念ながらプロデューサーの反対にあいましたけど。僕は基本的に、映画を作るときには勝手にそのサントラを作って、現場ではいつもそれを聴いています。今回、そのなかにはレディオヘッドやジャック・ジョンソンを入れていたんですよ。
【舞花】 おもしろいですね!それを聴きながら殺陣のシーンを撮っていたんですか?
【廣木】 いや、さすがにそれはないけどね(笑)。

――さて、初めて時代劇を観る若い世代の人たちに観てもらいたいところは、どんなところですか?
【廣木】 この映画は、時代劇というよりファンタジーだと思っているんです。時代劇って、自分たちとあまり関わりがないと思うかもしれませんが、僕らがここに生きているということは、親がいて、その前にも親がいて、歴史があるからこそ。時代は違えど、愛する人がいて、子どもを産んで育ててというなかに、悲しみも苦しみも喜びもあったと思うんです。もちろん、殺し合いも。そんな人間のバカなところや愛しいところを感じてもらえたら嬉しいですね。
【舞花】 たしかに、すごくそんな愛しさを感じました。それに、主人公のふたりを取り巻く人間の愛情表現の仕方がそれぞれで、すごく愛しいんですよね。

――時代劇デビューになる人にも楽しめる作品ですね。そして、監督が芽を見つけた舞花さんですが、将来はどうなってほしいですか?
【廣木】 う〜ん……。思い切り売れて、大きなプールつきの豪邸に住んで、リムジンとか乗りこなして……という人にはならないでほしいですね(笑)。ひとつ大切にしてほしいのは、自分の気持ちに正直にいてほしいということ。今の芯を大事に、成長してもらいたいです。これからも生み出す作品を楽しみにしています。
【舞花】 ありがとうございます!

(文:吉田可奈/撮り下ろし写真:原田宗孝)

PROFILE

廣木隆一
1954年1月1日生まれ。福島県出身。
1982年、監督デビュー。1994年、『800 TWO LAP RUNNERS』で文化庁優秀映画賞、文部大臣芸術選奨新人賞などを受賞。2003年、『ヴァイブレータ』で国内外の映画賞を多数受賞。そのほか主な作品に『ゲレンデがとけるほど恋したい。』(1995年)『やわらかい生活』(2005年)『恋する日曜日 私。恋した』(2007年)『余命1ヶ月の花嫁』(2009年)などがある。

PROFILE詳細 COMMUNITY

舞花
1990年8月31日生まれ。熊本県出身。
2007年、ヤマハが主催する『The 1st Music Revolution』に出場。九州AREA FINALにてグランプリを受賞し、JAPAN FINALに出場。2009年3月に上京。
2010年4月14日、シングル「never cry」をリリースし、メジャーデビュー。
2010年6月23日、シングル「教えてよ〜miseducation〜」をリリース。
2010年6月30日、1stアルバム『Possible』をリリース。
2010年10月20日、シングル「心」をリリース。

PROFILE詳細 COMMUNITYOFFICIAL SITE
映画『雷桜』
(C)2010「雷桜」製作委員会
予告編を見るOFFICIAL SITE


ストーリー:
徳川将軍・家斉の十七男として生まれた清水斉道は、母の愛を知らず心に病を抱えていた。一方、瀬田村の山で生まれ育った野性の娘・雷は、豊かな自然のなかを自由奔放に駆け回っていた。雷の住む瀬田山の中腹には、落雷で根元から折れた銀杏に桜が芽をつけた奇妙な巨木≪雷桜≫があった。

斉道は、病の静養のため、家臣・瀬田助次郎の話にあった瀬田村を静養地として選ぶ。瀬田村に向かう道中、斉道は鷹を追って瀬田山にひとりで入り込んでいき、美しくも奇妙な樹≪雷桜≫の下で、雷と出会う。はかなくも切ない至極のラブストーリーが動き出す――。

監督:廣木隆一
キャスト:岡田将生 蒼井優 小出恵介 柄本明 時任三郎

2010年10月22日(金)全国東宝系ロードショー
(C)2010「雷桜」製作委員会

映画主題歌
心【初回限定盤】

心【初回限定盤】
舞花
発売日:2010/10/20[シングル] ユニバーサル J
価格:\1,500(税込) 品番:UPCH-9598

心【通常盤】

心【通常盤】
舞花
発売日:2010/10/20[シングル] ユニバーサル J
価格:\1,000(税込) 品番:UPCH-5673

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