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DJ KOO、DJデビュー45周年記念プロジェクト始動 「人生最高!」って言えるって、嬉しくて、泣けるくらいいい部分がある
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ストレートに人生最高! 楽しい! ということを表現したかった
DJ KOOありがとうございます! 今回は、「この曲で45周年を盛り上げましょう!」とスタッフはじめ、まわりのみんながすごく力を注いでくれていましたので、オリコンランキングにチャートインという目標を達成できて、めっちゃ嬉しいです。
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DJ KOO今回は、誰が作ったか教えてもらわないまま、5曲ぐらい候補曲を聴かせていただき、その中から1発で選んだのが星部ショウさんが作ってくれた「最KOO DE DANCE」でした。どこを聞いても元気になれる、ストレートに人生最高! 楽しい! って思えるポジティブなダンスミュージックだったことが僕のイメージしていた世界観にピッタリハマりました。
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DJ KOOやはりダンスミュージックなので、キックやリズムといった足回りは大切にしたいと思って、今回は僕の直系の後輩DJで制作もやっているREMO-CONに依頼して、ちょっと強調して仕上げてもらいました。
――昭和の時代から日本のDJ界をリードしてきたKOOさんと令和のアイドル・BEYOOOOONDSのコラボというのも非常に興味深い掛け合わせでした。
DJ KOOBEYOOOOONDSとのコラボは僕のアイデアでした。うちの娘は小さい頃からハロプロが大好きで、僕は娘から常にハロプロの情報を聞いていまして、BEYOOOOONDSのこともデビューの頃からずっと見てきました。とにかく元気で明るくて、礼儀正しくて、良いグループだなと感じていたのですが、去年の11月に彼女たちがディスコティックをテーマにした『DISCOOOOOTHEQUE BUDOOOOOKAN』というライブを武道館でやったのを観て、この世界観はアイドル界のポジティブパワーだ! とひじょうに感銘を受けまして、今回、コラボをお願いしました。「最KOO DE DANCE」は、星部さんが小室さんのことを大好きだということもあり、90年代に僕がTRFでやってきたエッセンスが盛り込まれているのですが、それを令和のアイドルが歌うというところもまた、とても新鮮でした。
――ファンの方々からの反響も大きかったと思いますが、どんなコメントが印象に残っていますか?
DJ KOO「元気が出るんだけれども、不思議となんか泣けてくる」というメッセージをいただいたことです。というのも、歌詞に「最KOO! DJって 最KOO! アイドルって 最KOO! 音楽って」ってあるんですけど、2番は僕の提案で、最後を「音楽」ではなく、「人生」に変えてもらったんです。生きているといろいろなことがあるけれど、やっぱり「人生最高!」って言えるって、嬉しくて、泣けるくらいいい部分があるじゃないですか。今回の楽曲では、自分が過ごしてきた時間を大切に思っている気持ちも込めたかったので、それが伝わったことがすごく嬉しかったですね。
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DJを続けてきて、音楽だけでなく人がより好きになった
DJ KOO僕がDJを始めた頃、そしてTRFとしてテレビに出だした頃は、まだまったくDJの認知がありませんでしたからね。「曲が始まっているのに、後ろでヘッドホンして他の人の音楽聞いているヤツは何なんだ」って散々言われました。僕自身もアンダーグラウンド育ちでそれが一番カッコイイと思っていたので、今まで自分がやってきたこととは違うよなと戸惑いましたけど、小室さんに「いつもだったらワンパート回してお客さんを盛り上げるのがDJだけど、TRFのときは3分間でDJを表現して盛り上げてほしい」と言われて、じゃあどうしようかなと思って、服装を派手にして、手を上げたり、つまみでアクションしたり、パフォーマンスも派手にするようにしました。そうこうしているうちに音楽って自分が楽しく表現していければいいんだなっていう感覚になってきたんです。DJ仲間からは「KOOくんは魂売ったのか」って言われましたけど(笑)、それがあったからこそ、今のスタイルが確立できたのかなって思いますね。
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DJ KOOそれもありますけど、いつでも今が一番楽しいと思ってやってこられたからかなと思います。それは周りの環境もあったと思います。厳しい環境に自分から飛び込んでいったり、逆に飛び込んでみたら厳しい環境だったりもしましたけど、僕自身は「苦労は買ってでもしろ」っていう昭和の言葉が好きだったし、45年を経た今、苦労やつらかったことも楽しんでやってこられたから今、全部自分の身になっていると実感しているんです。ただ、今は時代が変わりましたし、自分の娘には苦労させたくないと考える親バカでもあるんですけどね(笑)。
