【aikoインタビュー】映画『聲の形』の主題歌「心の底にある絶対変わらない愛の歌を書きたかった」

「一生続くことはないってどっかで思ってるからなのかな?」

――「夏バテ」も「微熱」も良かったです。どちらも夏の終わりに聴くと切なくなるような曲ですよね。「夏が帰る」もそうだけど、aikoさんの曲は夏を惜しむような名曲が多いですよね。
aiko そうかもしれないです。私、隠れ熱中症なんですよね。夏は毎年、家にいるだけでもしんどくなってたんですけど、それって、家でも水分採るのを忘れて汗をかいていたからみたいで(笑)。ぐったりしながらも、“あの人は何してんのやろ、今?”とか思いながら過ごしているから。「夏バテ」は、その気持ちを恋が終わった夏の気だるさと重ね合わせて書きました。

――3曲目の「微熱」は、とても色っぽいです。ライブでも披露されていましたけど、会場中がすごく引き込まれていたのを肌で感じました。
aiko 嬉しいです! この曲では、好きな人のそばにいられる時に感じること、体温とか汗の感じとか、絶妙な距離のことを歌いたくて。

――まさに、体温や汗を感じるから聴いていてドキドキします。
aiko 好きな人の体温や汗が好きなんですよね。夏って、Tシャツの襟ぐりあたりが汗で濡れてたりするじゃないですか。ライブでもバンドメンバーやスタッフの背中が湿ってるんですけど、その感じがすごく好き。触れ合った時、“Tシャツ、湿ってるな”って思うけど、相手に言ったら恥ずかしがると思うから、言わない。でも、心の中だけで好きだなって思ってる、その感じを曲にしようと思って。

――その色気はメロディやボーカルからも伝わってきます。でも、この曲って、現在進行形でそばにいる曲なのに、恋人のことを<夏の幻>って呼ぶところが、すごく切ないです。今、付き合っている人のことを幻だなんて……。
aiko 無意識やったけど、ホントですね(笑)。それは多分、私、一生続くことはないってどっかで思ってるからなのかな? いつか相手に嫌われるかもしれない、いなくなるかも知れないって思うから。

――切ないです。そもそもaikoさんは、一生の関係を目指してますか?
aiko あぁ……あまり考えたことないですね。今日、彼が私と一緒にいて、すごく楽しかったと思ってほしいっていうのは考えるけど……。

――今日がすべて。aikoさんがライブでお客さんに言う、「今日は絶対損はさせませんから!」っていう気合は、恋人とか友達に会うときも同じように持っているんでしょうね。
aiko そう、そうです。だから、大事な人に会いに行くと、全力を出し切りすぎて、家に帰った後、“うう〜”ってなります(笑)。人に会うには準備と気合がいるんです。さらに、1人でいるのも大好きだし、音楽が絶対的に大事だから、ますます家から出なくなる。

――今年は9月まで相当濃かったですけど、あとはゆっくりできそうですか?
aiko 今のところ、大きな予定はないです。この時期に、喉とか体をニュートラルに戻して、また曲を作りたいなと思います。

――ええ、やっぱり、まずは音楽ですか(笑)。
aiko はい(笑)。でも、ツアーが無事に終わって、もう風邪引けるんだって思うと、すごいさびしいですね。今までとても気を張ってたので、いまだに体が元に戻ってないんですよ。知恵熱が出続けているというか、病み上がりみたいな感じ。家のずっと同じ場所に座って、気づいたら明け方の4時とかになってる。もう『オールナイトニッポン』の2部始まった……とか(笑)。

――でも、今回のツアーは、それくらい大きかったんでしょうね。
aiko 大きかったです。いま、全部、体の皮をむきたい感じです。家も片付けたいし、クローゼットも衣替えしたいし、家の壁紙とかも全部むきたいくらい。

――変化のときですね。
aiko 本当に。1コの大きな恋が終わったんだなと思います。
――その先も、楽しみにしています。
(文/芳麗)

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