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映画主題歌にも参加、青森で愛される現役高校生バンド・No titleの成長とは?

 『LINEオーディション2017』で総合グランプリを獲得した、現役高校生バンド・No title。今年1月にデビューを果たし、地元・青森では楽曲が『めざせ甲子園2018』テーマソングに選ばれるなど、着実な一歩を踏み出している。そんなNo titleが、新曲「ねがいごと」で感じた自らの成長とは? 来年公開の映画『愛唄 −約束のナクヒト−』では、ボーカルほのかがGReeeeNとコラボするなど、デビューしてからわずか1年も経たないうちに、話題が目白押しな3人。東京と青森を行き来しながら、音楽と学業を両立する彼らの、これまでと今後を語ってもらった。
【Profile】
あんべ(Gt)、ほのか(Vo&Gt)、ポチ(Piano)の3人からなる青森県三沢市出身の現役高校2年生バンド。2017年にLINE社が主催する『LINEオーディション2017』で「バンド部門最優秀賞」および「総合グランプリ」を獲得。2018年1月23日にLINE RECORDSから「rain stops, good-bye」でデビュー(プロデューサーはGReeeeN等を手掛けるJIN)。6月25日に配信した「超えて」は、青森朝日放送『めざせ甲子園2018』のテーマソングに。ほのかが『5代目ABA高校野球イメージガール』にも就任した。11月14日に新曲「ねがいごと」を配信スタート。また、2019年1月25日公開の映画『愛唄 −約束のナクヒト−』の主題歌であるGReeeeNの「約束 × No title」に、ほのかが参加。

グランプリから1年、「あれもこれもやりたいと意欲が増しています」

(写真左から)ポチ、ほのか、あんべ

(写真左から)ポチ、ほのか、あんべ

――『LINEオーディション2017』総合グランプリ獲得から約1年。デビューしてから、意識は変わりましたか?
あんべ 僕は、とにかくレコーディングがとても楽しいです。これまで知らなかったことや専門用語を教えてもらって、どんどん音楽の知識が深まっている気がします。

ほのか 最初は不安も感じていたんですが、今ではそんなこともなく。あれもやりたい、これもやりたいと、意欲が増していますね。色々な活動をさせていただていますが、3人でいると何より楽しいです(笑)。

ポチ 最近では、そういった活動を楽しめる余裕がだんだん出てきました。僕もあんべと同じく、やっぱりレコーディングはすごく楽しいです。

――ちなみに、オーディション賞金の100万円はどのように活用しましたか?
ほのか 全員、楽器を買いました。なかなか買えないので…。

あんべ あと(作曲用の)ノートパソコンとか。

ポチ みんな結局、音楽のことに使いましたね(笑)。

「ホントに自分たちの曲が流れてる!」、甲子園テーマソングとしてOA

――その後、1stオリジナル曲「超えて」が青森朝日放送『めざせ甲子園2018』テーマソングに起用され、ほのかさんは「ABA高校野球イメージガール」も務めるなど、活躍が続いています。
ほのか イメージガールを務めたときは、私の写真がうちわになったり、番組の注目校を紹介するコーナーで、毎日「今日は〇〇高校を紹介します!」という風に出演させていただきました。そのコーナーのロケで、行く場所どこでも「超えて」が流れているのを聴いて、嬉しかったです。私自身、甲子園や野球の魅力をちゃんと知ることができました。

あんべ 初めてテーマソングとして流れる曲を聴いたのが、何気なくテレビを観ているときだったので、「えっ?」と驚きました。さらに、イメージガール(ほのか)も出てきたりして(笑)。ビックリしたのもありますけど、ロケの様子はほのかのSNSで見たりしていたので、それがこうして流れているんだな、面白いなと思いました。「ホントに自分たちの曲が流れてる!」と、テレビを観て実感したところはあります。

新曲は切なくも明るく、「その人の幸せを願っている、という思いを込めて」

――11月14日から配信される新曲「ねがいごと」は、どのように制作されたんですか?
あんべ ワンマンライブをすることが目標の一つでもあるので、ライブで盛り上がる“ライブ映えするもの”が欲しいと思っていて、アップテンポの曲をずっと作っていたんです。その中でも、メロディーの高低差があって、歌うのが難しいかなと思いつつ、作った曲です。

――ほのかさんによる歌詞は、「夢を叶えるために旅立っていく人を見送る」というのがテーマだそうですね。
ほのか デビューしてから、時の速さというものを感じるようになってきて。“高校卒業までもきっと短いだろうな”という感覚でもあったので、いずれ訪れるであろう別れとか未来のために書きました。歌詞に何度も出てくる「君」は、私にとって、ポチとあんべと、私の友だちが対象。私から贈る歌ではあるんですけど、誰かが見送った相手のことを懐かしく思ってもいいし、自分がそういうふうに相手に思われていることを実感してもいいし、みんなに当てはまる詞になるように表現を工夫しました。

