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全国ツアー『FLORiiA』追加公演、充実のパフォーマンスと新曲で成長ぶりを見せつけた9人組BUDDiiSの現在地【ライブレポート】

 着実に実力をつけてきたDIYダンス&ボーカルグループ・BUDDiiSが、メジャー1stアルバム『THIS IS BUDDiiS』を引っさげて、約半年にわたる全国ホールツアー『BUDDiiS vol.11 Hall Tour -FLORiiA-』を大盛況のうちに走り抜けた。6日、7日に千葉・幕張メッセ イベントホールにて開催された追加3公演の中から、6日の1部公演のレポートをお届けしよう。

四季をめぐる壮大な旅

 作詞作曲、振り付け、グッズデザインなどを自ら手がけ「DIY」を自称するBUDDiiS。開演時間が迫り、諸注意の音声が流れると客席からどよめきが起こる。SHOOT、TAKUYA、YUMAの3人がアナウンスをしている。ぎごちなさもありつつの語りであったが、早速のBUDDiiSらしい演出に客席がほどける。この会場にBUDDiiSが立つのは2023年の『BUDDiiS vol.06 -BRiLLiANT-』以来。この日、メジャーデビューという新章を背負い、思い入れのある幕張の地でバディ(ファンの呼称)に成長を見せつけた。

 ツアータイトル『FLORiiA』のテーマは四季。春・夏・秋・冬の情景の中でメンバーが佇(たたず)む映像が流れ、SHOOTとFUMIYAがはるか上空で手をつなぐシーンが続く。SEIYAがデザインした花と刺繍をモチーフにした華やかなタイトルロゴが浮かび上がり、紗幕が落ちると、ステージ上段に春色のスーツをまとった9人が横一列に並んでいた。

 KEVINが作詞作曲したアッパーチューン「#KISSYOU」の印象的なギターイントロが鳴った瞬間、会場の熱気は一気に高まった。「最高の1日にしようぜ」というFUMINORIのシャウトから「Brightness」へなだれ込み、メンバーがフロアに降りて軽やかなダンスを披露。そして、サングラスをかけたMORRIEのハイトーンが早くも存在感を放つ。「LOVE ME」(*)では花道を疾走してセンターステージへ移り、続く「more rain」ではスパニッシュギターの響きとともに会場は赤く染まり、間奏の情熱的なダンスと火柱の演出が熱量を急上昇させた。
(*)「LOVE ME」の「O」はアルファベットの「O」の上に「・・」が正式表記
 楽曲を畳みかけた9人は5台のトロッコに分乗して客席へ散る。夏曲を束ねたサマーメドレーでは「YO HO」のブレイクに全員の変顔アップがスクリーンに並んで爆笑を誘う。会場の後方に一列に並んだトロッコから「Under The Sea」。至近距離でのバディとのコミュニケーションにSHOWが思わず「どこも神席じゃーん!」と叫ぶ。「かんぱーい!」を合図に突入した「BLUE SODA」では、サビの合唱で熱量が一気に解放された。

 そして、メインステージに戻って披露されたのは新曲「クラッシュパラダイス」。SHOOTの初主演映画『ウォーターガーディアンズ』の主題歌でもあるこのナンバーでは、波乗り風アクション、FUMIYAのラップ、ラストの全員倒れ込みと、見どころが絶え間なく押し寄せた。

3組のユニットが切り拓く新世界

 続いてユニット曲のコーナーへ。KEVIN・MORRIE・SHOWの「べり〜ぐんない」は、マラボーマフラーをまとってマイクスタンドを前にした3人がハモリと早口ラップを軽やかに絡ませ、コミカルさと歌唱力を同時に示す。YUMA・TAKUYA・SHOOTの「カンケイナイ」ではスーパーカーのハリボテとともに登場。ネオソウル風のメロウなグルーヴが心地よく、宇宙服のようなテカテカの衣装で派手な動きを魅せるTAKUYAがインパクトを放つ。FUMINORI・SEIYA・FUMIYAの「NEW OSHI」は、エキゾチックなビートに低音ボイスや囁き声などの3人の声の個性が鮮烈だった。一瞬で世界観を塗り替えたこの三連発は、前半の山場だったと言えるだろう。

 短いスパンで全員が派手なパフォーマンスを見せたダンスコーナーに続き、しっとりと魅せたのはバラードの「Iris」。続く「The One」はキャッチーなサビがテンションを上げる看板曲だ。途中にサプライズで選ばれたメンバーが胸キュンワードを叫ぶコーナーが用意されており、この日はKEVIN。「何も考えてない」と絶叫したのち、「幕張の中心で愛を叫びます! 愛してる」と言い放った。

 MCコーナーではメンバーの髪型の変化に話題が集まり、BUDDiiSカラーの黄色と青に染めたと言って回転しながらアピールするFUMIYAに「アイスクリームでしか見たことない色」とツッコミが入る。ロングヘアから思い切ってイメチェンしたSHOOTは「幼く見える」と言われ、KEVINの短くした前髪には「史上初のオン眉」という声があがった。FUMINORIは黒くした髪をライブで披露するはずが、先にラジオのSNSであがってしまい、AIで色を変えたことを告白。そんな中、YUMAは猫好きをアピールした新しい自己紹介のセリフを披露して会場の笑いを誘った。