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DJ KOOその意味では、バラエティ番組への出演は大きかったかもしれないですね。バラエティに出るようになったのは、TRFが20周年を迎えてこれからは各々で活動していこうとなったときで、奥さんと娘に「天然で面白いところがあって向いていると思うからバラエティ番組がいいと思う」と勧められたからなんです。それによって、僕の存在が知られるようになって、全国各地のイベントやショッピングモールなど、クラブではないところでDJをやらせてもらえるようになりましたからね。ショッピングモールは親子連れで来てくれたりするので、キッズが踊れるようにミッキーの楽曲を入れたりしながら、DJの楽しさも伝えたいのでEDMをかけたり。そうやってDJの仕事を広められたのは、とても幸せなことだったと思います。それに加えて、今やダンスミュージックは全世代が楽しむ時代になったという時代の変化も大きいと実感しています。
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DJ KOO僕がデビューした頃は、DJといえば、ハードロックならイギリス、ブラックコンテンポラリーならアメリカというように輸入した洋楽をかけるだけでしたから、海外にコンプレックスがめちゃめちゃあったんです。でも、今は逆に、J-POPやシティポップが海外でウエルカムだし、盆踊り大会でDJをやってみたり…。自分が経験してきた音楽を自信を持って海外も含めていろいろな場所に届けられる環境に変わってきたことは本当に嬉しいですね。
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DJ KOO音楽もですけど、人が好きになります。昔はDJってディスコで洋楽のダンスミュージックを扱うだけでしたが、今や僕はアニソンから盆踊りやアイドルの楽曲、J-POP、K-POP、ゲーム音楽といろいろなジャンルを回しています。そのために、例えば、アニソンを専門にやっている若いDJから最近の流行を聞いたり、僕がやるとしたらどういう曲がウケるかアドバイスしてもらったり、その分野が好きな人たちとどんどん繋がっているので、それが本当に面白いです。
まだまだこれから。いつでも最高って叫べる生涯DJを目指す
DJ KOO僕のDJとしての姿勢は、“お客さんが絶対主役”ということです。見るだけでなく、踊って楽しんで、終わったときに「めっちゃ盛り上がった!」と思ってもらえることを常に意識しています。今、僕はバラエティをはじめ、いろいろなお仕事をさせていただいていますけど、実はDJが一番緊張します。DJは、そのイベントやライブの雰囲気に合わせて準備してきたものをステージ上で出すわけですが、スポーツがワンプレーで展開が変わってしまうように、DJにも同じことが起こるんです。なので、いかに自分のパフォーマンスを本番でしっかり出せるか、いつも身が引き締まる思いでステージに上がっています。
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DJ KOOいつまで続けるかとか、続けられるかということは一切考えていないです。だって、自分がいつまでできるかなって思っているDJが「イェーイ?」ってやっているよりも、「これ楽しんだぜ!」ってやりたいと思うことをどんどんやっているDJのほうが、お客さんにストレートに思いが伝わるじゃないですか。今は、自分の中に積み重なってきたものを信頼してやっていくことが一番だし、それでいい形が作れていると思います。
――KOOさんのそんな姿に勇気づけられているファンは多いと思います。
DJ KOOTRFの曲で青春を過ごしてきた人たちも今や親になって、これからはおじいちゃんおばあちゃんになっていくと思うんですけど、やっぱり僕がポジティブパワー=元気の源となって、皆と一緒に長く生きてきて最高だね! って思えるようなことを率先してやっていきたいですね。今年は昭和100年で、今や人生100年時代と言われていますけど、僕自身、それをすごく実感しています。僕らが若い頃は長く生きることって大変というイメージがめちゃめちゃありましたけど、今は「長く生きることは楽しいことですよ、だから健康で楽しくいきましょうよ」って、すごく思っているんです。それに僕は家族ともずっと仲良く一緒に過ごしたいですから。
――具体的には今後、どのようなことをやっていきたいですか?
DJ KOOまずは、今年はDJ活動45周年記念プロジェクトとして、「最KOO DE DANCE」に続き、合計45のコラボ企画を行う予定なので、そちらもぜひ楽しみにしていただけたらと思います。あと、今回、BEYOOOOONDSとコラボして、アイドルってみんなを元気にして、やっぱり最高だなって思いましたので、いつか、アイドルと一緒にポジティブパワーの塊のような大きなフェスができたら面白いな、なんてことも考えています。
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DJ KOOエンタメの世界って点数がつかないところが大変でもあり面白さでもあるのですが、自分がこれまで培ってきたものを活かしつつ、まだまだ上を目指していきたいです。いくつになってもまだまだ初めてのことってあって、それも大きな楽しみですしね。例えば今回、「最KOO DE DANCE」のリリースイベントで、64歳になって初めてアイドルと一緒にお見送り会というのをやったんです。家に帰ってすごく足の裏がむくんで痛くなってしまって、家族に「ステージは30分なのになんでこんなになったの?」って聞かれて、「お見送り会があって1時間半ずっと立ってお客様をお見送りしていた」って言ったら、「そりゃそうなるでしょう」って言われちゃいました。でも初めての経験というのはいつも本当に楽しいし、体力の限界も痛みも生きている実感ですからね(笑)。
取材・文:河上いつ子
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