――特に思い入れの強いフレーズは?
ほのか 最後の方に言いたいことが詰まっているというか。<頼りない君は〜大人に変わっていく>という部分は、君がそうして変わっていくのがすごく寂しいけど、その夢を応援したい…。だから<君の描いた未来が 幸せであるように>というところがキモだと思っています。切ない感じではありますが、その中でも失わない明るさも意識して、その人の幸せを願っている、という思いを込めて、敢えて「ねがいごと」というタイトルにしました。

――レコーディングはいかがでしたか?
ポチ あんべのギターの後に僕のピアノのレコーディングだったんですが、その段階でまだ歌詞ができていなくて、“だいたいこういう構想の歌詞かな”と考えながら…。難しくて何度も録り直しましたけど、頑張りました。

ほのか そうなんです。1日目があんべとポチのレコーディングで、2日目が私だったのですが、今回はレコーディングが始まる直前まで歌詞に悩んでいました。その分、納得できる歌詞ができたと思っています。

――制作について、以前と変わったことは?
あんべ デビュー前は、ギター1本でリフ(繰り返すフレーズ)を作りためていましたが、今ではPCソフトも使えるようになって、メロディーも付けたりしています。オリジナル曲はどんどん作っていきたいし、こうして制作への意識が変わったことも成長なのかなと思います。
  • No titleレコーディング風景

    No titleレコーディング風景

ほのか参加の映画主題歌に感動、「ちょっと鳥肌が立ちました」

No titleレコーディング風景

No titleレコーディング風景

――また、GReeeeNの名曲を映画化した『愛唄 −約束のナクヒト−』(2019年1月25日公開)の主題歌「約束 × No title」では、ほのかさんがボーカルで参加されているそうですね。
ほのか 脚本も手がけられたGReeeeNさんが映画の曲を作るにあたって、「透明感のある女性シンガーの声が欲しい」ということで選んでいただいたと聞いています。曲の中では、冒頭の私のソロのほか、ハモリ、コーラス、ユニゾンを重ねています。JINさん(GReeeeNのプロデューサーでメンバー・HIDEの実兄)が、「僕の弟(HIDE)はこんなふうに歌ってるから」と解析してくださり、それに合わせて歌うという形をとったんです。なので、レコーディングはスムーズにいけたと思います。

――映画を鑑賞して、「約束 × No title」が流れてきたときの感想は?
あんべ 音源では聴いていたんですが、やっぱり感動が違うというか、映像と合わさったことでまた新しい曲になったんじゃないかなと思います。

ポチ 曲が流れてくるタイミングがホントに完璧で、ちょっと鳥肌が立ちましたね。冒頭のピアノも、ほのかの透明感のある声に合っていていいなと思いました。

ほのか 音楽ももちろん聴いてほしいですが、映画の内容も素晴らしくて。本当に、観たら感動する人が多いと思います!

MVロケは地元で!「“聖地巡礼”みたいにみんなが訪れる場所になったら」

――皆さんは高校2年生ですが、周りの友だちも含めて音楽はどう楽しんでいますか?
あんべ やっぱりストリーミングが主なんですけど、地元のライブハウスに行ったり、意外と生で音楽に触れることもありますね。また、LINE MUSICだと、例えば友だちがプロフィールに曲を設定すると、それ自体が“音楽のシェア”になる。周りが聴いている音楽や、それぞれの趣味もわかりやすくなったなと思います。みんなが同じ曲を設定していると、実際にLINE MUSICのランキング上位になったりするので、聴きたくなりますね。

――では、皆さん自身が憧れるアーティストは?
ポチ 僕は椎名林檎さん。あの独特の世界観と曲調はものすごいなって。

ほのか 椎名林檎さん、三浦大知さん…たくさんいて語り切れないんですけど、特に宇多田ヒカルさんは母親の車で昔から聴いていて、“詞がすごい”とずっと思っていたんです。自分が音楽をやるようになって、改めて“ここがすごい!”と発見もあります。

あんべ SEKAI NO OWARIさんは、ベースとドラムがいなくてピアノがいるという編成が自分たちと全く同じ。でもその中で、ギターとピアノ以外の音色…三味線を使ってみたりとか新しいことをされていて。そういう部分で学べるし、何より一番最初に出会ったアーティストなので、すごく影響を受けています。RADWIMPSさん、ゲスの極み乙女。さんも好きです。

――最後に、これからNo titleはどんなアーティストになっていきたいですか?
あんべ 地元の人に愛されるバンドになることは大事だと思っています。

ポチ 音楽の面から地元をサポートしたり、貢献できたら嬉しいですね。

ほのか 私たち、ミュージックビデオを地元で撮る、というこだわりがあるんです。いつかそのロケ地が、“聖地巡礼”みたいにみんなが訪れる場所になったらいいなって思います(笑)。

(写真:田中達晃/Pash 文:水白京)
  • No title「ねがいごと」

    No title「ねがいごと」

■LINE MUSIC No title 「ねがいこと」(外部サイト)

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■No titleオフィシャルblog(外部サイト)

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