ハーモニーとダンスと季節が溶け合うクライマックス

 後半は、スクリーンに紅葉が舞い、秋セクションはKEVINのソウルフルな歌声の「P.A.R.T.Y.」からスタートした。メンバーは白を基調にした衣装に着替えて、マイクスタンドの前で歌う。「RUN」はテンポチェンジもあるダンサブルなナンバー。アップテンポの「Koi to me」は、躍動するラップと火柱の演出で観客を煽っていく。SEIYAの掛け声からスタートする「BUD」はセンターとメインステージにメンバーが分かれて、タオルを振り回しながら会場全体を盛り上げていく。

 スクリーンには枯葉から雪の結晶への移ろいが映し出され、冬セクションへ。「LIGHTS」はSHOWの高音が響きわたり、サビの秀逸なハモリが会場を優しく包む。ダンスに合わせてゆっくりと揺れる白シャツが艶やかだ。バラードの「her+art」では、KEVIN、MORRIE、SHOOTの3人のハーモニーが美しい世界観を作り出し、「HONEY」では火の玉が上がりまくる情熱的なグルーヴの中、ヘヴィなラップと踊りで会場をメラメラとヒートアップさせた。真っ赤な空間は一転して青い炎となり、「青炎」へ。上段に立つMORRIEの伸びやかなボーカル、スモークとレーザーで演出されたフロアでのダンスが、静と動を行き来しつつドラマチックに盛り上がる楽曲を立体的に浮き上がらせた。「Palette of Us」は肩を組んだポーズから始まり肩を組んで終わる、ハッピーな空気が漲る楽曲で、本編ラスト「Season To Bloom」では、FUMINORIの「これからも幸せの花を咲かせましょう。僕らはつないだ手を離しません。ずっと一緒に歩いていきましょう」という声に客席が沸き、ピンクの桜がスクリーンに広がって大量の花びらがステージに降り注いだ。春に戻ってきた四季の旅が、花の嵐の中で幕を閉じた。

無敵のテンション感が光る「キミ都市」

 アンコール1曲目は新曲「キミは都市伝説」。ピンクを基調にしたスーツに身を包んだ9人が華やかに踊る。「宇宙創生の前から推しでした」「恋したいホモサピエンス」という一度聴いたら忘れられないワードが乱れ飛ぶ密度の高いハッピーソングで、9人の息の揃ったダンスは最大の見せ場となった。親指、人差指、小指を立てる「キミ都市」ポーズは、「指をめっちゃ開くこと」とSHOOTが力説。サビの掛け声をバディと練習する場面では、「速さがちがう」「ワンテンポ遅れてる」とKEVINが手厳しい反応をすると、「音楽家は厳しいな」とツッコミが入る場面も。FUMINORIは「EBiDANっぽい最高に楽しい曲」と盛り上がっていたが、今後の代表曲となり得るポテンシャルを感じさせる楽曲だった。

 それぞれがツアーへの思いを語り、ケガによりダンスを制限していたMORRIEが「Season To Bloom」と「キミは都市伝説」は自ら踊ることを申し出たと告白、「無理だったら無理っていうから、みんなは心配しないで楽しんでもらえたらうれしい」と心境を明かした。汗でぺちゃんこになった髪を隠すためウェスタンハットをかぶり直したSEIYAは「この先もずっと一緒にいたいです」とコメント、後半はメガネをかけてパフォーマンスしたSHOWは「前の幕張のライブのときは挑戦した曲が多かったけど、今では当たり前に歌えて、ちゃんと成長できていてよかった」と静かな確信を口にした。TAKUYAは緊張していると言いつつも「ツアーでバディと会えて幸せが増えました」と笑顔を見せた。

 メンバー随一の明るさを振りまくFUMIYAは「素晴らしい景色が見える場所にみんなを連れていきます!」と高らかに宣言。KEVINは「キミ都市」みたいな新しいジャンルも増えて、「おら、ワクワクすっぞ」とおどけて見せた。桜吹雪の花びらを首に貼りつけたSHOOTは「ライブをみんなで作り上げるのは最高に楽しかった」と飾り気なく真っすぐな言葉を伝え、最後にFUMINORIは、「安心してついてきてほしいです」と熱い思いを伝えて、締めくくった。

 ここからは最後の盛り上がり。「Feelink」で再びトロッコに乗り、会場の隅々を回り「Sonic」ではヘヴィなラップと激しいダンスで熱気をピークへ押し上げてフィナーレとなった。

 著しい成長の中にいるBUDDiiSにとって、3年ぶりに立った幕張のステージは、以前よりも小さく感じたことだろう。さまざまな刺激を受けてパフォーマンスの質は向上し、エンターテイメントは熱を帯びる。まわりを巻き込む風を起こしながら加速し続けるBUDDiiSの現在地を、これ以上ないほど鮮明に感じた2時間半であった。

文:鈴木伸明
写真:笹森健一、小坂茂雄

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