9月25日に約8年ぶりとなるソロ作品『YOSHIKI CLASSICAL』をリリースしたロックバンド・X JAPANのリーダー・YOSHIKI。自身の音楽の原点というクラシックと向き合い、久しぶりの新作に込めた思いとは？今旬な東京五輪の話題にも触れながら語ってくれた。また、X JAPANの今後の活動や故・HIDEさんへの想いについても聞いた。

これまでX JAPANのことを優先してきたけど、自分のこともやってみたい

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――ちなみに8年ぶりにソロで新作が出ましたが、バンド活動はいかがかな、と。
YOSHIKIもちろん、リーダーなので考えています。けれど、これまでX JAPANのことを優先してやって来ましたが、自分のこともやってみたいな、と……。第一にX JAPAN、第二にYOSHIKIもやらせてねっていう感じ。今回は順番逆になってごめんなさい（苦笑）

――そういえば、今年5月にはX JAPANの全メンバーが1年9ヶ月ぶりに集合しましたね！
YOSHIKI普通のバンドは、もっと頻繁に集まるんですけどね。うちは、なかなか全員が集まる機会っていうのがないんですよね（苦笑）

――2007年に再結成し、2008年3月に東京ドーム3days公演を開催しましたが、あの復活劇がなければ、今のYOSHIKIさんはありえないんですよね。
YOSHIKIあの時（東京ドーム3days公演）は、そこで手応えが掴めなければ、X JAPANは前に行くべきじゃない、終わりにしようという考えがありましたね。

――そうなんですか!? あの復活公演はあくまで通過点と考えていると思っていました。
YOSHIKIまずは、HIDEなしでコンサートができるのかという大きな問題があった。でも、当時サポートメンバーだったSUGIZOの存在が大きかったですね。X JAPANが続く秘訣の一つに、彼の正式加入（2009年）があった。そして、手応えが掴めたから、その先に進めていけましたね。

――なるほど。その後は、世界進出を実現し、2011年まで精力的に展開しましたね。
YOSHIKI2010年は北米ツアーをやって、2011年はヨーロッパ、南米、アジアを回って。それがすごく自信につながりました。と同時に、ちょっと疲れたなと（笑）。ちょっと充電時間が必要かなって。

――それで、この前の1年9ヶ月ぶりの集結になったんですか？（笑）
YOSHIKIもちろん、その間にも、僕とメンバーの誰かとでレコーディングはしていました。僕個人もゴールデン・グローブ賞のテーマソングとかを手がけていた時期もあり、逆に、1年9ヶ月しか経ってないんだって感覚でしたよ。

10年後、20年後でも聴いてもらいたいと思ってレコーディングしている

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――X JAPANとしての新作発表はいつぐらいに？
YOSHIKI普通、再結成したらアルバム出すんですけど…ありえないですよね（苦笑）。作ると思います！

――音源化されていない曲も結構ありますよね？
YOSHIKI「Born to be free」とか、出してないですね。ワールドツアーではメインでやっていた曲なのに。でも、期待していただいていいと思います。次のツアーに合わせて、という感じですかね。

――ライブで発表した楽曲以外にもストックはあるんですか？
YOSHIKIそうですね。ただ、曲はいっぱい書いてますけど、そぎ落としてしまうことが多いんす。そしていつも、最後の一歩が大変なんです（笑）。その理由として、さっきも言ったように、楽曲は消耗品だとは思っていないから。今作っている曲が10年後、20年後でも聴いてもらいたいと思ってレコーディングしているので、いろいろな気持ちを込めてしまう。逆に、だからこそ、今も20年前の曲をファンが聴いてくれているのかな。

――新作、楽しみにしています！X JAPAN第2弾の世界ツアーも構想中ですよね？
YOSHIKI僕らって、1つひとつのステージを常に全力でやってしまうので、いかに効率よくやるかがポイント。ライブの具体的な構想としては、いろんなことができる現状だけど、たとえ電球一個でも素晴らしいコンサートができるという気持ちと演奏力で臨みたい気持ちがありますね。

――常に新しいX JAPANを見せようという思いが強いんですね。
YOSHIKI前回の海外ツアーでは、僕らの音楽の本質で勝負しようという想いが強かった。それをさらに、という思いはありますね。

――ずばり、2014年の活動にサブタイトルを付けるなら？
YOSHIKIう〜ん……“限界への挑戦”とか？なんでいつもそういう言葉しか思いつかないのかな〜（照）。でも、そういうことになるのかな。

――来年は、奇しくもHIDEさんの生誕50周年プロジェクトと重なりますけど、再びhide summitのようなコラボ企画の予定は？
YOSHIKIあぁ、50周年、そうか……。面白そうですね。コラボというか、もともとメンバーですし。HIDEもTAIJIも常に一緒にいるという感覚が強いので、そういう企画、面白そう。あと、なんかそういう節目を敏感に感じるんですよね。決して計算しているわけじゃないけど、波長が合ってしまうんですかね。

――期待しています。ソロ、バンド活動の今後の活動について意気込みをお願いします。
YOSHIKI“ローマは1日にして成らず“という言葉があるように継続していかないといけないですね。かといって、力を分配してもしょうがない。常に全力でやらないと意味がないという僕、X JAPANのスタイルがあるので、そこに立ち向かう強い精神をつけないといけないと思っています。
（写真：（C）oricon ME）

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