アイドル好きの女子大生たちが“本家”顔負けのパフォーマンスで日本一の座を競う大学対抗のイベント『UNIDOL』の本選が、8月28日に行われる。2012年にスタート以来、これまで出場したグループはのべ100組以上。衣装も振り付けもアイドルさながらのパフォーマンスをする彼女たちに、客席も熱く盛り上がることで話題を呼んでいる。しかし一旦ステージを降りれば、普通の大学生。UNIDOLとはアイドルの新しい形態なのか、それとも……『UNIDOL』として活動する4グループに、『UNIDOL』の実態を探った。

UNIDOL　オフィシャルサイト（外部サイト）

アイドル好きは共通だが、結成・参加のきっかけも様々

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  河上茉莉奈さん（わせ女なんて呼ばないで／早稲田大学）

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  勝村桃子さん（Candy holic／大妻女子大学）

──UNIDOLとは大学のサークル活動のようなものなんですか？
はるち（SPH mellmuse／上智大学）　『UNIDOL』出場グループにもいろいろあると思うんですが、SPHに関して言うと、上智大学の公認サークルではないです。上智は大学公認のサークルがほとんどないんですが、私たちはUNIDOLでの活動実績が評価されて学長奨励賞をいただくなどしているので、一応大学側からも認められているのかな、という感じです。
河上茉莉奈（わせ女なんて呼ばないで／早稲田大学）　わせよばは2014年秋学期にサークル申請の許可が下りて、早稲田大学の公認サークルになりました。でも早稲田でもいろいろですね。ダンスサークルやアイドル同好会から派生したグループなど、公認サークルではないけど、かなり活発に活動してるグループもいます。
浜川遥（Copia／文京学院大学）　Copiaは非公認サークルです。ただ活動歴はけっこう長くて、私で6代目。UNIDOLで優勝したこともあって所属希望者が多いので、入るときにオーディションがあります。私ももともとは高校の先輩に誘われたんですが、オーディションを受けました。
勝村桃子（Candy holic／大妻女子大学）　キャンホリは大学非公認です。というのも13人のメンバー中、大妻女子大生なのは私だけです。もともと私が1年生のときに発起人となって結成したグループなので、『UNIDOL』では大妻女子大として出場しています。

──結成の経緯も様々なんですね。ほかにも自らグループを結成したという方はいますか？
河上　わせよばは私が結成しました。高3のときにCopiaさんが優勝した『UNIDOL』の第2回大会を見に行って、そのときに出場していた早稲田のグループを見て「私もやりたい！」って思ったんですよ。ところがそのグループに声をかけたら、「もうこの大会で解散なんです」と言われてしまって。しかも私が入学した頃は、アイドルコピーをしてるサークルがなかったので、じゃあ自分で作っちゃおうということで、同期に声をかけて、今の10人で結成しました。
勝村　私は『UNIDOL』でわせよばさんのステージを見て、「大学に入ったらアイドルコピーをやろう」って決めたんですよ。
河上　あっ確かメールいただきましたよね？
勝村　はい、覚えてくれてたんですか？ うれしいです！ そういう経緯で結成したので、『UNIDOL』の本戦に出るのがずっと目標だったんですよ。

「写真を撮ってください」って声をかけられることもあります

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  はるちさん（SPH mellmuse／上智大学）

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  浜川遥さん（Copia／文京学院大学）

──ところでUNIDOLの大会はお客さんもいっぱい入るし、声援もすごいですよね。みなさんにもファンがついてるんですか？
勝村　キャンホリの客席はほとんどが友だちですよ。大会なんかも「見にきて」と声をかけまくって来てもらってますし、友だちとして応援してくれてるという感じですね。
浜川　Copiaも基本、客席は友だちですね。Copia目当てで来てくださる方も数人はいますが、SPHさんやわせよばさんはけっこうファンがいますよね？
河上　ファンと言っていいかわからないですが、早稲田のOBの方でたまたま早稲田祭で見て応援するようになった、とおっしゃってくれる方はいます。
はるち　SPHは2010年結成と活動歴と長いので、ずっと応援してくださる方もいます。もともと『UNIDOL』は、SPHの初期メンバーが企業に声をかけて立ち上げた大会ということもあって、わりと認知もしていただいているようです。ただ、代もどんどん新しくなってるだけに、先輩たちの恩恵に頼るだけでなく、SPHというグループをどう発展させていくかは課題ですね。

──お友だちではなく“ファン”としてステージを見に来るのはどんな方々ですか？
河上　たぶん特定のアイドルも好きだけど、それよりも「アイドルの曲で盛り上がりたい」という方だと思います。お客さんにとって『UNIDOL』の楽しさは、自分の知ってる曲で盛り上がれるところだと思います。
勝村　意外と自分の好きな曲だったら、そのアイドルじゃなくても、誰が歌って踊ってても楽しい、みたいなところがあるのかも。
河上　そうですね。しかも普通のアイドルのライブだと、ももクロさんの曲が来て、次にAKBさんの曲が来て、ということはありえないじゃないですか。セットリストの可能性が無限大なのはアイドルコピーならではだし、そこもアイドル好きな人にとっては面白みなのかなと思いますね。

──ちなみにファンからプレゼントをもらったり、写真を撮られたりということもありますか？
勝村　ごくたまに「写真を撮ってください」って声をかけられることはありますが……。
河上　大会に花を贈ってくださったりする方もいます。
浜川　私はないですが、いつも来てくださる方から誕生日にプレゼントをいただいた子もいます。

──つまり“推しメン”がいるファンもいるということですか？
はるち　「◯◯推し」みたいなことをおっしゃる方もいます。でもだいたいはグループに差し入れ、という感じでお菓子などをいただくことがほとんどです。

【2ページ目】大会を足がかりにアイドルになろうと考える子はいる

UNIDOLとは？

アイドル好きの女子大生たちが“本家”顔負けのパフォーマンスで日本一の座を競う大学対抗のイベント。早稲田大学、上智大学、明治大学、立教大学、中央大学など、各大学の「アイドルコピーダンスサークル」による、日本唯一の大学対抗アイドルコピーダンスコンテスト。イベント名は「UNIversity iDOL」に由来。年2回の大会である『UNIDOL Summer』『UNIDOL Winter』を中心に開催され、これまで延べ100組ものコピーアイドルユニットが出演。2012年度に第1回大会を開催して以来、今大会で第6回となる。2015年度のイベント総動員数は1万5000人を予定し、日本一の大学生イベントとして年々その規模を拡大している。

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プロフィール

【Candy holic】
『UNIDOL2015 Summer』関東予選1日目1位
勝村桃子さん（19歳）　大妻女子大学　社会情報学部社会情報学科　2年生

【わせ女なんて呼ばないで】
『UNIDOL2015 Summer』関東予選2日目1位
河上茉莉奈さん（20歳）　早稲田大学　文化構想学部文化構想学科　3年生

【Copia】
『UNIDOL2014-15 Winter』優勝
浜川遥さん（21歳）　文京学院大学　経営学部経営学科　3年生

【SPH mellmuse】
『UNIDOL2014 Summer』優勝
『UNIDOL2015 Summer』関東予選1日目2位
はるちさん（19歳）　上智大学